魔法
エヘヘじゃない!。
「ねぇ、ちょっと、ニヤニヤして気持ち悪いんだけど、なに企んでんのさ」
「人を見るなり、人聞きの悪いこと言わないで、いただけませんか」はぁ?! いやいや十分に怪しいんですけど。
「じゃ、なに嬉しそうにしてんのさ」
「そりゃ、今、貴女を外に連れ出したら、嘸や、面白い事になるんじゃないかと思いましてね」そらみろ! 悪巧みしてんじゃないのさ。
今外に出たとしても殺される事はない、ここに集まった人達は只単に女神の恩恵に預かりたい、一真なだけなのだから、良くて身動きが取れなくなるか、悪くて連れ去られるくらいだろうし、間違っても袋叩きにあうようなことは決して無いと思う、連れ去られて軟禁状態にはなるだろうけど、命の保証は先ずされるだろうし、ここより待遇が良いかもしれない。
この世界での神の力は未知数だそうで、神々の恩恵を受けし者は全てを超越する者となるであろうが、伝承で語り継がれているものだとか、私自身そんな力が在る様には想えないし、もし使えるのならとっくの昔に使っている訳だけど、一向にそんな気配すらない。
私が今自分の意思で出来る事と言えば、家事全般と全属性の魔法が使えることかな、区別すると八つに区分されるわけだけど、聖、光、闇、水、火、土、風、無属性魔法。
聖魔法、治癒の魔法で魔力量に比例して回復できる度合いが違うくらい、切傷くらいから瀕死の重症まで様々な治療が可能だけど、一般的な治療は傷を直す程度が支流で、私の様に生死の狭間から救いだす事は出来ないとか。
尚且つアンデットとまで、治療が可能なのは、世界広といえども私しか出来ないそうだ。
光魔法はライトからレイザーまでだとか、主にダンジョンの暗闇を照す懐中電灯や目眩ましが支流で、私は最高位のビーム光線が射てるだってさ、まぁ射ちたいとも思わないけど、でも状況次第では射つ機会もあるかもしれないな。
闇魔法は対象者が居ないと使えない魔法が多い、視力を一時的に奪ったり、部屋の中を暗闇したり、最高位は相手の視覚を一生涯奪うのと、闇の世界に落とす事、後透明になることだとか自分の反射している光を無くすだけの事なのだが、気配までは消せないんだって、使う機会なんてないと想うけど。
水魔法は幅が広い、飲料水、氷、熱湯までなんだけど、上位者までが氷結魔法が使える。
最高位は超高温熱湯と超低温氷結魔法、それに水系では津波だとかありえないし、地形が変わりそうだから使いたくはないんだけど、使った途端に破壊神って言われそうだよ。
火魔法は火種から爆発まで多種多様、中でも青白い炎は超上位魔法で触れた者を灰にしてしまう、大地に触れれば溶岩石とかし流れ出す、数年は生き物の住めない世界になってしまうし。
最高位は爆発魔法、触れた者を吹き飛ばしつつ高温で肉片を灰も残らないほど焼き尽くしてしまう為、蘇生魔法でも復活は無理とまで言われているから怖すぎる。
土魔法は、小石や砂、土礫などが一般的な使用なんだって、銃によく似ているな、最高位が、流星雨、コメット、メテオなどと言われているんだけど、隕石を地表に落下させるわけじゃないだって、地表に在る大岩を大気圏近くまで持ち上げて落下させる魔法だとか。
落とす場所を間違えると確実に自分自身も巻き込まれてしまうなんて、見事に自爆魔法だと言える。
範囲も半端ないし二百キロは離れないといけないのだから、使えない魔法だこと……格シェルターでも作れってのか!。
放った瞬間、異空間魔法でその場所からバイバイしなくちゃいけないのが、難点ではあるんだけど、まぁ使えても使わない気がする。
風魔法は、空気砲なんだって面白そうだな、て、思った、一般的なのは扇風機や団扇替りに使用する人が多い魔法で、なんだろう、普通に自分で扇いだ方がよくないのか? 手を使わなくて済むのならそっちの方が楽ではあるんだけどね。
最高位の魔法で……真空カッターや竜巻、強風だとか…風の爆弾なんて物もあるみたい、圧縮した空気の塊を対象者に触れた瞬間、一気に解放する魔法なんだとか、見えない弾丸とも言われている。
最後に無属性魔法、身体強化が一般的な使用だけど、それ以外の使い道はないんだとか、肉体疲労の軽減や視力アップ、魔力感知なども有るらしいが魔力消費が多いので使用する人はいないんだとか……。
あ、雷は火と光魔法の混合魔法だから使える人は略皆無なんだって、理由は、光を使える人は火が使えない、火が使える人は光が使えないからだとか、じゃ全属性魔法が使える私は?。
「そんなの女神だからに決まってんじゃないですか。
そんな事もお分かりになれないのですか!。
この御飾りさん」ちょ、今までで一番酷くないですか、ルルリナさん、女神ですら無くなったよ。