プロローグ その9 巨大な影
祝!初ポイントゲット!
ありがとうございますだお!
うれしいお!うれしいお!
「あかーん!」
ちゅん助が悲鳴を上げた。
「と、とにかく、強引にでも隊の傍まで進まなくては!」
躊躇する暇は一切無い。
前に進んでも後ろに戻っても、どちらも危険であり困難な状況。
絶望的に感じたが、もし前後どちらかに可能性があるとしたら、隊からの救援が来るかもしれない、前しか無い。俺達の姿が見えない事に誰かが気付いてくれているかもしれない事だ。
しかし仮に救援を差し向けてくれていたとして、これだけ膨大なグソクの大群を掻き分けて自分達までたどり着いてくれる者が居る!などという考えは希望的観測を超えもはや妄想のレベルだ…
もはや進むしかない!そう決断せざるを得なかったのにはもう一つの、そして大きな理由があった。
グソク達の不気味な泣き声をかき消す勢いで強い地鳴りの様な音が聞こえた気がした。
「ギィーギギギギ!ギー!」
「な!なんの音だ!」
「分からんお!分からんけど、なんじゃあ?あの土煙!」
「後ろからは特にヤバい雰囲気がしまくりだお!」
ちゅん助は俺の頭の上で後方を見ている。言われて振り返ると土煙に巻かれ、土埃にまみれてよく姿は見えないが、グソク達とは比べものにならない巨大な影が土煙の中で立ち上がりつつあった。
ギギギという異様に低い音はまさか鳴き声だろうか?今までの奴らとは比べ物にならない重低音が腹に響き恐怖の狂想曲となって、増々自分達の置かれた状況の不味さを刻み付けられる。
「と、とにかく!ヤバい予感しかしないお!後ろは絶対ダメだお!ダメ!絶対!」
「強行突破するしかないお!」
「わ、分かってるよ!」
言われるまでもない!
俺も後方の恐ろしいまでのプレッシャーを感じているのだ。アレの正体は分からないが、あの大きさは絶対にやばいと直感が告げていた。
次々と飛び掛かってくるグソク達。もう切り払う事が出来ず、打ち付け、無理やり払いのけている状態になっていた。先程までとうって変わって絶え間なく連続攻撃を仕掛けてくる厄介な状態だった。
無残にも刃を失った剣ではライジャー流も何の意味もなさない。
打ち付け、叩き、弾き飛ばすのが精一杯だ。どれほど力強く振ろうが倒すには至らないのだ。払いのけても打ち払っても、すぐにその体勢を翻し己の牙を突き立てんと次々襲い掛かって来る。
この波状攻撃の前に最早十数メートル進むのも困難な状態となっていた。先程までは千匹以上倒しても息一つ切れぬ雑魚蟲だったのに、武器が痛んだ状態で統率の取れたグソクがこうも凶暴で恐ろしい魔物だったとは…
「この世界で知られる限りでは最も旅人や冒険者の命を奪った魔物」
全く実感が無かったその事実を、その意味を、初めて身を以って思い知らされ恐怖で気がおかしくなりそうだった。
「あかーん!イズサン!死ぬ気で突破するお!はよう!はよーう!」
「あかーん!このままではイズサン死んでまうで!イズサン死んでまうで!」
頭上のちゅん助がバタバタと他人事のようなことを言って暴れている。
「分かってるって!言ってるだろ!」
「いやあ~!イズサン死んでまうー!イズサンが死んでまうー!イズサンだけが死んでまうう~!」
「だけ!ってなんだ!お前!言っとくが俺がやられたらお前も死ぬんだからな!」
こんばんは。ちゅん助です。
ラノベのちゅん助は恐怖でイズサンの頭上でテンパってますが、現実のちゅん助は朝4時から田んぼの畔の草刈り→ケイ酸カリという水稲の根張りを良くする肥料を動力散布機という機械で撒きまくりでばったりと倒れていました。が!初ポイントゲットでテンション上がっています!
あーりがたしーありがたしーおーとーこなら男なら!
いつかなりたしアニメ化作家♪
さてさてお話は面白くしていきますので、皆さま!
ブックマーク登録、さらなる評価、いいね、そして何より率直なる感想をお願い、お待ちしていますお!
それでは、今日は疲れすぎたのでお休みなさいだお
であであ