作戦会議
探偵社に戻った真加部はパクと作成会議をする。
パクがポテチーを食いながら話す。
「なるほどな。まずはその神様の研究成果を確認する必要があるな」
「それと神さんのその後だな」
「わかった。それはやってみる。素性がはっきりしたからな。だけど、前にも言ったが、おそらく亡くなってるんじゃないか、そうじゃなければお前のところに行くだろう」
真加部は黙る。
「まあいい。とにかく調べてみる。ああ、それから佐藤聖の結果が出たぞ」
「諜報員だったか?」
「いや、間違いなくJBSのディレクターだった。履歴だけじゃなく、顔写真も確認した。該当者はいない。諜報員じゃない」
「そうか」
「学歴も当ったが星天大学の経営学部卒業でラグビー部だ。実際、ラグビーはうまいらしいな。大学の選手権で良いとこまで行ってる」
「そうか」
どこか残念そうな真加部を見てパクが言う。
「なんか、不本意みたいだな」
「いや、そうならいいんだ」
「ちなみにJBSはテレビの下請け会社だ。まあ孫請けの極小プロダクションだな。報道番組を中心にやってる。佐藤ってのは体当たりルポで有名らしいぞ。ミャンマーくんだりまで行くんだから、そうなんだろうな」
「あいつのパワーはありえないぐらいだったぞ」
「ラガーマンだからな。下手なプロレスラーよりもパワーがあるやつもいるらしいぞ」
真加部は漫然とうなずく。
「それでどうする。源夫妻からの依頼は阿礼の正体だよな。これでもうわかったよな」
「そうなんだが、まだ、もう少し調査するよ」
「秘密にしていた理由か?」
「そうだな。それもあるけど、まだ何かある気がする」
「わかった。とにかく調査してみるよ」
「それと、中国が何を探しているかだ。ここまでの動きは尋常じゃない。口封じで人も殺してる」
「そうだな。まるで世界の軍事バランスが変わるぐらいの動きだな」
「そう思うよ」
「わかった。まかせとけ」




