第14話 <リカルド達とシルビアの会話>
今回はシルビアと王宮にいる国王達との念話を使っての会話のお話です。
旅に出て数日が経ちリーライズ州で帝国から脱げて来た訳ありの帝国民と出会ったルーカス達。
話を聞いて事情説明の為に国王リカルドへ念話をするシルビア
Sy(リカルド。大切な話が有る故、時間を作り人払いを)
シルビアの声を聞き、
執務室で仕事をしていたリカルドは、ブローチを触りながら「暫し待て」と念話して
妻レティーツィアとトレバーの父であるアドルセシア州知事を呼び出し侍従にお茶を入れさせてから人払いをして、三人になったところで盗聴器等の有無の確認後、室内に覗き見防止と傍聴防止の結界を張りシルビアの応答に答える。
R「どうした?」
シルビアは周りへも聞こえる様に会話をしてきたリカルドに対し、側にはレティーツィアとトレバー父も居ると判断し、傍にいるイヴァンとナディアに聞こえない様に自分に結界を張って発言を再開する。
Sy「大切な話をする故、心して聞け。」
R「何だ?ルーカス達に不足でも起きたか?」
Sy「そうでは無い。
今、妾達はリーライズ州にあるエリアに居る。
昨日の夕方、此処より少し王都方面に戻ったところ辺りで、帝国から来たと言う若い男一人、若い女二人の三人組に会うた。」
R「何!?帝国から?」
Sy「そうじゃ。[ビッグハンド]に襲われとってな。苦戦してる様じゃったから助けたんじゃが。
で、ここからが本題じゃ。
助けた三人組のうち、一人の女子に[偽りの腕輪]が嵌められておったのじゃ。」
R「何だと!!??」
リカルドは思わず大声を出し
La「[偽りの腕輪]……なんと労しい」
レティーツィアは目を見開き両手を口に持っていく。
トレバー父も[まさか]と言うように目を開いてる。
シルビアは、
Sy「その時点で相当な[訳あり]と判断し、エリアへ移動し結界を張り、ツリーハウスを出して修行部屋に今は居る。」
R「して、その娘子は?」
Sy「安心せい。無事 腕輪を外し多少の問題は有ったが今は眠って居る。
で、腕輪の残像が見せた内容じゃが…………」
とシルビアは昨夜 観た映像の内容をリカルド達に説明して行く。
説明が進むに連れ眉間の皺が増え歯を食いしばり拳を強く握りしめていくリカルドとトレバー父。
レティーツィアは胸の前で右手で左手を抱くように握り、肩を震わせ始める。
セレーナの両親の話を聞き終わった頃にはリカルドは執務机を拳で強く叩き罅を入れトレバー父は感情を抑えるために奥歯をギリギリと強く噛み締めレティーツィアは両手で顔を覆い涙を流す。
しばらく沈黙が起き、シルビアの話は続く。
イヴァンとナディアがセレーナを連れて王国まで来た目的 王国王弟トリスタンが帝国に持ちかけた話、トリスタンの話に対し帝国の皇族が取ろうとしている行動、反皇族派の動きの話をしてシルビアは、
Sy「帝国はセレーナの不在に気が付けば躍起になって探すじゃろう。下手な兵士よかよっぽど使えるしの。じゃから妾はトリスタンもいる王宮で帝国民の三人を匿うよりルーカス達と行動を共にさせ場所を特定させぬ様にした方が良いと思うのじゃ。
腕輪をしていた娘はもちろん兄妹も幼き頃より父親の意向を汲み厳しかろう訓練を繰り返し、他者に甘える事や他者を頼る事をしようとせぬ様に見てて思う。
妾は、狭き世界で生かされてきた娘子達に[別の世界もあり別の生き方もある]ということを教えてやりたいと思うぞえ。」
R「あい、分かった。トリスタンの奴のことは勿論、帝国の動きにもより注視しておこう。
助けた帝国の娘達はシルビーに任せる故、ルーカス達と行動を共にさせ善きに計らってやってくれ。また何かあったら連絡を」
Sy「うむ、お主等も重々に気をつけるのじゃぞ。」
リカルドとの会話を終わらせて今後の方針が決まったところで[フン]と鼻息を吐き色々な物をリセットしたところで周りを見るシルビア。
セレーナはまだ寝ている。
今は落ち着いた状態のようだ。
ジョナスはいつの間にか寝てしまっている。
兄妹は時々セレーナの様子を見ながらも今後の事やルーカス達を見て小声で何やら話し込んでいた。
ルーカス達は鞄に終いっぱなしだったモンスターを解体し今は言われた通り修行をしている。
一対一の対決や、ニ対一での連携プレイを組み合わせを替えながら行っている。
一人一人の攻撃力や戦闘力、戦闘のスタイルはCランクとはいえ実力はBランクとも言えるルーカス達だが連携技や魔法を使うタイミングは未だ未だのようだ。
室内の時計を壊されたから正確な時間は分からないが、正午を回った頃と辺りをつけ、
順調に行けば後 数時間後には目覚めるだろうと予測するシルビア。
Sy(室内より出られるのは約八時間後か。
さて、この娘子は目覚めたらどうなるか……。
戦争を繰り返してた遥か昔や、国への反発で地方領独自の独裁政治でまさに奴隷化させる為に使われてきた[偽りの腕輪]。
当時は妾も何人もの腕輪を外し、その後の反応を見てきたが、あの、所謂 後遺症は様々あるとは言え何度見ても居た堪れぬ。
他種族とも国際条約が結ばれ、王国では見なくなっていたが。
時を要してもこの娘子の両親が望んだ様、生きる事を望んでくれればよいが。)
と思考に耽るのだった。
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