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怠惰で勤勉な俺は旅に出る  作者: 渡鳥 陸
ドラコ皇国
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個体差

「それで、この一時的なパーティーの並びはどうするんだ?」


 レンカがそう切り出した。


「前から花火、メリッサ、そっちのシャラ、俺とお前で1-2-2の形がいいと思うが。それで、No-07は俺が担ぐ」


 誰か一人は黒棺から出てきたホムンクルスであるNo-07を担ぐ必要があり、担いでいる間は近接戦闘が出来ない。それならば魔法攻撃が出来る俺が完全に後衛にまわってNo-07を担ぐというこの並びが、一番戦力の低下が少ないと思われる。その上こちらのパーティーとあちらのパーティーで互いに前衛一後衛一の形であり、どちらかが多く負担を負っている形でもない。その為、この形が今回の最適だと考えられるのだが……


「装備からしてお前以外はそれで固定だろうな。ただ、お前がなにが出来るかが知っておきたい」


「え?あのブーメランで攻撃する後衛じゃないのかい?」


 レンカの一言にシャラが反応する。


「馬鹿言え、この通路でブーメランなんてまともに飛ぶわけがない。そのブーメランは別の目的での装備なんだろう?」


「あぁ。このブーメランに魔力が貯まっている」


「魔力……魔法の杖代わりって訳か」


「つまり、レン……さんは。魔法使い?」


「いや、剣士もやる」


「なるほどな、どっちも出来るから自分が後ろに行く、という訳か。そういうことなら、さっきの布陣が一番戦力の落ちない並びって訳だ」


 やはり俺である。判断は同じになるな。


「じゃあ、その並びで行くんだね」


「レンカがいいっていうなら僕もそれでいいよ」


「ワウ(前は任せて!)」


 二人と一匹も了承し、その順番で隠されていた部分の通路を出発する。通路の近くには、隠し通路を見つける前に凍りつかせたヤマアラシルマジロそのまま凍っていた。


「さっさと進んでしまおう。俺達が処理しつつ来たから、最短経路にはあまりモンスターがいないはずだ」


「了解」

「そうだね」

「わかりました」

「ワウ(はーい)」


 花火の先導で進む。

 花火は、ファングウルフ一匹程度なら足を止めることなく喉元に噛みついて処理してくれるので、とてもスムーズに進む事ができた。


「ワウ!ワウ!(ご主人様、次の角にトゲトゲしてる奴が居る!五体!)」


「分かった。レンカ、左側三匹頼めるか?」


「任せろ」


 角から現れたヤマアラシルマジロへ、レンカと同時に魔法を放つ。


「水よ『水牢』そして凍れ『氷縛』」

「凍りつけ『氷結』」


 ブーメラン二本を消費してヤマアラシルマジロ二体を凍りつかせている間に、レンカは単純な氷魔法でヤマアラシルマジロ三体を凍りつかせる。


 レンカは俺より魔力量が高いのか、低い魔力の魔法を繋げることによって高い効果をだすのではなく、高魔力な魔法単発でヤマアラシルマジロを凍らせていた。

 ホムンクルス自体にも個体差のようなものが存在しているのか……それもそうか。今までのホムンクルスも体格が違っていた。それなら魔力量なんかが違っていても問題はない。


 ブーメランを取り替えながらそう考えていると。


「なるほど、魔力カートリッジ……いや、魔力マガジンか?使いきりで交換することで魔法を即座に発動しているのか。つまり、元の魔力量は高くない訳か」


 というレンカの呟きが聞こえた。


 あちらもこちらを探っている……と。


 そうこうしている間に、三階層の階段部屋の前にたどり着く。


「なるほど、今回はここか」


 そこには、フレイブレスライオンが道を塞ぐように丸くなっていた。

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