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作戦会議
探偵社のパクの部屋で真加部とパクが打ち合わせをしている。
パクはカップラーメンを食べながらだ。口にラーメンをほうばり、箸を振りながら言う。
「つまりはその公安のエースを尾行しないとならないんだな」
「元公安な。そういうこと」
「GPSだとばれるか?」
「間違いないな。ここに来る前に自宅に行って、家の中を捜索したんだ。案の定、GPS探査機や盗聴器探査機がゴロゴロあった。いろどりみどりだな。奥さんはよくわかってなかったみたいだけどな」
「つまりはそういった機器を付けることも難しいってわけか」
「そういうこと。衛星で追えないかな」
「ああ、出来なくはないが、衛星画像にそこまでの精度は出ない。人がいるかいないかぐらいが限界だ」
「パクは衛星をハッキングしたことがあるのか?」
「衛星自体は難しいけど、地上局側のハッキングはやったことがあるな」
パクは凄腕のハッカーだ。
「何かいい案はないか」真加部は悩む。
パクはラーメンをすすっている。
真加部はそのパクをじっと見て言う。
「よし、秘密兵器を使おう」
パクはラーメンを口に入れたまま、固まっている。




