第7話 <シルビア1 side:ルーカス>
今回はイヌ科のモンスターの討伐とシルビアの話です。
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翌朝、準備して隣のリーライズ州に向けて出発。
やはり、そこの家畜が狙われての討伐依頼。
数時間後、村に車を駐車して近くの林へ
林に入って探すとターゲットの[ヘルハウンド]を発見。
狼型の[ヘルハウンド]は[ワイルドボア]と変わらないくらいの大きさがあり、
「バウ!ワンワワン!ワォーン!」
数十メートル先から威嚇の鳴き声を上げながら此方に駆け寄り襲い掛かって来る。
そこで、狸、猪、兎のときもルーカス達のそばで大人しくしていたシルビアが
「Wooーf、BOW!WOW!!」と吠えた。
その途端に、怯えたように頭を低くして尻尾を後脚の間に挟むものや顔を隠す様に伏せをする[ヘルハウンド]。 まるで群れのボス対してに謙る(へりくだる)ようだ。
L「ナイス、アシスト、シルビー!!」
と声を掛け、同レベルくらいのモンスターなので普通ならもっと手間取るが、シルビーに怯え動けない。
もう一度、
「Bow!wow!」
とシルビアが吠えると
[ヘルハウンド]は踵を返して林の奥へと帰って行った。
[ヘルハウンド]を討伐し損ねたので、代わりに素材として売れそうな知っている植物を採取して村へ戻ろうと移動し始めた時、シルビアがルーカスに歩み寄り頭を擦り付けてくる。
どうしたのかと思い立ち止まりシルビアを見ると、お座りをして前足を片方上げて手招き。不思議に思いながらもしゃがんで手を差し出すと、左右片方ずつ三回、ルーカスの手に前足を乗せてくる。反射的に手で前足を握った形になったので六回握手したことになる。
すると満足したように伸びをして立ち上がりその場で右回転三回、左回転三回するシルビア。
それを見送り立ち上がって歩こうとしたら、
「はぁー、これでようやく会話ができる。」
と、威厳のある女性の声が聞こえた。
振り返り周りを確認し
L「今、喋ったか?」
とトレバーやフェルナンドに確認し、二人は左右に首を振る。
空耳か?と思った直後、
「妾じゃ。さ、車に戻るぞ。」
と、また女性の声。
何処かから女性が話掛けて来ているのかと周りをきょろきょろする三人。
「はぁー、鈍いのー。リカルドそっくりじゃ。ここに真っ黒で綺麗な艶やかな毛並み、ぱっちり黒眼の美女がおろう。」
まさかと思いシルビアを凝視する三人。
「「「シルビーが喋ったーーー!!!」」」
驚愕する三人に対し、
Sy「ようやく気付いたか。」
L「どうして急に……」
F「ルーカス、知らなかったの!?」
L「知らなかったし親父達も言って無かった。」
シルビアは呆れたように鼻を鳴らし
Sy「お主達、旅の目的は?」
L「えーっと、精霊王に会って試練を受ける」
Sy「精霊王様に拝謁する為に必要な物は?」
L「えっ? 地図と……案内人?」
Sy「その案内人は?」
L「精霊王の住む神殿近くまで行けばいるだろう、聖獣?」
Sy「はぁー。お主、本当に何も分かっておらぬの。いや、敢えてリカルドが説明せなんだな。」
L「えっ?何!?」
Sy「その案内人である聖獣が妾じゃ」
L.T.F「「「えええーーー!!!」」」
三人して再び驚愕である。
Sy「取り敢えず車に戻るぞ。いろいろ説明する故、乗ったら地図をみせよ。」
驚きを隠せない三人だが、何故シルビアがひと吠えしたら[ヘルハウンド]が怯えたように平伏したり林の奥地へ帰ってったかは分かった気がする。と三人ともそう思い至りながら車へ戻るのだった。
シルビアが聖獣だという事実が発覚し驚きを隠せないまま車に戻って地図を広げてる。
宿泊予定地はリーライズ州と西隣りのハーシャス州の間に川があり、橋がある場所からリーライズ州内の少し南に下ったところを爪で指し示すシルビア。
Sy「ここに行け」
L「ここは宿泊施設やモーテルも無いしエリアでも無い場所だぞ?」
Sy「大丈夫じゃ。妾に任せておけ」
首を傾げながらも聖獣の言うことだからと無理矢理納得させる3人。
言われた場所に向けて車は走る。
途中で休憩を挟み、さらに車を走らせ辺りはだいぶ陽が暮れて夜の闇に染まり出す。
目的の川の辺りに到着たころは、すっかり夜だ。
到着して車から降りると、シルビアが
Sy「WOWーーーー!!」
と、ひと吠えした。
L「どうした?シルビー」
Sy「この周りにいるモンスターに威嚇じゃ。この暗闇で向かって来られたら、お主達が面倒じゃろう?」
L「なるほど。サンキュ」
Sy「ルーカス、不思議鞄からリカルドから渡された枝と板を出すのじゃ」
言われたとおり鞄から枝と板を出す。
Sy「これはタブレロ(板)、こっちはラーマ(枝)という。」
スティールは車から少し離れたところに移動しお座りをして片前足で地面をたしたしする。
Sy「この辺りにタブレロを置くのじゃ」
指示された場所に板を置き
Sy「お主達、妾より前に出ぬように。ルーカス、タブレロをラーマでタッチするが良い」
不思議に思いながらも従い、枝で板をタッチ。
すると、ただの板が変形し、みるみるうちに巨木になった。
L.T.F「「「何だ!!これーーーー!!!!!」」」
台詞、リンク………
Sy「さっ、中に入って身体を休めるぞ。」
すまし声。
L.T.F「「「はぁーーー!!!???」
再び、リンク………
Sy「おっと、その前にラーマで車もタッチじゃ」
やり残しを思い出し
L「お、おぅ」
と、まさかと思いながら言われた通りにタッチする。
今度は車が変形し、先程の板よりも一回り小さな板になった。
F「な…何か王家って、すっげー物 持ってんね」
と、引き攣った笑み
T「どういう仕組みになってんだ?」
目ー、見開きーの。
L「俺だって、知らねーよ」
と、魔法陣が書かれている板になった車を回収。
再び板だった木の前にきて、
Sy「ラーマで木を三回タッチじゃ」
ルーカスは実行し、木の幹の一部がまた変形し何故かドアが出現。
Sy「ほれ、ドアを押して開けるのじゃ」
ドアノブを握り押して開ける
L.T.F「「「何、何だ、これーーー!!!」」」
Sy:読んでくれたことに礼を言うぞ。次回も妾の話じゃ。楽しみに待つが良い。




