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大型ドライバー対策 線引き

2023年12月15日(金)19:46分


草加部はグリミーからの欺瞞攻撃により、社内の人に対して完全な人間不信に陥っていた。わざと聞こえるよに悪口を言われる、まったくのでっち上げを風評で流される、それが原因で人間関係が壊れていく。


信じられるわけがない。


結局、こんなに被害を受けた人がいるのに会社は何もしてくれなかった。


グリミーも会社も、そこに罪悪感がない。


所長の今村が引継ぎに草加部のところに来た。


「大沢君もいい」と今村が呼んだ。


今村も疑心暗鬼になっていた。これが欺瞞行為の結果だ。お互いがお互いに疑心暗鬼になって行く。これがグリミーの戦略だ。


そこに罪悪感がない。


今村による業務上の引継ぎが終わり、草加部が今日の朝の出来事を報告した。


「見えない力が働いています。」


今村は、自分がいない時間帯で見ていない。ヒアリングで草加部が過大に感じているという客観的なことから、確信が持てず疑念を捨てきれずにいた。


草加部は、今村の表情や仕草からそれを見抜いた。


草加部は話し始めた。


「私はソシオパスではありません。だけど人間不信に陥っています。信じられない人を信じようとか、その人に対して、自分は信じてもらえるように努力しようと考えるのは止めました。頭がおかしくなる。子供のころからの教育で、陰口を言われないようにしなさいとか、信用される大人になりなさいとか道徳観念を植え付けられてきましたが、現状でそんなことを考えたら自分が崩壊する。道徳観念が違過ぎる。陰口を言われないようにするためにはグリミーに気に入られるようにしなければならない。言われるがままにならなければならない。基準がグリミーになってるんですよ、ここは。」


草加部は続けた。


「基準がグリミーや、1号から7号までのグリミーだからルールがないんですよ。秩序がないんです。それで、何人が辞めて行きましたか。何人が悪者されてきましたか?私はそれと闘っているんです。理不尽な奴ら、罪悪感がない奴らと闘っているんです。」


今村は頷きながら聞いていた。大沢も黙って聞いていた。


草加部は核心に迫った。


「だから、区別と線引きが必要なのではありませんか?」


今村が口を開いた。鋭い口調だった。


「差別をしろと」


「区別は差別じゃない。必要なことです。社会的に日常的にみんなが区別はしているのではありませんか。例えば8月のシフトを思い出してください。夜勤は有休を勘弁してくださいと言われました。日勤は取っているのに。これは区別なのではありませんか?」


「いや、そんなつもりでは」


「私は、シフト表を見て無理だなと思いましたから快く承諾しました。悪くも受け止めませんでした。誤解しないで頂きたいことは不当な区別は差別ですからね。区別と差別は似ていますが違います。」


さらに草加部は話し続けた。

今村は黙って聞いていた。


「区割り、区画、分別。全てが区別ではありませんか?社会的に日常的にされているんです。区別をしないでどうやって割り切りますか?だから線引きが必要なんです。例えば住宅地は当たり前に区画されて境界線があります。これは境界線があるから平和なんです。境界線があってもコミュニティが作られて行く。ご近所さんとはうまくやろうと思うものなんですよ。これがなければどうなるか。自分の都合のいい解釈で境界線を侵し、領域を越えてくる。分かりやすく言うと、都合のいい解釈で自分の土地の草むしりをさせよとしてるんですよ。」


「草むしり」

「草むしり」大沢君も声に出した。

「分かりやすい」


「そうです。それをやらないと、ひでえなーと言うんです。私が最初から言っているのは、役割分担を明確にして、自分の仕事は自分でやる。その上での助け合いです。一度もブレていない。」


今村は納得した。そして力強く言った。


「なるほど分かりました。では、来週の月曜日から正式に手伝うことは止めましょう。大型ドライバー全員に連絡しておきます。」


「これで、配達ドライバー、大型ドライバー共に線引きが完了しました。」

と草加部が言った。


大沢も、「そうですね。」と納得していた。


今村はもう一つ言った。

「これと同時に、夜勤は6時に帰るというはどうですか?働き方改革は全員のものです。大型ドライバーだけのものではありません。夜勤の残業時間が長いんですよ。これを機会にそうしてください。区別です。完全交代制にしましょう。」


「やったー」大沢君は喜んだ。


草加部も嬉しかった。

「ありがとうございます。」


こうして、秘密会議は終わった。


ーつづくー

『読んで頂きましてありがとうございます。』


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