豪邸なのに貧乏
ルルリナの正で一時間近く御説教されてしまったじゃないのさ、巻き添えなんて酷くない、私は悪くありませんよ。
私は改めて詳しい説明をコロラとユカにされている間、母、まりなに正座をさせられている、ルルリナはざまぁみろだ。
冗談混じりに、さっき見せられた写真の男の子が、私だと言うんだけど、私にはそんな記憶は無いし、男だったなんてありえない。
「信じる信じないはお任せ致しますので、余り深くお考えにならない様に……」嘘っぼいな……それに何かを誤魔化すようにしてさぁ、写真に私が居無いのは「神のイタズラだというの事にしておきましょう」ってなによ……。
ピンポイントで私の写真だけを消したと、必死に言ってくる二人を見ていて、信じてみるか……流されてしまった、まぁルルリナを見ていて強ち嘘ではないと思ったのもあるけど……。
「次の話に移らさせて頂きます」切り替え早いな……。
5LDKだった我が家が、驚くことに12畳の部屋が10部屋、お風呂は20畳の大浴場で露天風呂付き、トイレは二階と一階に2個ずつ、客間が2部屋、物置が2部屋……豪邸じゃん、しかも庭と納屋まであるなんて豪華すぎ。
そんでもってちょー嬉しいことにお風呂が、な、なんと温泉、地下から湧き水ように垂れ流し、源泉が沸き出ているなんて夢よう、温泉大好きな私にとっては願ったり叶ったりだよ「やったぁ」思わず声が出てしまった。
「そんなに喜んで戴けて、ガンバったかいがあります」
「はぁ? コロラさん、貴方達二人は見てただけじゃないですか、頑張ったの、私、わたしなんですよ」
あれ? さっきまで正座していたのに、何時の間にか浮いてるし。
エッヘンと、仁王立ちしているのはいいよ、何故、私の顔の前なんだ、しかもさぁ、尻向けることないじゃないの。
「じゃま! なんでわざわざ、わたしの顔の前なのさぁ」
「邪魔とはなんですか」
「……もしかして、わざとやってるの?」
「あ、これは失礼しました、何て、言うと、思ったんですか……あたりまえじゃ~ないですか」
もうさぁ、殴っていいよね!。
「そんな、ヘナちょこパンチは当たりませんよ……」
「なんなのさぁ! わたし、何か悪いことした? ねぇルルリナさん」
「はぁ? あれ、自覚ないんですか? 貴女こそ、私に失礼な態度をとっているのに!」
「ちょっと、わたしがいつ、そんな態度とったのさぁ、言ってみなさいよ」
「ほら、今もそうじゃないですか」
「……」
「あれ? わかん、ないん、ですか? ……ねぇ、貴女、私の事、神と認めてないでしょ」
「……それは……だって、信じられるわけがないじゃないのさ」からかっている様にしかみえないし。
「ほら、なんですか、その目は!」
「だって……」
「これを見ても信じませんか?」
「そ、それは……」ルルリナが差し出したのは異世界御招待券と金で書かれた差出人不明の漆黒封筒。
ん~確か……おめでとうございます、異世界に御招待が当選しました。魔法陣が描かれていたっけ、誰かのイタズラだと、あの時は信じてはいなかったけど、だって、中に入っていた手紙の裏にさぁ、スティゴールド&ギルメン一同って御丁寧に書いて有ったし、冗談だと考えるのが普通じゃない。
「それがどうしたのさぁ」
「ここに、ちゃんと書いてかるでしょ、同意しますかって、それに同意丸って書いたでしょ」
「はぁ?? 」いあ、まてまて何処をどうしたらそんなことになるの? さっき、地球の神が喧嘩をして雷を家に落としたのが原因って言ってたじゃん、あれは嘘。
「はぁじゃ、ありませんよ」
「だってさっき、そんなこと一言も言わなかったじゃんか」
「同意に丸点けましたよね」
「う、それは……確かに丸は点けました、だって、そんなのありえないじゃん、現代社会で異世界に行けるなんてさぁ、誰だってそんなのさ冗談だと思うわよ……」まぁ、深く考えないで丸点けちゃいましたけど。
「もう少し真剣に考えるべきでしたね」
「考えれるか! そんなの……」
「二人供いい加減にしなさい!」
「そうですよ、レイラレスカ様、ルルリナ様」
こわ、お母さんも怖いけど、それ以上にコロラさんが怖すぎです。
「そうですよ、今切迫しているのは生活費がないってことなんですから、わかっているのですか!明日食べる物が無いんですよ」
「そうでしたね、ツイツイ面白くて……」
ちょっ追い打ち掛けないでよ、皆の目がマジなんですけど! ひぃ~。
またも御説教された、はぁ~なんか此方に来てから、からかわれるか、怒られているかのどっちかだよ、もういや。
でも、こんな豪邸なのにお金がないって変な話だよ、まさか、家だけ準備してお金を用意するの忘れたって事はないよね。