まりなの計画
「ねぇ、うちに使用人なんて、雇えるお金あるの? それにさぁ、お母さんなにを基準に選んでんのさ」
「そんなの決まってるじゃないの、私が楽をする為よ、なに、レイラが家事してくれるの?」
「えぇぇ、なんで、そうなんのさ」
「それに、お金を稼いでくるのは、レイラ、貴女なのよ」ニンマリする、母、まりな。
「あ、それともお婿さんも、この際だから見つけてあげないといけないからら」は? いや、あの……。
「お金を稼ぐのは納得するとして、結婚相手まで決めないでよ……」これ以上、増やされてまたるか!。
「そういえば、もう、居たわね」居たわねじゃない、知ってて言ってんでしょ!。
「そうですね、レイラレスカ様には、お心にお決めになられたあの方が、いらしゃいますから」誰ですか、そいつは? 私は初耳ですよ。
「なんて名前だったかしら」ちょ、嬉しそうに言わないでよ。
「それはもう、御二人供ハンサムでいらしゃいますから…所でレイラレスカ様、御二人の名前は何て言いましたけ?」やめて、お願いだから……。
「はぁ? ユレイブと真人の事を言ってるの?」
「さすが、自分の婿候補だけあって、ちゃんと覚えてるのね」待たんかい! 言わせ様としたな! さては……。
「ですね、まりな様。
もう御本人はお婿さんだと、自覚がお有りで助かりますね」まてや、こら! そんなの何時、私が認めたのさ?勝手な事ばっか言ってんじゃないっての。
「まってよ、皆が勝手に決めつけるだけじゃないのさ、私が何時、二人の何方かと結婚するなんて、言ったのさ」
「じゃ、どっちと結婚するの?なんなら両方って、手もあるわよ」スティゴールドなら兎も角、ユレイブと真人は……無い、絶対に無い……ですけど……。
「レイラレスカ様も満更って訳では無さそうですし、まりな様近い将来、お孫様が御目に掛かれるかもしれませんよ」おい! コロラ、人の話聞きなさいよ!。
「そうね、もうこの年でお祖母ちゃんは……それはそれで考えものね」何処行くの、御二人さん……。
「……」話が飛びすぎてて、もう突っ込む気にもなれません、誰かこの二人を止めてください。
ニヨニヨしてさぁ、気持ち悪いたらありゃしないよ。
「その話は追々するとして、そろそろ呼んでもらう」
「そうですね、まりな様。
昌幸様、次の人を、通して下さい」
「了解した」お父さん、目をウルウルしながら聞いてんなら、歩労くらいしなさいよ、それにさぁ、独り言なら聞こえない様に言いなさいよ、なにが! あぁ俺に孫、孫が出来るのか、レイラが嫁に行く、孫が~……気が早いっての、結婚=妊娠じゃないっての、ふざけてんのか、この夫婦は!。