プロローグ その24 ここを抜ければ
状況確認、後ろに目をやる。この状況でも戦意と食欲を失ってないらしきい個体が、数こそ減ったものの確実に道の中央、列をなして追って来る姿が見えた。
途中で青の群れを倒した、いや倒してもらったのは幸運だった。この状況での追撃が青だったなら、あっと言う間に追いつかれて逃げ場の無い炎の中で交戦になり完全にアウトだ。
(全然出口が見えない…熱い…苦しい…たどりつけ…る……か?)
度重なる戦闘と危機の連続に朦朧となりながら、いつ意識を失ってもおかしくない極限状態の中、俺はなんとか諦める事なく道を進んだ。
(もはやここまでとなったら…)
(意識が途切れぬうちに、ちゅん助だけでも外に放り出すか?)
しかし炎の壁面の外には、混乱しているとはいえグソクの大群が、俺達が堪らず飛び出してくるのを今か今かと待ちあぐねているかもしれない…放り出したところでちゅん助が助かるとも思えない。つまりは自力でどうにかしてこの道を抜けるしかない。
目の前の道が熱と煙と怪我と疲労で永遠の長さに感じられた。しかしこの道さえ抜ければ恐らく生への希望が待っているのだ、そう言い聞かせて進む他はない。が、それにしても熱く苦しかった。
後ろの追撃隊はジワリと距離を詰めて来ている。動きの遅い灰色ではあったが脚に傷を負った俺のスピードでは距離が縮まるのを遅らせるのが精一杯であった。両側を炎に囲まれたこの道で追いつかれたならばもはや戦闘出来る体力は無い…
逃げ切る、逃げ切るしかないのだ。
「しつこい奴等だ!ゴホッ!オホッ!それにしても…遠い…」
(頑張るんだお!)
(これだけの火の手が上がったら絶対隊の中の誰かが異変に気付いて確認しに来てくれてるはずなんだお!)
「だと、いいけど…」
服の中でちゅん助が希望を口にした。希望的観測であったが確かにちゅん助の言う通りであった。
これほどの炎と爆音が発生したなら誰かしらが傍まで駆け付けているかもしれない。
あくまで希望的観測だったが、それすらないよりましだ。そして最も大きな事実はそんな事でも俺の心中に希望が生まれた事なのだ。
足を引きずり、どれだけ歩いただろうか?煙で喉と目が激しく痛み、熱で喉が渇き、疲労が歩みを重くしていた。
それでも、炎と煙に巻かれて全く見えなかった出口が!
一歩一歩確実に近づいてくるのが目視できるようになっていた。
百メートル以上離れていたグソク達はもう十メートルも無い距離に迫っていた。もう少しで奴等の交戦レンジに捕われてしまう。
(助けは!助けは来ているのか!)
出口まであと百メートル!
数十メートル!
数メートル!
ここを抜ければ、抜けさえすれば!味方がいるかもしれないのだ!いいや!居る!居るはず!
そう思いたかった…
「ああッ…!」
ドサッ!
こんばんは。ちゅん助です。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
ラノベのちゅん助はイズサンの腹の中に匿われてますが、現実のちゅん助はおつとめ品を求めてクスリのアオキに!ちゅん助の住んでいる町は大したことない田舎町ですが、ドラッグストアだけはやけに戦国時代でスギ薬局、ゲンキー、クスリのアオキ、ドラッグユタカ、コスモス、ウェルシアがしのぎを削っています。
20年前自分はスギ薬局の株主になったためスギ薬局びいきでその他は株も買い物もしない!
てやってたのですがそれがいけなかった…ドラッグストアにブームが来ているというのは当時から分かっていたので、そういう際は好き嫌いに関わらずセクターごと買う!が正解でしたお…上場しているドラッグストア株全て何倍にも上がっています!失敗したなお…
と、この様な経験を活かしてなぜか同業の企業群が謎に同時に株価を下げている時はまとめ買いしてますお!
さてさてこのラノベは評価、いいね等をお待ちしています。そしてブックマーク登録を熱望しています。面白くしていくのでぜひでひ!
ではまた次回!




