第5話 <オートックホムルと討伐依頼 side:ルーカス>
今回は冒険者ギルドで討伐依頼をするお話です。
ルーカス達の住むセニート王国のお金の話もあります。
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翌朝、ホテルを出発してから、いくつかの村や町を通り過ぎて一路、[土柱様]の住む荒野を目指し地図で確認しながら西へ。
陽が高い位置にきたころ車内では、
F「ねー、お腹空かない?」
T「もう少し行くとオートックホムル州だな。確かあそこは牛肉と乳製品が特産品だったか。ローストビーフが美味いと聞いたことあるぞ」
F「いいねー」
L「決まりだな」
オートックホムル州に入って中心街にあるPAに車を止める。
T「ここからは歩きだな。シルビアも一緒に入れる店を見つけられるといいが」
L「ま、大丈夫だろ。防衛団や冒険者にもテイマーはいるし」
飲食店街を歩きながら入るお店を探す。
町中を歩くときルーカスは、王子だと分かると不都合な場合もあるので認識阻害の魔法をかける。といっても髪色を茶色に変えて黒縁眼鏡をかける程度なので見目の良さは変わらず、連れのニ人も格好いいのでモデルがショー舞台を歩いてるかのように注目の的である。
しばらく歩くとテイマーらしき冒険者も何組か見かけ、通りの向かい側の店のテラスで、ネコ科の動物を連れたテイマーらしき冒険者が仲間とローストビーフを食べているのを見掛ける。
F「うわぁ、あれ美味そー」
L「んじゃ、そこにするか」
店に入りローストビーフ、サラダ、パンとドリンクを人数分注文しテラス席へ。
シルビアはルーカスの側の床にお座り。
しばし待ち、注文品がテーブルに並びいざ実食。
F「何この肉、柔らかー」
L「ソースが肉を引き立てていて美味いな」
T「こっちのパンも美味いぞ。この地方で作られてるバターがいいんだろうな」
L「お、ほんとだ。うまっ」
それぞれがランチを楽しむ。
シルビアもワンプレートにのせたソースなしのローストビーフや付け添えに温野菜、パンを食べて満足そうに口周りをペロペロする。
ランチを堪能したメンバーは
F「ルーカス、この後、冒険者ギルドに寄るんだよね?」
L「あぁ、立ち寄ったギルドで、いくつか素材採取や討伐以来受けて経験値積まないといけないからな。金はそれなりにあるけど(使うところを考えろ)って言われてるし」
T「『王都の外で世間の厳しさを経験してこい』と父も言っていたな。」
F「なるほどねー、んじゃギルドに行きますか」
冒険者ギルドのある大通りを歩いて移動して入館。
賑わう館内を歩き素材採取や討伐依頼が書いてある受付がある正面の大画面を見る。
世界各地にある冒険者ギルド。
そこでは十三歳から登録ができ依頼を受けられる。ルーカス達も冒険者登録もしてあり、依頼事態は学園時代に経験済みだ。
ランク分けがあり、採取や討伐を規定量熟し、各ランクの試験に合格し素行に問題無ければF→E→D→C→B→A→Sランクと上がっていく。
学園卒業までにD〜Cランクあたりまで上げることができ、ルーカス達はCランクだ。
因みに十三歳満たない子でもセニート王国では各地域に学校に隣接して学童保育施設があり、親の仕事の都合等で三歳から十ニ歳まで預けることができる。国や地方管理職が管理していて、そこで六歳から勉学時間外の日中で主に接客販売の手伝いや野菜などの収穫や草むしりなどの手伝い、近隣(同地域内)の物品配達などの依頼を受けて家計の足しにする子もいる。
それ以下の乳児は親が面倒を見ながら働く。
今までは王都外の地方視察や移動では、防衛団やBランク以上の冒険者にガード依頼を頼んでいたが、[試練の旅]ではついてこない。
これも修行である。
*○*○*
依頼の大画面を見て、
[ラクーン D 10匹 オートックホムル州]
[ワイルドボワ C 5匹 ムートスター州]
[ヘルハウンド C 5匹 ムートスター州]
と、
モンスター(素材)名、討伐(採取)ランク、討伐(採取)数、大まかな討伐(採取)場所が大画面に書いてある。受けられる依頼は自分のランクと±(プラスマイナス)1迄。この辺りが今のランクでは妥当で且つ使う街道からあまり離れていないので、早速 依頼を申込みにカウンターへ。
「オートックホムル州 州都支店の冒険者ギルドへようこそー」
F「お姉さん、元気いいねー」
「ありがとうございまーす。本日はご依頼ですか?」
T「ラクーン、ワイルドボワ、ヘルハウンドの依頼申込みをしたい」
と伝えて3人がギルドカードを渡す。
「畏まりましたー。手続きを行います。少々お待ちくださーい。」
「手続き完了致しましたー。それでは、お気をつけて行ってらっしゃいませー」
カードを返却されギルドを出てパーキングへ。
なお、来店した時点で3人と1匹は目立っていて注目を浴びていたし、ギルドカードには写真が載っている為、本人確認で受付側にのみ認識阻害魔法を一時解除するから王子一行とバレているのだが、騒がれていないのは流石プロの仕事である。
*○*○*
素材採取依頼は、
名の通り自然の中に自生している素材を採取してギルドに渡し依頼料をもらう。
渡す素材の鮮度、大きさ、量、重さなどで同じ素材でも値段が変わる。
モンスター討伐依頼は、
モンスターを倒し、倒したモンスターを自分で解体し、素材をギルドに持ち込み依頼料をもらうか、倒したモンスターをそのままギルドに持っていき、解体してもらって依頼料から解体料を差額してもらうかである。
当然、素材の状態で報酬値段が変わる。
王国の通貨はフィラで、
鉄、銅、銀、金の硬貨と、ニ種類の紙幣がある。
価値として
・鉄貨1枚、端数
・銅貨1枚、鉄貨10枚分(飴、ガムなどの小さめなお菓子ひとつ分)
・銀貨1枚、銅貨100枚分
・金貨1枚、銀貨100枚分
・小紙幣1枚、初代ローズ王妃が印刷されていて、金貨100枚分
・大紙幣1枚、初代フレデリック国王が印刷されていて、小紙幣10枚分
紙幣は大概、国や州のトップレベルが国家予算として使うかギルドでの高レベル依頼報酬としてでしか見かけない。
ほとんどの人は硬貨で生活している。
依頼を受けたギルドと依頼完了報告をするギルドの場所は同じでも別でも構わず、採取や討伐場所によりけりである。
ルーカス達は次の目的地 道中で狩れるモンスター討伐を受けたので再び西へ移動しながら依頼を熟そうという考えだ。
PAに戻って、すでに所定の場所になりつつある座席に座り出発である。
最初の討伐モンスター[ラクーン]の討伐依頼地へ車を走らせる。市街地を抜ければ牛肉と乳製品が特産の町。ところどころ町や村を走り抜けながらだだっ広い牧草地帯を西へ。茶色や黒色の牛を見かけたり、別の場所では白黒の牛。
とても長閑で牧歌的。
日も暮れてきたので次の町にあるモーテルに一泊することに。幸い部屋は空いていたのでチェックイン、近くで食事を済ませる事にした。
町中をぶらぶらしてこの地域ならではの雰囲気漂うパブの前を通りかかるとエール片手に盛り上がっている男女のグループに話かけられた。
「よーぅ にいちゃん達、随分 毛並みの綺麗な犬 連れてるな。飯 未だだったら一緒に一杯どうだい?」
「あらぁ、ワンちゃんだけじゃ無くてお兄さん達も綺麗な顔してるわねー」
F「ありがとう。お兄さん達のお勧めのメニュー教えてくれない?」
「ここのビーフシチューは絶品よ。あとはハンバーガー、シェパーズ・パイ、バンガーズ(ソーセージ)アンドマッシュ、ハギスなんかも俺は好きだがこれは好き嫌いが別れる。あとは何といってもエール!サイダー(シードル)!ジンアンドトニックよ!」
今 聞いたメニューのうちの幾つかを注文してさっそくアルコールが運ばれてくる。
成人して間も無いルーカスとフェルナンドはアルコール度数低めのエールとサイダーを少しいける口のトレバーはジンアンドトニックで乾杯。
どう見ても冒険者に見える男女グループと話をしてると食事が運ばれてくる。
熱々の湯気が立ち込めるビーフシチューはよく煮込んであり肉は柔らかく脂身の旨味が活きた濃厚な味わいで確かに絶品だ。他にもスパイシーなラム肉にクリーミーなマッシュポテトをのせてじっくりと、焼いたシェパーズ・パイ、肉厚でジューシーなパテの上にとろ〜りチーズ レタス トマト カリカリに焼いたベーコン 目玉焼きを組み合わせたボリューミーなハンバーガー、マッシュポテトの上にハーブの効いたソーセージ。
先輩 冒険者との話も盛り上がりアルコールも進んで楽しいひと時を過ごした。
お読みいただきありがとうございます♪
・討伐(採取)依頼パネルの見方
例:[ラクーン D 10匹 オートックホムル州]
モンスター(採取 植物)名 ランク 討伐(採取)数 討伐(採取)するおおまかな場所
・通貨の単位
1鉄貨=1円
1銅貨=10円(鉄貨10枚)
1銀貨=1000円(銅貨100枚)
1金貨=10万円(銀貨100枚)
1小紙幣=1000万円(金貨100枚、初代王妃の姿が印刷されている)
1大紙幣=1億円(初代国王の姿が印刷されている)




