眠戯の偶然?
「とりあえず、明日の放課後に練習試合を組みました。関係のある生徒は、グラウンドに一度集合してくださいね。」
同じクラスの明と杏子、そして鵺がアイコンタクトを行った。
その後続く授業は、明にとっていつも以上に、耳に入らない授業だった。普段、常に襲ってくる眠気に加えて、リーダーとしての不安が少しと、何よりナイフを主兵装に選んでしまった事による皆に掛ける不安が大きな要因となっていた。
五時間目、国語の本文の朗読を聞くというものだった。ここで、明は睡魔に敗けた。後ろから、怒っている先生が、明に近づいてきた。当然、明は、気づいているはずもない。杏子は後ろの席の為、起こしてやろうとしたが、先生に止められ、仕方なく席に座った。その代わりに先生は国語の教科書で、明の頭を軽く叩こうとした。
今まで、先生もモンスターペアレントを恐れてか、明を軽くでも叩こうとはしなかったのだが、放課後にある、FPSの練習試合の為にも自分が起こさなければならないと思ったらしい。
その結果明はそれを避けた。
杏子、そして鵺は、一様に驚愕した。反射神経では、説明がつかないと、杏子は思う。
その後、普通に先生に起こされて、あくびをしながら目を擦っている明をみると、唯の偶然なのかとも思った。
6時間目が終わり、杏子は真っ先に教室を駆け出した。
向かった先はグラウンドだ。明の得体の知れない反射神経を見て、半分の期待と消えない半分の驚きを好きな運動で紛らわそうとした。
その後、皆が集合し、対戦相手を待った。
バスが到着し、相手が降りてきた。
「10分後開始します。」
杏子はもう一度、明を見て、普段と変わらない姿を確認した。
杏子は対戦相手を眺めた。
対戦相手は、 狙撃手1人、遊撃2人、前衛援護1人と、前衛1人、通信1人と、明たちリレイズと、編成としては変わりはないが、前衛がナイフで有ること、そして、リレイズが極端な練習不足であることが大きな違いだった。
「ゲームルールはチームデスマッチ。リスポーン無し。初弾以降は時間がたとうともMAP上に点として位置が表示されます。ただし、ナイフ、投擲物に限り、表示はされません。以上です。では、スタート地点より始めます。」
「今回の作戦は、追って伝えますわ。」
「うん。頑張る…」
「頑張るよ〜」「頑張りますよ〜」
「頑張るよー。援護するから。」
「任せて。」
リレイズ全員が、団結したところで、スタートの号砲が空で音を発した。




