妄想してた。現実になった。 え?
初執筆です。
お手柔らかに〜
「あの頃は気づかなかったけど一番楽だったんだなぁ」なーんて事を誰しも一度は考えたことがあるのではなかろうか。
もちろん俺もその一人である。
入学してから1年も立たない頃はやや悲観的に中学生の忙しさを見て、過去に戻りたいなんて考えたものである。
最上学年になった今でも悲観的になることはないにしろ戻りたいと考えたりした。
戻るにしても結局、頭は今のままではないと、その幸せを噛みしめることができないので「戻してくれるなら頭はそのままお願いします」なんてのを神に祈ったものだ。
しかし俺は一度も体ごと戻せと願った覚えはない。
つまり、俺は小学生時代に戻れたがそれは時間だけなのだった。
これではあの頃の家に帰ったところで他人扱いされて虚しくなるだけではないか。
全く、神っちゅうのはひねくれてやがんな。
と考えても埒が明かないどころか相手は時間を操れるのだ。
なんかすっげーことが起きて天罰がくだらん保証もない。
何はともあれ俺は意外と冷静沈着ナイスガイなのである。
こんな状況で慌てるほど落ちぶれてはいない。
ということで今の現状に目を向けることにした。
今の持ち物は
制服
スマホ
財布
イヤホン
筆箱
教科書
学校配布のアイパッド
弁当箱(空) だ。
まあ不良でもない男子中学生の持ち物なんて
これにお菓子の袋があるかないか程度の違いしかなかろう。
んで場所はおそらく小学生時代に俺が利用していたバス停の近くだと思う。
理由は記憶にあるから。
それだけである。
と言っても家は小学生からずーっと同じ家なので家には行けると思う。
さて
ここからどうするのが正解なのだろうか。
現在時刻は18時前。
色々疑問が耐えないが、
先に生活の基準である衣食住を確保しなければならない。
衣類は一応制服のみだがある。
食べ物は無いが金が一応ある。
ということで残すは住むとこ。
まだ俺はピチピチの14ちゃいだから家を購入できるはずもない。
妥当なのはやはり家族のいる家か、、、
しかし、家にいったとしてどう説明しろというのか。
「未来から来たあなた達の息子です(oゝω・o)」
なんて言ってバカ正直に信じる両親だったのなら詐欺対策でも教えたほうがいいのではないか。
というかまず今の俺が家にいたら説明の仕様がないな、、
うーーーーーーーむ
一度家に行くしかない、か。
ここで悩んでても、某石器時代のハイパー高校生なら
そそってホームレス科学生活でもするのだろう。
しかしここにいるのは授業中に妄想するしか脳がない腐れ脳味噌チルドレンだ。
そんんなやつの頭ではろくな案など浮かぶはずもないだろう。
ということで家の前にやってきた。
ここに来るまで、「スマホ古っ」としか感じなかったのでまあパラレルワールドでもなんでもなく過去なのだろうとか思った俺は単純な脳の作りをしているのだろうか。
だってまだ町中で使われてないだけで魔法あるかも知んないし?
貞操が逆転してるかも知んないし?
あ、逆転してたら女性の数とか視線とかでわかんのか?
まあそんなしょうもないことをグダグダ考えているのはもちろん緊張しているからである。
家の中から物音がしているので人がいるのは確かだ。
しかしそれがショタ俺のものなのか。
はたまた親のものなのかよくわからん。
というか説明方法も言葉も考えてないな、、
まずは家の中にあの頃の俺がいるのかが知りたいな。
と言っても多分居るんだと思う。
なにせ今は18時半だ。
今小学生時代なのは確定として、
それが小6であっても小1であっても変わらずうちは外出禁止だった。
つまりショタ俺がいなければ親はおそらく探しに行くはずである。
あれ?もしかして俺、つんd
ドゴッ
?
?
ドアの前に立っていたはずの俺の目の前には日が落ちかかっている空が広がる。
何が起きたのかわからん。
痛い。
「だ、大丈夫ですか??」
と声をかけられ、やっっっと開けられたドアに吹き飛ばされたのだと理解した。
体幹弱すぎないか?俺
というのはさておき、声の主は若かりし頃の母だ。
髪を後ろであみ、簡素なTシャツに灰色ジャケットとジーンズというなんとも動きやすそうな格好だ。
すっげぇ。なんか不思議だわ〜
若いときの母は美人でもなんでもないが若いというだけで感動してくるな。
糞失礼だけど。
「あ、あのスミマセン今から用事があって時間がないんです!!!」
ギュッ
「え?」
と言ってどっかに行こうとしたので反射的に手を掴んでしまったぽい
「あ、あの!あなたの息子さんについてお話しg」
「息子についてなにか知ってるんですか!!!!!」
図星だったっぽいっすね。はい。
行こうとしたときに焦っていたのでもしかして俺いないんじゃね?と思って声をかけたが合ってたっぽいな。俺の勘違いで危うく野宿するとこだったわ。
「とりあえず一旦落ち着いてください。」
「あ、すすみません」
進みません?
相当焦っているのか。
なーんか親のこういう姿新鮮すぎるな。
今の親はBb(( 経験をつんでんのかしらんけどまあ良くも悪くも高圧的だし。
というかここからどうやって
「あなたの息子さんは僕です(oゝω・o)」
というのを説明すればよいのだろうか。
やっぱ写真か?
と思い若ママ待たせてスマホの写真フォルダーをのぞくが残念ながら思春期まっただ中のガキのフォルダに家族写真なんてものは、、
あった!!
先日の北海道旅行で撮影したマミーとの2ショットがあるわ。
これにあわせてリビングにいる写真でも見せたら行けるか?
「この写真を、、見てほしいんですけど、、、」
「?」
あれ?
というか俺、ここで承認されて住めなかったら詰む詰むじゃね?
やばいやばいやばいやばい
急に超緊張してきた、、、、、、、
頼む!
親の頭ァ!!!
都合よく解釈してくれぇー!!!
「え?」
「あのぉ、、、理解し難いかも知れないんですけど、、、」
「私が、、、、あなたの息子なんです。」