表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/75

アテナ

 そりゃね、見も知らないおばさん達に囲まれてたら誰だって驚きますよ。


 召喚された時のシルフの顔ったら、無かったは、目を開いたら度肝を抜かれる光景が広がっていれば、誰だって拒絶してまします。


 召喚の挨拶する前に逃亡態勢に成っていたし、よっぽど嫌だったんでしょう、無我夢中でフェンリルとイフリートの所を目指してたから。


 ほんと、チミタチ、どんな顔して襲い掛かったのさ……。


「レイラさんや、変顔選手権でも出るんですか?」ルルリナ、いきなりなんですか? 意味が解りませんよ。


「そうですとも、ニヤニヤしたかと思えば、落ち込んだり、表情が濃厚すぎますよ」へ? いやいや、ちょ、ちょっと待ちなさいよ、コロラさん、私そんな顔してませんけど?。


「喜怒哀楽が激しすぎるのでは?」ユカさん、ちょっとまて、私、今、見ていただけですよ、何故、そうなるの?。


「シルフを見ていただけなのに、そんなの有り得る分けないでしょ」


「あれ? お気付きになれないなんて、お可哀想にねぇ……」ねぇ、じゃない、其所の三人!。


「ちょっと、後ろの御二人さん、いい加減、レイラレスカ様にちょっかいをお掛けるのは、お止めになられた方がよろしいかと存じ上げますよ」え? もしかして、助けてくれるんですか、ユカさん。


「そんな中途半端にするんじゃなくて、講するですよ」胸を鷲掴みされて揉まれた、揉みしだかれましたよ。


 モミモミ……「ん……や……ダメ」モミモミ。


「そんなに、されたら、て、ちがぁう!」……私は右手拳を上げて、ワラワラ震わせた。


 あんたね、あんたらね、やって良い事と悪い事の分別くらい出来ないのか、頭来た(あったまきた)


 揉まれている手を振り払い。


「我が問いに答よ、汝、大地の精霊アテナ。

 続けて問う、汝、雷の精霊トール、光の精霊レム、闇の精霊ブルートー、樹の精霊ドリアート、水の精霊ウンディーネ」


 大地がうねりを上げて人形へと変化していく、頭部から薄茶色のサラサラ髪質が眩しく光り、フワッとアップした、一対の紐がクルリと捩れ髪を束ねた、あっという間にポニーテールに纏まった。


 身体に纏わり付いた土が薄皮一枚、剥がれ落ちて行く、衣服を身に纏い、小麦色の美肌が露に成っていく。


 見た目、ボディコン、イケイケギャルのアテナが現れた。


 続いてトールだ、一瞬放電の火柱が舞い上がり、葵人形だけが残留した、光の結晶態がヒラヒラ散りばめながら、飛散していく、放電色(きんぱつ)の編み上げられた長い髪、黄金色の瞳、静電気を身に纏った、ボディコン姉さんが姿を現した。


 私を囲むように出てこなくてもいいんじゃないの、慌ててした、私が悪いけどさぁ。


 召喚は止められない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ