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第021話

悶々と考えていたらヒカルくんから待ち合わせの連絡がきた。

それに合わせて成瀬さんからもスクーターのブループリントとの物々交換のお誘いがくる。

彼女が上げてくれたいくつかの候補の中からちょっとばかし採集が面倒な素材を選ぶ。


……何故か子供に手を引かれている成人男性(前世の俺)の光景が頭に浮かび、頭を振った。


今世はあーだこーだ考えるより、少しは先に行動する精神を養いたいと思う今日この頃……。

ホント、コミュ障ってどうしたら良くなるのかね?


そんなこんなで待ち合わせの日、俺は郊外の山奥にある洋館にやって来ていた。

もちろん、ここはGSO内。

こんな殺人事件が起こりそうな豪奢な洋館が現実世界にあるわけが……いや、ありそうだな。

そして成瀬さん家は持ってそうだ。

ただの妄想だけど。


今回は毎度押しかけるのもと言うことで、成瀬さんの基地に招かれたわけだが、まさか洋館タイプとは思わなかった。

もちろん、汎用基地とは違い、これは課金アイテムだ。

それも小学生では厳しいお値段のものだった気がする。

流石推定ブルジョワジー。


「ようこそおいで下さいました」


ディーネが見本のようなお辞儀で俺達を出迎えた。


「こんにちは。

 ちょっと早かったかな?」


「いえ、寧ろありがたく思います。

 お嬢様もヒカル様もお揃いで、首を長くしてお待ちですので」


「そう言ってくれるとありがたい」


「……なんだかヒロシ様の応対が少し硬く感じるのですが……私何か粗相をしてしまいましたか?」


「ディーネさん、気にしないで下さい。

 ヒロシは人によって対応を変えているだけですから」


言い方ぁっ!!


「そうなのですね……。

 それにしてもアーティ様、本当にバイクになっておりますのね」


「ここにくるならこの姿が一番最適解ですから仕方ありません。

 ドローン型も持ってきていますからあとで換装します」


「アレでしたら、当館にあるボディを貸し出すことも可能ですが」


「……いえ、馴染んでるものの方が安心しますので」


「フフ、わかりましたわ。

 それではお二人ともどうぞ中へ。

 アーティ様もそのままお入りください」


「じゃあ、おじゃまします」


そう断りを入れて中に入る。

それにしてもバディロイド同士の会話は基本的に直接情報をやり取りする高速会話だそうなので、発話している2人の会話を聞けたのは新鮮だった。

というか、本当に人間みたいに話すとは。


あとアーティのあの姉味風な会話はどうなんだろう、どうしてそう育ってしまったのか、甚だ疑問。

俺のせいじゃないと思いたい。


洋館の内部は想像通り、高そうな絵や美術品等を取りそろえた豪奢なものだった。

ただ、よく見てみるとそのすべてがバディロイドのボディとして使えるモノだと気づき、俺は成瀬さんの認識を改める。

あいつ変態だわ……。


絵画に思わせたモニター型ボディとかどこに使い道が……。

あ、動画検証用?

実際に現実の警察でも使われている?

あっちにあるカメラボディとの組み合わせは強力無比?

嘘だろマジか。


というかこれくらいならスクーター型ボディとかも持ってるんじゃねえの?


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