奪われた居場所
車は機械で走る乗り物だとかピーンとこないので、食事の後に見せてくれる事になったが、歩いて移動するのが当たり前の私達には余り興味の無い話だなきっと、だって、馬車が不人気だったから。
ユニットバスはお風呂だった、世界が変われば言い方も違うのは当然だよね。
私は何気にスティゴールドの隣を独占しようとしたら妹二人に邪魔されてしまったが何故だ? ユレイブの時はそんな反応しなかったのに……。
「いいじゃん、レイラ姉ちゃんは、ユレイブさんが居るんだから一人くらい、譲ってよ」愛実、あんたね。
「そうよ、そうよ、レイラ姉だけズルいよ、そんなにモテるんだから一人くらい、私達に譲りなさいよ。
それにさぁ、ルルリナさんが教えてくれたけど、新しい男も出来たらしいじゃない、真人って人がさぁ」おい、ルルリナさんや、そんな話何時妹達にしたんですか?。
「ちょっと、スティは駄目だって……」
「いや、俺は一行に構わないけどな」あ、そう、両手に花ですもんね、腕組まれて胸を押し当てられてて、さぞ嬉しいでしょ。
「こら! スティ、顔がエロいよ」エヘヘじゃねぇよ、このどっすけべが!。
「スティさんなら別にいいもんね」おい、こら!真歩、あかんっべーされてもさぁ、てか、お父さんは何してんの? ……。
ちょっと、なに、イアラとフリナに囲まれてデレデレしちゃってさぁ、お母さんに怒られても……お~い、お母さん、貴方は何をなさっているのですか、トクナガとフジマルは美青年ですとも、両サイドに居るからって、なに乙女チックに悶えてるんですか!。
そりゃさぁ、イアラは町一番の美女ですよ、十人中、十人が口説きたいて想うほどの美女なのは間違いありませんよ、ギルドメンバーなら誰もが知っていることではあるけど何故かな、ギルドメンバーには不人気なのです、理由は分からない。
ブロンドのロングヘアーが、お尻まで掛かっている、エルフで凹凸ラインが凄すぎる。
痩せすぎず太りすぎない、理想を絵に描いた様な美女、それがイアラなのです。
美肌にブロンドの瞳は近づくだけで男性を魅了してしまうと女性の間では魔性女だと言われています。本人はそんな自覚もないし「誘っている気など更々御座いませんのでいい迷惑です」って言うような子です。
「レイラさん、スティ取られたわね」フリナはギルド会計士、桜色のロングヘアーでエルフ、桃色の瞳をキラキラ輝かせている、イアラよりは少し細身の美形女子。
「スティさん、相変わらずモテますね」トクナガはダークエルフ、小麦色の肌が特徴の美青年、スラッとしていてとてもハンサムないけてる男子だ、銀髪のロングヘアーを項で束ねている。
「さすが、うちのギルドマスターだけはあるな」フジマルはエルフ、ちょっと体格がいい金髪ロングヘアーを項で束ねている、少しマッチョな美形男子だ。
「レイラ~! なに剥れてるのさ、可愛くないよ」
「ちょっと、リナ! 後ろから抱き付くの辞めなさいって何時も言ってるでしょ」この子はリナ、ミューズで桜色のロングヘアーをサラサラ靡かせている、活発な可愛系ギャルだ。
「仲良いわね、私も混ぜてよ」
「ルーナ、あんたまで来ないでよ、重たいじゃんか。
てかさぁ、私じゃなくてスティをなんとかしなさいよ」歩きにくいな……。
「え~、私は嫌です」は?! あぁ、止めに入ると触られるから嫌なのか……ルーナは私の無二の親友、ダークエルフで白髪のロングヘアーをポニーテールにしている。
確り者のお姉さんだ、年は私と変わらないんだけどさぁ、皆からルーナ姉と呼ばれている。
「なんですか、レイラさん、妹さん二人にスティさん奪い取られているじゃないですか、取り替えしに行かないんですか?」ルルリナ、う、煩いはね、大きなお世話だっての。
「別に気にしてないし……」鼻の下伸びてる奴なんて此方から願い下げですよ。
「まったまた、そんな、強がっちゃって、後で後悔しても知りませんよ」
「スティゴールドをよく知らないから、そんなことが言えるのよ」あの、エロフが一人の女性で満足するわきゃないでしょ。
「なんですか! その態度は、折角、人が心配して上げてんですから、素直に言いなさいよ」
「イヤです…」おい、それって私の本音を言わせ様としてたのか!。




