デスボルトと悪の軍団 003
夜這い……そりゃ身の危険が減るのは良いことだけれど、それはあくまで移住先で知らない男に限ったことであり、想いを寄せる人に対しては、別な話な訳で……今回は長旅のお供でしょ、頼りなる異性が居た方が心の拠り所が違うんですよ、ルルリナさん。
そこら辺、わかんないのかなぁ……。
「それでは、少し困りますので、男子も交ぜて下さい」お、わかってらしゃる、ユカさん。
「わかったぜ! 嬢ちゃん」なんだろう、この上から目線のトーサカは……。
他の皆は「はい、わかりました」なのに、トーサカだけなんか違う、的外れって言うか、まぁ格好良く見せたいんだな、きっと【どうよ、オレ! 格好いいだろ、オレ】てきに見られたいんだろうけどな……報われない頑張りが痛いですね、阿呆は死ななきゃ直らないと、放っとこ……。
「……じゃ、皆様、宜しく御願い致します」ちょっと、人が考え事してる間に話を纏めるんじゃないの、ユカさん。
「良かったじゃないですか、男性も少しは、いるみたいですよ」ルルリナさん、何故? そんなに不服そうなんですか。
「嫌なら、そう言えばいいんじゃないのさ」不貞腐れても困るんですが!。
「え?! 別に……」うざ、こいつマジうざ……。
「あの、レイラレスカ様。
町でこんな噂が……。
デスボルトが動き始めたんだって、噂で持切りです…」
「小春さん、デスボルト? て、なんですか?」
「其れにつきましては、私の方から御説明さてせ頂きます。
デスボルト、雄のが欲望に忠実な魔物で、知能が高いうえに討伐がもっとも困難な魔物で御座います。
魔獣や魔物達の長でもあります、ですが、もっとも厄介なのは、連携や戦略的なところで、町一つを亡ぼしたこともあります。
今日間での事実で御座いますが……」 ベルベッセ・ゴブリードが暑く語るのを、ぶち壊すルルリナって……。
「そんなの、女神である、レイラさんが知らない訳無いでしょが」え? 知りませんが、知ってないといけないことなの?。
「…それは大変、差し出がましいことをしました」いえ、あの、知らないから説明してくれると助かるんだけど。
「ルルリナさん?」
「なんですか? レイラさん」
「折角、説明してくれてるのに、態々中断しなくてもいいんじゃないの?」
「なんでですか?」いや、私知らないし、説明求められても困るし。
「私は兎も角、家族は知らないことなんだからさぁ、説明の手間が省けて足すかるだけど」
「それもそうですねで……。
じゃレイラさんや、後説明してあげなさいよ……」何故に、私に降るんだよ!。
「ベルベッセ、続きを話して下さい」
「レイラさん、貴女が……あ、面倒臭いんですか」お!。
「そ、面倒臭いのよ」
「レイラ姉が教えてくれるんじゃないの」真歩、私に話を降るんじゃないの!。
「レイラ姉様から聞きたいな」愛実さんや、様ってなんね、様って、あんた達、私を嵌めようとしてませんか! 知らないものをどう話せとおしゃるんですか。
「え?」
「え、じゃありませんよ。
諦めて話してあげなさい」ルルリナさん、素直に言ったら、そんな事も知らないんですか! 言いそうな予感だけど、ここは素直に。
「知らないものをどう話せってのよ」
「それもそうですね……」ルルリナさんや、笑うんじゃない!。




