デスボルトと悪の軍団 008
「ちょっと、ルルリナ。
黙ってないで、なんとか言ったらどうなの」
機能停止した人形みたいになっているけどさ、おーい、ルルリナさん……ねぇ、反応がない。
それよりも、さっきから背筋に寒気が走るんだけど、なに?この感覚は……。
ルルリナが淡い光を放ち始めた。
虚ろな目代わり、操り人形のような動き、静寂が辺りを包んだ。
時を刻むの躊躇った、瞬間周りの皆は制止した。
また、私だけが動ける、この状況は……。
『はいはーい。
お察しの通り、神ですよ』軽いな……。
「で、今度はなに?」
『連れないですね、そんな嫌そうにしなくてもいいじゃないですか』
「あんたら~出てくるとロクな事にならないんだから、止めてもらえる。
それにルルリナも同じ神でしょ。
扱い酷くない」
『まぁまぁ、そう言わないで下さいよ。
ルルリナの扱い、酷くはないと思いますよ、ちょっと、寝てもらってるだけですし』それを酷いっていうのよ、分かんないのかしら。
「で、なんの要なのよ」
『それがですね。
デスボルトが復活しまして、困った事になりそうなんですよ。
そこで、レイラちゃんに討伐してもらえないかなぁと』
「はぁ?」いやいや、私、女神だよね? 女神って言ったら、全ての者に癒しを与えるもんじゃないの? なに、私って戦える女神だったりするの?。
『あ、レイラちゃんは戦闘力ゼロだから、戦いには向かないけどね』
「……」意味が分かりませんよ、頼む人間違えてませんか!。
『黙らないでもらえませんか。
それに戦力ならこれからギルドメンバーを此方に召喚して差し上げますから大丈夫い、ですよ』なにがブイよ、このすかぽんたんな神達は。
『剥れても駄目ですからね。
もう決定事項なので、召喚に移ります』あ、そう、身勝手にも程があるんじゃないの。
「あのさぁ、有無を言わさないで、強制てきにやらすの、ほんと、マジで止めてくれない。
私をなんだと思ってんのさ」
『え?! ……≪いいおもちゃ≫
そんなの女神だからに決まってるじゃありませんか』
「おもちゃ!」おい、いま、ボソッて言ったよな、おもちゃって……。
いくら神々の仕事が監視だけだからって、私を良い様に使うんじゃない。
『え?。
そ、そんな事……い、言ってませんよ』動揺してんじゃないのさ。
「声が上擦ってんじゃないのさ。
神なのに、嘘、つくんじゃない」
『空耳……そ、空耳ですよ』
「嘘を言わないで正直に言いなさい。
今なら許してあげるから」
『なに、寝惚けた事を仰ているか分かりませんが、神に誓って嘘偽りは御座いません』自分に嘘付かないって、言われてもさ、信用正ゼロですよ。
「ちょっと、誤魔化さないでよ……」
『煩いですね。
召喚に移りますので黙っててもらえますか』話しを強制修了させんじゃない、逃げんな!。
魔方陣が現れ、眩い光に包まれた。
「話はまだ終わってない!」
『じゃあと、宜しく~』やり逃げしやがった。
ギルドメンバーが気絶して、無造作に横たわっている。
はぁ、これからどうしろってのさ……頭痛い……。




