パパ、名付けをする
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今日は短めです。
「ここを自由に使ってくれ。少し前まで使われてたからそこまで汚くないはずだ」
「ありがとうございます、デルさん」
「村の手伝いはもう少し落ち着いたらこっちから声掛けるからよ。それまでは村での生活に慣れてくれ。必要な物があれば何でも言ってくれや」
「はい。何から何までお世話になります」
「それじゃあな。俺はまだやることがあるから陽が落ちたらまた来るぜ」
デルさんに案内されて訪れたのは、村の少し外れにある一軒家だ。
外観は日本の家とは随分異なる。木造だが、コテージとかに近いか? 海外の文化はあまり知らないからどういう造りかはわからないが、雰囲気があっていい。
森羅マーケットのナルビィによると、どうやらここは異世界だということだ。異世界といえば、前世? ではアニメとかで見た気がする。
死んだら異世界に転生して無双するとかいうのが主流だと思っていたが……まさか自分がそうなるとは思ってもみなかった。
それに転生であれば新しい命を授かって、この世界の住人として産まれて来るはずだが、俺は生前と容姿は変わっていない。はず……鏡なんて見ていないからな確証はないな。
もしかしたら……元の世界に戻る方法も存在するのか?
いいや、それよりもまずはこの子をどうにか育てて行くのが大事だ。この子を見捨てて戻ったりでもしたら、琴音と奏音に顔向け出来ないからな。
「ファ……ンギャ……オギャー!! ンギャー!!」
おっと、もう授乳の時間になってしまったか。
とりあえず森羅マーケットで準備して授乳をしよう。
「はいはーい、今ミルク準備するから待っててなー」
「ンギャー!! オギャー!!」
◆ ◆ ◆ ◆
よし、やっと寝付いてくれた。この時期はたくさん睡眠を取るからな。よく飲んで、よく寝てスクスク元気に育ってな。
奏音がこのくらいの頃は、琴音と交代で抱っこをして寝かしつけてたな。懐かしい記憶が蘇る。
それにしても、この子の名前はどうしようか? 拾ったときに添えてあった手紙には名前なんてなかった。
まぁ本当の親に捨てた子供に名前付けてましたよと言われても、どの口が言っとんじゃい! となってしまうだろうからそこまで気にしてはないのだが。
ということで、名前を決めよう。
とはいえ、異世界の命名規則とかはあるのだろうか?
今のところ、村長の息子のデルさん、村長との会話で出ていた3年前に子供が産まれたクルドさんくらいしか名前を知らないな。
デルさんにクルドさん。うーん。異世界っぽい……
異世界センスはないからな……俺が育てるんだし俺の思いを込めた名前を付けてあげるのがいいだろう。
奏音のときは、琴音の"音"という字を付けてあげた。女の子だったらそうしようと話していたからだ。
この子も女の子だから、"音"という字は使いたい。
それに、森ではあまり気にならなかったがここに来て気付いたこの子の特徴。オレンジ味がかかった綺麗な赤い目だ。
これらを合わせて……この子は朱音と名付けよう。
読み方は"あかね"と"じゅのん"があるが、異世界だし"ジュノン"の方が違和感はないか? 日本だとあかねでいいけどな。
神谷 朱音。うん。我ながらいい名前を思いついた。
「ジュノン、元気に育つんだぞ」
スヤスヤと寝ているジュノンの頭を優しく撫でる。ジュノンは少し笑った気がしたが、この頃は生理的微笑といって反射的に口角が上がって笑ってるように見えるだけだな。
それでも癒される。
よし、パパ頑張るぞ!!
まずは……BP集めだ!!
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