第7話 <シルビア2 side:ルーカス>
今回もシルビアの話です。
よろしくお願いします。
[ヘルハウンド]と遭遇した林でシルビアが人語を話し車に戻って、リーライズ州と西隣りのハーシャス州の間に流れる川の橋がある場所からリーライズ州内の少し南に下ったところに移動して、父王より預かったタブレロ(板)とラーマ(枝)を操作したら、板が巨木になり、おまけに移動手段として使っている車まで板になった
魔法陣が描かれてる板と枝を見つめたあと、巨木を枝でタッチしたらドアが出現。
ドアを開けて中を覗いてみると
L.T.F「「「何、何だ、これーーー!!!」」」
再度、リンク………
ドアを開けた木の内部は、ログハウスのような造り。
木製の廊下の先には奥の部屋へのドア、目の前 奥には木製の階段があり上階と下階もあるらしい。
まさにログハウス
Sy「家じゃな。さぁ、中に入って休むぞ」
恐る恐るツリーハウス?ログハウスになった木の中へ全員が入り入り口のドアを閉めたらドアが消えた。
F「ちょっとルーカス!ドアなくなっちゃったよ!俺達、閉じ込められた!?」
Sy「慌てるでないわ。少し上を見よ、時計があるじゃろう?」
ドアが有ったであろう場所の上方に確かに大きなデジタルパネル時計がある。
Su「これは外の状況を現す時計で、年月日、時間、木の外側の気温、湿度、天気と、木の周りの状況として映像が映っている。時計の下の壁をラーマでタッチせよ」
言われた通りタッチするとドアが出現し開けて外を覗いたら先程までいた川近くの景色が見えた。
もう、何が何だかな三人である。
Sy「室内の見学は、お主らで勝手にせよ。取り敢えず移動じゃ。奥の左手側に見えるドアを開けよ。」
移動しドアを開けると、ゆったりと出来る大きなソファ2つと2人掛けのソファが1つ、大きめなローテーブル、更に右手奥にはダイニングテーブルとベンチイスが見え、更に奥の方にも空間があり、行ってみるとキッチン、何故か冷蔵庫などの家電、食器棚まである。
Sy「取り敢えずは晩飯じゃ、誰か作れ」
F「晩飯………って、誰が作るの?俺、料理 無理よ」
L「あー、俺も無理」
T「そう言えば、川越して隣りのハーシャス州に入ってから店と宿を探そうとしてたからな。俺も作れないし」
Sy「お主達は、ほんに抜けておるよのぅ。キッチンがあって、村で貰った野菜があって、討伐したモンスターの肉まであって、誰も料理が出来ぬとは。
ほれ、鞄に携帯食とかあるじゃろ。今夜のところは、それで我慢じゃな。妾には倒した兎を三羽ほどよこすのじゃ」
それしか空腹は満たされないと、3人は諦めそれぞれ鞄から携帯食を出す。
インスタントヌードルとクッキーバー。
何故か水道設備があり普通に水も出るし、電気設備も完備しているのでケトルでお湯を沸かしてヌードルを作り、あっという間にでき、あっという間に食べ終わる。
L「久しぶりに食ったけど、やっぱ美味なぁコレ。」
F「だよねー。俺も好きー」
T「インスタントヌードルもクッキーバーも確かに美味いが、晩飯にしては寂しいものがあるな。」
F「まぁ、今日のところはしょーがないでしょう。」
L「明日はどっかの店や屋台で出来上がった物を購入だな。」
Sy「そろそろ一息付けたかの?妾も久方ぶりに兎を生で食したわ」
いつの間にか姿を消していたシルビアが戻ってきた。どうやら別の場所で兎を食べてたらしい。口の周りや前足をペロペロしている。
皆んなでソファに移動し、シルビアの話が始まる。
F「しっかし不思議な木だよねー。外見は樹齢何百年?て感じの立派な木に見えるのに中に入ると木の外周より広い室内になってて、木の香りがして心地良いし、ライト着いて明るいし、水道通ってるはず無いのに蛇口から水も出たし、ケトルでお湯も沸かせたし。さすがに外が見える窓は無いけどー」
Sy「この巨木になった板も、車だった小さな板も、枝も特殊な木でな。妾が崇拝する風の精霊王様と、共同で土の精霊王様が作られた。妾は風の精霊王様の眷属じゃ。」
L「風の精霊王の眷属!?」
Sy「ルーカス、この王国は建国何年じゃ」
L「今年で798年、もうちょっとで800周年だな」
Su「そうよの。お主らも学園の歴史で習うたじゃろが今から800年ほどよりもっと前、この大陸は荒れに荒れててのぅ。あちこちで争いが絶えなんだ。長きに渡り大陸のあちこちで戦争を繰り返し、領地を広げ、少しの平和な時間を過ごしたかと思うたら、また奪い合い。妾は時々、人里に下りては、その様を見ていた。弱肉強食とはいえ人というのは、何と愚かな。だがその戦争にもようやく終止符が打たれ、その際にこの大陸中に住む人族の国々が一つに纏められ、初代国王になったのがルーカス、其方の先祖じゃ。」
L(ん?今の話の中で不思議な台詞が出たぞ。人里に下りて戦争の様子を見てた?シルビアは確かに俺が物心付くより前から城にいたが何歳なんだ?)
と、ルーカスは心の中だけで考えたが
Sy「ルーカスよ、今 妾が何歳か考えたじゃろ。ほんにリカルドそっくりじゃ。リカルドが[試練の旅]に出た時も、この話をして妾の年齢を気にしたのじゃ。血は争えんのぅ」
シルビアは、ゆっくりと尻尾を振り目を少しすがめた。どうやら心を読まれたらしい。そして親父も昔、同じことを考えたらしい。
Sy「まぁ、よいわ。で、じゃな。唐突に終止符を打った戦争じゃが荒れに荒れたこの大陸の大半を平定させるに選ばれたのが初代国王フレデリック。それと、初代を始め大陸の再生や維持、その他諸々の決まり事などを決め国を再興するため選ばれたのが今の各州知事達の先祖じゃな。その時に元々この大陸に生息していた風、土、水の精霊王様方は初代達に幾つかのの誓いをたてさせたのじゃ。
・一つ、今後、極力、人間同士で大きな争いはしない。他の大陸より人間が攻め入った時の防衛は致し方ないが自分達からは決して仕掛けない。
・一つ、繰り返した戦争により傷ついた大陸をよくする為、再生再建はもちろん、その際に戦争に巻き込まれた野生動物やモンスターを必要以上に傷付けない事。
生活圏を別けて、共存をする。
生きる為の殺生や繁殖率が高く増えすぎたモンスターの間引き、獣やモンスターの方から襲ってきた場合は目を瞑ろう。
・一つ、我々 精霊や眷属である聖獣に干渉や手出しをしない。
我々からすれば、様々な道具を作り出し独自の進化をする人間に興味を持ち、人間のフリをして人間の生活をする精霊もいる。聖獣も然りで野生動物などのフリをして人里に下りる時もある。見た目的には人間や動物と変わらぬ故、分からぬだろうがな。
・一つ、立ち場の弱い人間 他種族も含めて老人や女、子供を大切にし、より良く発展、繁栄させる事。
奴隷制度を廃止し強制をなくし、他者を差別すること無く生活の保障をする。
・一つ、王家は次代が成人を迎えた際に、次代を任せるに足る人間か見極める為にに我々が見定める。案内人を付ける故、挨拶に参らせよ。
そういった誓いを立てさせ、
世代交代の際に、この大陸にいる精霊王3柱様方への挨拶と大陸を治める次代の長として足り得る人間かを見極めの為に出来たのが[試練の旅]じゃ。
200年ほど前からは他大陸の精霊王様達もセニート王国の次代の若者に会いたがっての。我々の大陸も平定させ、各大陸の大国同士で同盟を結ばせ[試練の旅]と称して挨拶に参らせよ。となり、この大陸の3柱様へのご挨拶から他大陸に座す5柱様、計8柱様へのご挨拶へと変わり、[試練の旅]で回るのが、この大陸1つから世界へと変わったのじゃ。
その頃から他大陸の精霊王様も自身が座す、自大陸を治める長、つまり北 南 西の大陸に住む王族じゃな。その国の長の次代に自大陸での[試練の旅]をさせ、数十年ほど前より、西大陸や南大陸も他大陸に渡り世界8精霊王様方へのご挨拶をする様になった。
北の帝国も同じよう8柱様方へのご挨拶をしてたんだが、先代と今代の皇帝は自分至上主義でな。
[試練の旅]も勝手に辞めてしまい、先代は当時の皇帝を暗殺し無理矢理皇帝の座に着いた。
以来、帝国では同じ様な考えの輩が増えてな。
他大陸との国交や輸出入はあるものの、独裁国家になってしまった。
そんな皇帝や皇族達に着いて行けない者が現れ一揆や独立希望する者達との争いが耐えなく成り、帝国に座す、氷柱様と闇柱様は嘆かれておられる。
そんな訳で、ここ数十年、帝国と他大陸の国々とは微妙な関係じゃな。
それより、風の精霊王様は王国の人間が大好きでな。
人里にこっそり下りては人間の生活を覗いて、人間が作る道具にもご興味を持たれ、ご自分でも創られる様にもなった。
それが[試練の旅]で必要になる移動手段の車と旅の最中の住処になるこのツリーハウスつまり宿じゃな。時代と共にそれらも少しずつ変えてるがな。
例えば、当初は馬車ともっと古い感じの造りの家じゃ。家の中の家具、家電なども然り。
ただ、この木の板から乗り物や住処は風の精霊王様と土の精霊王様の合作技術。
知っているのは王国の[試練の旅]をした者のみ。
他言すれば、それなりの制裁が有ると思うがよい。
他大陸の次代は、自国で生産した乗り物を使い宿やエリアで旅をしているからの。
今の話、夢夢、忘れぬよう気を付けるのじゃぞ。」
と、シルビアは俺達3人を見据える。
歴史を振り返りながらものすごい話を聞き、頭の中の整理が追い付かない3人は、誰一人、動こうとしないし口を開こうとしない。
が、シルビアが今した話を多少なりとも理解はしただろう目の前の次代の若者を見て、シルビアは一つ頷く。
Sy「お主達に紹介したい者がおる。実は、さっきから思念でうるさくてな。ルーカス、レティーツィアより授かったネックレスを手で包み魔力を流しながら、[ジョナス出て来い]と念じよ。」
ルーカスが言われた事を実行すると、
jo「ヘーイ!ジョナス様、参上!!
次代の若者達よ、よろしくな!」
と、ネックレスのモチーフである白鳩が白金のプレートから飛び出し話掛けてきた。
L.T.F「「「!!!!!!」」」
本日、もう何度目か分からない驚きで言葉も出ない3人だった。
Jo「よう!読んでくれてサンキュー!これからもこの作品をヨロシクな!」
Sy「お主は相変わらず軽いの。其処な読者、次も必ず読むのじゃぞ。」
※こんな感じでコンパクトに出来て持ち運び可能な家具家電付きの家や車があったらいいなぁ。と思う作者です。




