ギルド、シンフォニア 前編
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カチ、カチ、カチ、時を刻む音が部屋の中を支配している、ここはギルド【シンフォニア】慌ただしく動くギルドメンバー達……。
「おい、どうなってんだよ。
みんなぐったりして意識ねぇじゃんか」
「こっちの二人もダメ」
「スティさん……」
「スティゴールドさん」
「レイラさんだけいないね……」
「彼女を見つければ、なんとかなるかもしれないな……」
スティゴールド、イアラ、トクナガ、フジマル、ルーナ、リナが突然消えたかと思った瞬間、一分も経たないうちに戻ってきた。
一通の手紙と共に、手紙には項書かれていた。
[女神、レイラレスカを見つけよ、然もなくば、その者等は、目覚める事なく死せるであろう……]神の大嘘なのに、そんな事だとは知らないギルドメンバー達は必死じゃないのさ、どうすんの! 。
「みんないいか、レイラさんを急ぎ見つけ出すのだ」あぁ副ギルドマスター筆頭に大事になっちゃたじゃないのさ。
「おー」なんだろうね、この団結力は……私は遠見の鏡で、この状況を見ていた、基見せられていた。
事の発端は、数分前に溯る……。
「あのさぁ、私の質問にいい加減答えてくれませんか?」
「仕方ないですね。
あれをご覧頂ければ、納得してくざると思いますが」
「なにを、ですか?」
「そうですね。
現物、見てた方が、手っ取り早いですね」スルーするんじゃないっての。
「ね、ね、私の意見は無視なんですか?!」
「レイラレスカ様、お静かにお願い致します」まてこら! 毎度、毎度放置プレイしてくれちゃって、私もいい加減、あったまにくるんですけど!。
「レイラレスカ様。
剥れた顔が更に可愛らしさを際だてさせるだけですので、おやめになられた方が宜しいかと」なんですと?! いやいや、私結構本気で怒ったんですけど。
「ユカさん、いくら恐いからって嘘はいけませんよ、嘘は」ルルリナさんや、あんたね、人の事言える立場だと思ってんの! て、なに、ハムスターが小刻みに震えるみたいになってんのよ。
「……ねぇ、そこまで怯えなくてもいいんじゃないのさぁ」
「貴女ね、女神の怒りがどれほど末恐ろしいものなのかご存知ないからそんな事が言えるんですよ」あれ? 二人とも真面目な顔してるけど……ほんとなの?。
「そうな……ん? ちょっと待ちなさい。
ねぇ、前にさぁ神に性別なんて無いって言わなかった?」あ、ルルリナ、素っぽ、向きやがった。
「フンフン……何の事です」
「て、言いながら逃げんじゃないっての!。
こらまて……」
「なんですか」
「ルルリナ様! 」コロラさん、ナイスタイミングです。
今回は逃しませんよ、覚悟しなさい、ルルリナさん。