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風と髑髏

作者: 蛇月夜

「復讐を!」

 男は黄色の衣を纏った男とも女ともわからないソレへ頭を垂れながらも、声高らかに叫んだ。

「我が願いを聞き入れたまえ。ただ復讐を、復讐を果たしたいだけなのです。何卒、何卒我が願いを聞き入れたまえ」

[……]

 足元に広がるは奇妙にして複雑な魔法陣、その中心に立つ黄色の衣に過度な装飾のない仮面を着けたソレは無言のまま衣の内側に手を入れ、自身の着けている仮面によく似たモノを取り出し、男の顔に押し当てた。

そして……。







 髑髏(しゃれこうべ)は笑っていた。風と共に笑っていた。黄色の襤褸を身にまとい、地味な仮面を被りながら、ケタケタカタカタと笑っていた。 身体の肉は既になく、白い骨を剥き出しにし、目は眼窩より腐り落ち、腐りきった内蔵には蛆が湧いている。

 身体の肉は殆どなく、白い骨を所々剥き出しにし、目は眼窩より腐り落ち、腐りきった内蔵には蛆が湧いている。

 それでも名も無き髑髏には意識があった。

 ただ復讐の為に。

 そのためだけに、邪な神に魂を売りつけたのだから。

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