仮初の地球へ
モノトーンの微粒子から人えと構築されて具現化した部分から色が入り立体化していく、具現化と同時に意識ははっきりとしていて、何かの上に投げ出された。
痛い、非常に痛いし、胸に何か当たっている。
「……なんなんだ……こんなのありかよ」聞き覚えの無い男性の声。
私の下から聞こえるのは間違いじゃない、だって今見詰め合ってるし、私の肩と胸を掴んでいるのは直ぐに理解できた、彼の手を掴んでゆっくり身体を起こして、馬乗り状態になって辺りを見渡した。
部屋だ、小さい部屋だ、八畳間くらいだろうか、家具置いてあるから少し狭く感じるんたけど……コロラとユカ、それにルルリナが一緒か……。
下に居る男性にゆっくりと視線を落とした。
「……ねぇ? 貴方……だれ?」
数分沈黙が続いたが下の彼は、何かを振り払う様に話始めた。
「……君達の物語を書いている原作者だけど言ってわかるのか?。
いきなり、パソコンがラグったと思ったら文字が飛び出てくるし……人にはなるし……どうなってんだよ」
そんなのこっちが聞きたいは!思ったより冷静な自分に驚きだけど、取り合えずは状況の整理をしないといけない。
彼の上から退いてコロラとユカを起こしに行ったが意識がない、グッタリしていて直ぐには起きそうにない。
「ねぇ? それで貴方は、誰なの?」
「俺か、俺は正野、正野勇也だ」
「正野勇也ね……」
「……なんで、君はそんなに冷静なんだ?」冷や汗凄! うわぁ無理してるんだろうな。
「そんなの私に聞かれても、困るんだけど。
それよりさぁ、正野さん大丈夫?」
「いや、ちょっと無理、外の空気吸いたいからベランダに出ていいかな?」
「どうぞ……ちょっと、フラフラじゃない」立ち上がろうとして崩れた彼に、咄嗟に手を貸していた。
「すまん、すまん、思ったより、きてたみたいだな……」
動揺して脚が笑ってたみたいね、まぁこんな状況で冷静でいる方がおかしい、あ、それ、私か?! 向こうの世界の神の仕業なのかは解らないけど、こんなに冷静な自分自身に驚きです。
ベランダに一緒に出て改めて自分の居た世界と違う事に不和んを感じた。
あれはなんだろう、ねずみ色の柱に黒い線が付いている、空を見上げれば音を立てて飛んでいる物まである、何あれ? 私の知っている地球とは全く違う世界みたい。
しばらく景色を眺めてから思い切って彼に聞いてみる事にした。
「あの? 聞いてもいいですか」
「ん? なんだい、大分落ち着いたからもう、大丈夫だよ。
君のお陰かな……」遠くを見詰めてる。
「ここて、何処なんですか?」
「君、本当に落ち着いてるね、動揺とか混乱かしないのか?」
「それは、私に言われても……冷静でいられる自分が一番驚いているんです」
「そうなのか……魔法でも掛かってんのかな?」
「そうなんですか?」
「あ、俺は魔法とかは使えないから、向こうの神がなんかしたんなじゃないかな」慌ててるな、今は取り合えず此処が何処か知りたいな。
「……あの、ここは何処なんですか?」
「ごめん、ここはね、地球って星」
「地球ですか……アクアとは違うんですね?」彼は驚いた顔をして私を見た。
「あれ? レイラレスカさん、君の出身は此処の筈だけど、今君の、頭の中ではどうなってるの?」
「……地球、産まれな訳ないじゃないですか」何言ってんだ、この人は、理解に苦しむよ。
「ん~……そうなると、記憶の書き替えがされてるみたいだな、俺が考えいた設定と大分違うぞ」
「設定って……なんですか?」
「あ、彼処にあるノートに書いてあるよ」ベッドの上に置いてあるノートを指差した。
あれが、なんだってのさ……。




