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黒の空が明けるまで  作者: Alice
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社交会

リテルシアの6歳の誕生日、初めて公の場に姿を現した。所謂、社交会デビューというやつだ。チェーロ当主の習わしである黒いドレスに身を包み青白い髪を揺らす彼女に皆目を奪われる。

「初めまして。チェーロ辺境伯が娘、リテルシア・チェーロと申します。」

微笑むことなく静かに放った言葉だが、その場にいる全員に聞こえる音だった。

お辞儀をし頭をあげ青と黄の目が開く。


「あれが鬼の子か」


誰かが呟いた。

現当主であるスコルドは戦鬼とも言われる冷酷な男。そんな彼の子は鬼の子と裏で呼ばれている。これまで公の場に出てこない彼女を巡り色々な噂が独り歩きしている。

いくら次期領主であっても鬼の子に話しかけることが出来ず遠目に見る者がほとんどだった。

そんな中周りの目を気にすることなく話し掛ける者がいた。


「初めまして。アスチルベ伯爵の娘、オリヴィア・アスチルベ。よろしくですわ。」


色黒の青年を連れた明るい髪の十字架を首に下げている少女、オリヴィア。

アスチルベ伯爵の娘と言えば数年前から社交会に出ており、色々な意味で自由な人と有名であった。


少し話しただけで2人はすぐに仲良くなった。お互いが腹の探り合いをする、悪友というやつだ。

そんな2人の傍に控えるのはリテルシアのメイドゆづきとオリヴィアの執事の色黒の青年、レベッカだ。ご主人大好きな2人にとって占領されるのは面白くない。仕事である以上我慢はするが2人で話す時はあまり仲がいいとは思えない。2人ともにこやかに話すが流れる風は冷たい。

2人に亀裂が入ったのはどちらかからとは分からない。お互いが出会った瞬間に気に入らないと思ったのだろう。


レベッカは女性のような自分の名前が好まない、その為「オリヴィア様の使用人、レベッカ。レオとお呼びください。」と名乗ったのだが、ゆづきはそれを無視しレベッカと呼ぶ。主以外を愛称で呼びたくないからだ。それに返すようにレベッカもゆづきに口撃を仕掛ける。主の邪魔にならぬようにと公の場で喧嘩することは出来ないが仲良くも出来ない。2人の関係をいうのなら犬猿の仲。嫌いとかでは無い。ただ相容れないのだ。にこやかに挨拶するのに握手をする時は腕が折れるんじゃないかというくらいに強く握り合う。

そんな2人を主達は気にもとめない。自分の害になるようなことはしないと分かっているからだ。それと、その2人の絡みを面白いと眺めている。



それから数年後に、オリヴィアには婚約者が出来て花嫁修行や婚約者同士の親戚のみの会などで、リテルシアは隣国の襲撃が強まっていき前線から離れることが出来なくなり月に1度会えていたのが年に1回会えればいいと、最終的には数年に1度といった減っていった。

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