グリミー3号。
3:43分
グリミー5号の緩めのドレッドヘアの沢木は、「二人で仕分けなんかしてねえで、こっちやれよ!キー」と本気で吠えている。
トサカ頭のグリミー3号は、「俺らは、これから配達すんだぞ!ウギー、コッコッコッコ。」と言っているが、
今日は火曜日。グリミー3号の担当の客先は休みだ。配達はない。5号こと沢木を手伝ってるだけだろう。
草加部と大沢は、順調に仕分けを終わらせた。
「大沢君片付けちゃおう。」
大沢は駆け足で作業を始めた。
草加部も、バラで来た荷物でパレットにしなければならないものを組み始めた。
「そっちをやるなら、こっちもやれ!ウギィー」とグリミー沢木。
“自分の仕事だろ”
とにかく急いでいた。
寄せておいた空台車を荷降ろしするホームに補充して終了。
3:54分
あとは、2班の荷物を降ろすだけだ。
「まずは一服しよう。2班はそれからだ。」
「はい。」
早ければ、4:20分には北日本便が来る。集約店から積んで戻ってくる中沢さんのトラックだ。
この便は結構積んでくる。
二人はトイレに向かった。
トイレの前のホームには、沢木とグリミー3号こと能見忠明(62)がいる。過去にグリミー3号を狙っていた構内作業員の佐々 翔琉は、3号にはなれなかった。周りにホラばかり吹いて回り、誰に何を話したか分からなくなるのか、皆に違う話しをするからホラだとばれてるけど、本人はばれているとは気付かずにズル休みが日常化してグリミーこと東藤が信用できなくなったのだ。能見が3号の座に就いた。60歳で定年し嘱託として働いている。
能見は、くわえ煙草で作業しながら、
「業務員は暇なんだからさ~、俺たちは忙しいんだから、ちゃんとやっておいてもらわないと困る!キーコッコッコッコ!」とイラついていた。
“何が困るの?と聞いてやりたい。”
草加部は、「だから、無理ですって~」と言って、二人はトイレに入った。
そして、大沢君は休憩室に、草加部は喫煙所に言った。
「ウギィーウギーキー、」
「キーキィーウキィーコッコッコッコ!」
タバコ吸ってる暇あったら仕事しろ。休憩室で座ってるならこっちやれ!
と言っていた。
草加部は、タバコを深く吸い空を見た。
まだ暗い。
目線を北に向けると、点滅のない光が南東に向かって行った。目で追いかけて行く。やがて見えなくなった。
“国際宇宙ステーション(ISS)だ。”
“グリミー宇宙からの襲来”
北日本便はすぐにくるはずだ。
ーつづくー




