第一話 その1 泉輝（いずみあきら）
友達というのは不思議な縁だと思う。俺が彼、岩間健に出会ったのは大学時代であった。彼は一言で言えば変わり者という事になるだろうか。誰かと群れる事をせずいつも一人で行動してる様に見えた。
学生時代に彼と言葉を交わしたのは数回あったくらいだろうか。
集団で行動することをあまりしない彼は、当然俺の居たグループの中に積極的に入ってくるという事が無かったため自然と俺とも会話する機会が少なかった。
それ故学生時代の彼についてはあまり印象が無い。だが数少ない会話のやり取りの中で、彼は普通の奴とは少し違った、世間の学生があまり興味のない事に興味を持つ奇妙な男。それが彼の印象であった。
そして強烈に一つだけ彼について強く印象に残っている事があった。それが彼がノートに描いたちゅん助というヘンテコなキャラクターだった。頭だけが異常に大きいフクロウだがひよこだか分からないおよそ可愛いとは思えない奇妙奇天烈なキャラクターの様だったと記憶しているが、その表情だけは豊かでコミカルなキャラクターだった事だけは覚えている。
彼はそれを自分のイメージキャラクターだ、などと言っていた。
が、学生でイメージキャラクターなどを設定している変わり者は他に知らず、とにかく少し変わった奴だという印象だった。
まあせっかくイメージキャラクターがあるならと、半ばからかう感じで彼のあだ名はちゅん助という事になったのだが彼はまんざらでもない様だった。
俺も健もオタク趣味なところがあり、趣味、好みに色々な共通点があり、会話が弾むという事があったが俺の所属している集団に彼が関わってこない以上、特に親しくなるという事もなく卒業を迎え、彼との接点はそれきりとなるはずだった。
俺は四年で大学を卒業したが健は一人で行動するという性格が災いしたのか過去問入手や仲間との情報交換といった事が出来ず、実力はあった様だったものの、たった一つの必修科目が取れなかったというだけで留年する事となった。
だが、思えばこれが奇縁の始まりだったのだ。
俺は大学も地元、就職先も地元であった。そのため当然母校傍の得意先の訪問する事がしばしあった。ある時、その得意先へ向かう最中、歩道橋の上から降りてくる健の姿を見つけ、声を掛け連絡先を交換したのがきっかけで俺達は次第に連絡を取り合う様になったのだ。
メール交換を何回かするうち、共通の趣味が被る事が判明したのも相まって、人生を半分以上過ぎた今、その人生の中で最も多くの時間を過ごす友となった。
そんな彼とだからこそあんな冒険をする事になったのかもしれない…
こんにちは。ちゅん助です。
新章開幕！今回もお読み頂き有難うございます。
ラノベのイズサンは過去を、大学時代を思い出していますが、現実のちゅん助は本日の相場で3249 産業ファンド投資法人 というリートを買ってみました。リートというのは皆で金を集めて建物を買って皆で大家さんになろう！みたいな投資商品ですが今回のリートはオフィスやマンションが中心でなく、物流施設や企業の研究施設、データセンターに投資するタイプでリートの中では変わり種という感じがします。
太陽光施設に投資するタイプの類似商品もあるのですが、個人住宅に設置ならいざ知らず、山林を切り開いて自然破壊し、製造も運営も反日国…みたいな太陽光政策には反対のちゅん助…食指が動きませんおｗ
さてさて、新章も開幕し面白くしていくので、皆様のブックマーク登録よろしくお願いします。
であであ
