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私立探偵 真加部阿礼  作者: 春原 恵志
ボディガード シーズン2
103/130

東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ

 宿泊はもちろん東京ディズニーシー・ホテルミラコスタである。

 それも最高級のスイートルームだ。ご存じない方に説明するとディズニーリゾートで泊まるとすれば、ここは最適解のホテルである。もちろんただ単に宿泊するとなればさらにいいホテルはある。ただ目的がディズニーで遊ぶとなればここになる。夢の国にある夢のホテルなのである。

 当初、阿礼は別室に泊まるはずだったが、ジラワットがどうしても阿礼と一緒が良いと言うので、ジラワットと同室となった。一緒に泊まるはずだったプロレスラーたちはスイート入り口で警護にあたることになる。

 ジラワットは阿礼を気に入ったようだ。まあ、他はむくつけき男たちばかりである。子供の選択肢は限られているのだ。小柄でどこか少年のような雰囲気を持つ阿礼を気に入るのは、自然なことかもしれない。

 部屋に入るとジラワットが阿礼に言う。

「阿礼はタイ語以外に何語が話せるんだ?」

「俺はけっこう話せるぞ。日本語はもちろん、英語、スペイン語、中国語、あとはちょぼちょぼかな」

「なんだ。ちょぼちょぼって?」

「そうか、言わないのか、ニッ・ディアウということ」

「少しだけか、僕は英語が話せるぞ。それと中国語がちょぼちょぼだな」

「ほー、それはすごいな。中国語はどうして話せるんだ?」

「父さんが勉強しろって言うんだ。必要だからって」

「ああ、そういうことか、それは間違いないな。北京語を勉強しているのか?」

 ジラワットは不思議そうな顔をする。

「何だ?北京語って」

「中国は広いんだ。北京語が公用語になってるが、広東語などは別物に近いんだ。タイ語とラオス語の違いぐらいかな」

「そうなのか。阿礼は物知りだな。うちの家庭教師ぐらいかな」

「そうだ。ジラワット、少し休んだ方がいいぞ。これからランドに行くんだろ?」

「大丈夫だよ。飛行機で寝てきたからもう行こうよ」

「わかった」

 真加部が部屋を出ようとすると、外から扉が開く。

 西園寺がアナンと共に現れる。

「真加部、アナンさんがお前の実力を見たいそうだ」

 アナンが言う。

「うちのボディガードと軽くスパーリングをやってくれないか?」

「大丈夫だ。どこでやる?」

「ホテルの許可は取った。駐車場を貸し切った。そこでやろう」

「了解だ」

 ジラワットが心配そうな顔になる。それを見た阿礼が言う。

「ジラワット、俺は強いぞ。大丈夫だ」

「阿礼、お前は知らないんだ。うちのボディガードはプロボクサーのチャンピオンとムエタイの達人だぞ」

「そうか。情報ありがとな」

 阿礼は親指を立てた。

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