プロローグ その8 びっしり
「うおッ!?」
「なんじゃあ!こりゃああ!?」
背の低い草しか生えていなかった薄緑で染まっていたその平原は、見通しの良かったはずのその平原は…
びっしりと蠢く灰色で覆われていた…
「こ、これはイズサン…死んだお!」
「うう…」
ちゅん助が漏らした絶望の声に応える事も出来ず、今駆け抜けて来た道に活路を求めて振り返ると、退路を断つように群影が走った。青グソクの集団…
「こっ!これって!」
「罠だったか!」
「罠だったお!」
同時に二人が悲鳴にも似た声を上げた。それは俺達が追い込まれた危機的な状況を嫌でも理解した瞬間でもあった。恐怖と緊張で一気に身体が強張るのを感じていく。
灰グソク達は先程まで、全く統率なく個別に蠢いていたのに、眼前を埋め尽くす大集団のはキキキ、キキキと笑い声にも似た不気味な鳴き声を発し、殆どの個体がこちら側を向いて迫って来ていた。
同期するかの様に後方の集団も青の一団を先頭に、退路を完全に塞ぐ形で壁型陣形を取り始め、まさに行くも地獄引くも地獄の様相を呈し始めている。
灰が統率なく動いて弱過ぎたのも、青が即座に後方に下がっていったのも、赤の体液を剣に付着させてしまったのも、その全てが、その全てがこの状況に追い込むための布石!
罠だったのだ!
よくよく考えれば黄との交戦前は一旦は隊に引き返すことに俺も同意していたのだ。それが黄色を倒した途端、急にハイになってしまって…
そう!
あの甘い匂い!
そう!あれに俺を興奮させ冷静な判断力を奪う、麻薬成分みたいな効果があったとしたら…恐らく、恐らく…いや間違いなく…これらは最初から巧妙に仕組まれていた。
全ては罠だったのだ…
こんばんは。ちゅん助です。
お仕事お疲れさまでした。本日もお付き合い頂きありがとうございます。
ラノベのイズちゅんは罠にはまって一転大ピンチに…現実のちゅん助は自走式草刈り機を失って手持ち式刈り払い機の振動の大きさに四苦八苦…6月は乗り切れても7,8月の猛暑を生き残れるのか…???
さて、このラノベは書籍化!そしてアニメ化!という壮大な野望だけは大きく掲げて連載中ですので、そのためには皆様のご声援が必要となっております!面白くしていくのでブックマーク登録、評価、そしてなにより率直なる感想をお願い致します!
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であであ