第二話 その19 残突
「だおだお!」
ちゅん助がようやく我が意を得たり!とばかりに棚の上で飛び跳ねた。
「ええか?イズサン!刃が下の場合」
「人間の手首の可動域から斬撃はどう頑張っても斬り上げから切り払い横薙ぎがいいところ」
「斬り下げに持ってくには、複雑な軌道を通すか構え直さねばならんお!」
「対して刃が上の場合!」
「相手がどの位置に居ても!斬り下げで攻撃することが可能だお!」
「斬り上げと斬り下げ、もし両者の斬撃が互角の力で激突した場合!」
「重力に逆らった一撃と重力を味方に付けた一撃!」
「万物は全て上から下に流れるお!」
「斬り下げが撃ち勝つのが道理だお!」
「な、なるほど!!!」
「ちなみにお金だけは下から上に吸い上げられるお!!!」
「それはいいから…なんか違う話になってんだろ…」
「さらにッ!」
「刃が下にある場合の手首の運びは斬り払いでも斬り上げでも可動域は40度がいいところ」
「それだけしか手首によって加速させられないという事だお!」
「これが刃が上だと刀がクルン!と回転する!」
「手首による加速は回転も加わって180度以上はあると思われるお!」
「重力と手首による加速!」
「それがあの隊長の一撃の秘密だお!」
「おお!」
悔しい!
悔しいがこの件に対してのちゅん助の説明は圧倒的だった。納得せざるを得ない…だが一つ疑問もある。
「たしかにお前の言う通り、感服したわ…」
「ただ隊長は鞘は腰に付けたままで使ってなかった」
「それでは抜刀術は成立しないのでは?」
「いいーしつもんですねえ~」
「もったいぶらずに教えてくださいよッ池下さん!」
ちゅん助も俺もここに来てノリノリである。
「たしかに隊長は鞘による加速は使ってなかったお」
「しかしあのバックハンドの一撃を繰り出すときは腰を落として」
「バックハンド側のテイクバックをより大きく取って」
「肩から肘、手首、腕全体を鞭のように使って剣を加速させてたんだお!」
「わしはあの技を斬突と名付けたお!」
「これまた安直な…」
「だまるお!」
「こっからがかっこいい所だお!」
「斬突には実は三種類軌道があるお!」
「まず一つはさっきイズサンがやったオーソドックスな軌道」
「左上から斬り下す軌道、これは斬突スライス!」
「………」
「次に抜刀後、軌道を完全に真上に持ってきて真下に斬り下す!」
「斬突ダウンザライン!」
「略して斬突DTL!」
「………」
「どっかの東京じゃないのに東京のテーマパークみたいな名前になってんぞ…」
「最後にさらに手首を捻って軌道を右上から左下への斬り下ろしに持っていく斬突逆クロス!」
「以上だお!」
「………」
「なにか?」
「お前、それ剣の技名じゃなかったよな???」
「なにも言わないでほしいお…」
こんばんはちゅん助です。
ゲリラ豪雨やら雷が頻発する中、お読み頂き有難うございます。
ラノベのちゅん助はテニス用語を勝手に剣術に応用して合ってるのか間違ってるのか分からない剣術論を得意げに語ってますが、現実のちゅん助ははま寿司に行ってきました!インフレが激しくてチーズ関連はすべて150円以上にwアジやシラスと言った魚まで150円にwイワシすらメニューから消えて生きづらい世の中になりましたおwww
であまた次回!




