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口説かれる精霊達 002

 ルルリナもさぁ、自分が説明したくないからって、神々に頼むことないじゃんか、それに操り人形のフリして、会話全部聞いてるんだろ! こやつはなんて腹黒いんだ……いや、今はそんなことを言っていても仕方がない、質問しなくては。


『はいはーい、レイラレスカちゃんの気が済んだ所で、本題にいってみようか』軽いな……それより、人の心を勝手に読むな!。


「じゃ、質問するけど。

 ギルドだとさぁ、異性に対してメンバーの反応が、まったく感じられないのは何でなの?」


『そんなもん、自分で考えなさいよ』あんた、出て来た意味ないしゃないのさ。


「はあ? 何しに来たのさ」


『暇だったから』帰れよ! あほくさ。


「……どうせ、ギルドに所属すると身内関係に近い存在になって、慣れ親しだ幼馴染とか、それに等しい人には恋心が芽生え難いとか、こじつけてるんじゃないの」


『さすが! レイラレスカちゃん、理解して、いらっしゃいますけど、微妙に違いますね。

 幼馴染以上、兄弟、姉妹未満、て、所ですかね』なにそれ、意味が解んないだけど。


「もう少し、解り易く説明してくれると助かるんだけどさ」


『ギルド所属するとですね。

 幼馴染、例えるなら隣に居て当然な人。

 兄弟の様に慣れ親しんだ人に変換される訳なんです。

 人により格差は(しょう)じますがね。

 それでも、例外はありますから、全ての人がそう思うわけじゃないので、御注意を』恋愛感情が生まれる人もいるってことか、光が収縮し始めた。


「でも、なんで、態々そんな面倒臭い事してるのさ」


『私達がやったわけではない……から知りませんよ、そんな事は……。

 疲れますね、これ……」ん? なんか途中から変じゃない?。


 ふらふらで浮いている、ルルリナだけど、今迄のが演技ってわけじゃなさそうね、差詰め電波の切れた携帯ぽいな。


「ルルリナ、話の途中なんだけどさ」


「煩いですね。

 私の体力の限界ってもんがあるんですよ。

 それにレイラさんは聞かなくても、理解しているじゃないですか、神々が呆れていましたよ。

 きっと、ギルドに所属すると身内になるんだ、て、暗示にでも掛かるんじゃないんですか。

 だから、精霊達に、その欲求が向けられたと、仮定するのが一番だと思いますよ」お! ルルリナが始めてまともな事を言いましたよ。


「口説き方がさぁ、ちょっと強引過ぎるんじない……」


 イフリートとフェンリルは壁際まで追い詰めれた状態だ、所謂壁ドンってやつです。


 イフリートとトクナガ、フェンリルとフジマル、何気ない日常会話から解きほぐして、さっきまで警戒していたイフリート達の顔が緩んでいるし、ここは落とされるのは時間の問題でしょう。


 てか、落とされるの早くないか? いや、まだ完全攻略されてはいないけどさ……なんだろう、この優越感。

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