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故郷を失った少年、最強絵画の少女とともに冒険者をする (打ち切り)  作者: いちかわ
スペリラの最後に思い出を~なんでもアリのホッケー対決~
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第64話 お遊び?

俺たちはクロイツの家を後にし、次の目的地へ歩を進める。

次の目的地は場所の記憶を見ることの出来る魔道具のある……シャイレーツ海のどこか。

あまりにもざっくりとしすぎているが、それを探すのもまた旅の醍醐味ではないだろうか?


一日の準備期間を設け、出発することになった。

スペリラでの最後の一日……何をして過ごそうか。

しばらく立ち止まって悩んでいると……


「そんなの決まっている。」

「さぁ! 遊びにいこーう!!」

「うおっ!?」

「あ、ちょ、ちょい待ってやー!?」


俺とメディアスはそれぞれメディアスとベルによってどこかに引っ張られる。

俺とメディアスはそれに必死でついて行く。

メアリスはともかく……ベルはなんであんなに動けるんだ……?


…………あ、あれは……!?


『べ、ベル……もうよいのではないか……なのだ……?』

「まだ。走れ走れー。」

『体格差を考えるのだぁぁぁぁぁぁ!!』


アナの上に乗っている。

魔法でアナの姿を隠しているようだが、アナの叫び声が頭に響いてきた。

かわいそうに…………

…………でも、ちょっと面白いな。


『なんかものすごく失礼なことを言われた気がするのだー!!?』



--------------------



「ふふふ、着いたよー!」

「ここは……」


このスペリラで一番最初に楽しんだ娯楽……『ホッケー』をする遊戯場だ。


「今回はタッグバトル。ベルリスチームとエルアスチームの対決。ベルたちの挑戦状。受け取る?」

「もちろんや! うちらの力、見せたるでー!!」

「あぁ、やるからには本気でやるぞ!」

「そうこなくっちゃ!」

「アナ。審判。」

『ちょ……休ませっ……てなのだ……ごふっ…………』

「死んだ?」

『勝手に殺すななのだ!?』


アナはそう言いながらもすぐに復帰。

ホッケー台の縁に立ち、二つの旗を持つ。


『わがはいが旗を上げた方のチームが得点ゲットなのだ! 三点先取とするのだ!』


審判もいて、戦士も四人いて……戦いの準備はばっちりだ。

お互いが『マレット』と呼ばれる武器を片手に持ち、闘気を発する。

その凄まじい空気を感じ取ったのか、周りの人たちも集まってきた。


しかし、今はそんなことを気にしている場合ではない。

いや、気にも止まらない。

目の前にある『戦い』のみに集中する。


『先行はベルリスチームなのだ! パックがこの台に着いたらスタートなのだぞ! 準備はいいか? なのだ』


俺たちはコクリと頷く。

それを見てアナはパックを手に持ち……


『スタートなのだ!』


始まりの合図とともに戦場にパックが着地する。

ゆっくりと動くパックに、まずはメアリスが手を伸ばす。


「いくよっ!」


メアリスの性格を表すような素早く真っ直ぐな攻撃!


「ふっふっふ、うちの防御網を侮ったらあかんで?」


メディアスはそれを受け止め、相手のフィールド側の壁に反射させる。


「甘い。まるで角砂糖入り唐辛子。」

「甘いのか辛いのかどっちやねん!?」

「隙あり。」

「あっ、しもた!? そこにボケがあったらつっこまずには……」


いや、一体どこの人だ。

俺はベルの攻撃地点を予測し、力を入れて跳ね返す。


「ここだぁっ!」

「メアリスちが……」


ベルのショットに加え、俺のパワーも加わっているパックはメアリスの想定よりも速かった。

メアリスのマレットを避け、パックがゴールに入る。


『エルアスチーム、一ポイントなのだ!』

「くぅぅ、やるね」

「次は負けない。」



--------------------



「ファイナルワンダフルベストバイオレンスミラクルサイエンスフューチャーショット。」

「「長すぎだろ!?(長すぎやろ!?)」」

「隙あり。」

「「ああっ!?」」


そこにボケがあったらつっこまずにはいられない……メディアスの気持ち……分かってしまった……



--------------------



『さぁ、お互い二ポイントなのだ! 次のターンで全てが決まると言っても過言ではないのだ!』

「めちゃめちゃ当たり前やないか!?」

『細かいことは気にしなーいなのだ! そんなことは置いといて、最後の一点ということで特別ルールを設けるのだ』


特別ルール……?

アナが考えたものであればろくなものでは無いだろう。


『このターンのみ、なんでもアリルールを採用するのだ!』

「な、なんでもアリ……」

『文字通り、なんでもアリなのだ! 直接相手に危害を加えることのみ禁止なのだ!』

「そうだな、そこが一番重要だ」


この言葉を聞いてベルはニヤリとする……いや、無表情なのだが、そんな顔を彷彿とさせるオーラが感じられる。


「ハルシネイトフィールド・チェイン・マジックバリア。」


台の上の天井を中心に結界が広がる。


「ハルシネイトフィールド。この魔法は周りに幻覚を見せられるフィールドを形成する。周りの人たちにはベルたちが普通にホッケーをしているようにしか見えない。これで心置き無く……」


ベルは光の羽を顕現させる。


「戦える。」

「そゆことなら……うちもやったるでー!」


メディアスもベルによって隠されていた背中の六本の足を出現させる。


「結界もあるし……遠慮なくやれるよ。」

「楽しくなってきたねー!」

「勝負事なら負けないぞ」

「くっふっふ、メディアスちゃんの真の力を見せたるわ!」


全員が戦闘体勢に入る。

遊びとはいえ……絶対負けない!

『よかった』『続きが気になる』など思っていただけたら、評価やブックマークをしていただけると、すごくうれしいです。

毎日投稿してますので、是非また次の日に見に来てください!

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