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能力の名はサンドボックス  作者: soumamumu
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コアナキア家の訓練事情

「そんなに大金いいんですか?」

「うん、すぐにでも出せるよ。ライザ。」

ライザは言われるとすぐに老師の家の中に入っていった。

私が不安げに聞くとこともなげに言った。

金額に関しては大したことでもないようだ。

私が少し驚いているとアドル老師は誇らしそうな顔をした。

「これでも金持ちなんだよね、僕」

そう言われて嫌味と感じないくらいには頼れる人なんだよな。

出会ってから付き合いは短いけど、お父さんみたいと思ってる。


お小遣いもらうつもりでいいのかな。


「では遠慮なくいただきますね」

私が笑顔でそう言うとアドル老師は私の頭をナデナデしてきた。


あ、これアドル老師からすると孫かもしれん。


精神年齢オーバー30なんだけどな。


「さて、このクラミッパパウダーをどうにかしないとな。」

老師がボールを見て考え込んでいる。

大量にあるからねぇ。

「特級ポーションにするんですよね?」

「まぁね。それ以外にも使えるんだけど、使う機会は少ないし、一回に使う量もそんなに必要ないんだ。」

「なんかすみません。」

「いやいや、いいんだよ。コアナキア内で、クラミッパを製造している人は数年前にいなくなってしまったから、今高騰しててね。」

老師は困っているというよりは仕事について考えてると言うような思い出す素振りをしていた。

毒性を抜いたとはいえ、劇薬なので、ルート選定は慎重になるだろう。

「でしたらトールゲン商会に一任してはどうですか?」

「あぁ、それもそうだね。最近は衣類にシフトしつつあったが、元々は医薬品を扱っていたし。何より出元を聞かれても問題ない。」

待って?

うちの商会にお願いしたら私絶対質問攻めに合うんだけど?

しかも、アドル老師が買い取ってそれをうちで斡旋っておかしくないか?

「あの、私から買い取ってうちに売るっておかしくないですか?」

「うーん。まぁそれもそうだね。じゃあ、今回のこれは1の壁内の保管にしよう。どうせ領主一家がすぐ使っちゃうし…」

「…すみません。」

謝ったのはエラン様だった。

エラン様は少し恥ずかしそうにしてる。

「こんな量すぐ使っちゃうんですか?」

私がそう言うと可愛く苦笑いしているエラン様。

「私達兄弟は魔力量が多すぎて普通のポーションではほぼ間に合わないんですよ。しかも毎日毎日母上が兄弟たちを訓練としてしごいてるから一日一人一本は飲むくらいで、兄弟も多いですから…。」

それに続けて笑いながらアドル老師も説明してくれた。

「兄弟11人もいるからねー。しかもマルティーナ様は水代わりに飲んだりするし。まぁ、全員が毎日訓練してるわけじゃないけど、一日5本消費でも一年で1800本以上もの消費だよ?作る身にもなってほしいよね。」

そう言うアドル老師は冷やかすような目でエラン様を見ていた。

別に苦ってわけでもなさそうだ。

なるほど、領主一家にとってアドル老師は大切な薬番なんだね。

「じゃあ、とりあえず、これ以降はトールゲン商会に話しつけてみようか。一人で話すのが難しければ僕らも同席するから。」

「わかりました。…あの、実はまだ能力のことちゃんと話してなくって…。なんとかクラミッパについてもですけど家族に相談してみます。」

そんな話をしているとライザが巾着の袋を洗濯かごのようなものに入れてきた。

巾着の下には大きめのガラス瓶がいくつかと木のスプーンが入っている。

アドル老師が巾着を取り出すとライザはせっせとガラス瓶にクラミッパパウダーを詰め始めた。

ほんと優秀だわー。

「はい、確認して?」

私は巾着を受け取り中を見た。

まばゆいばかりの硬貨で目がくらみそうだ。

私は作業台の上の端にガサーと硬貨を出すとそれぞれ山にした。

アドル老師が能力証の文字を見やすいように向けてくれたので、照らし合わせた。

ぴったり同じだったのでそれらを巾着に戻し、肩掛けのポーチに突っ込んだ。


「確かに受け取りました。ありがとうございます。」

「いえいえ」


そんなやり取りをし終わってライザを見るとそちらも大体終わっていた。

ライザは買い取りしたもの全部をかごに入れると家の中に戻って行った。

「そうだ、取れた宝石もみたいな。」

そういったのはやり取りを傍らで見ていたエラン様だった。


私はルビーとサファイアも出して見せると驚きは薄くはなってきたようだが、やはりエラン様は目をキラキラさせていた。

その後、昼食をアドル老師の家で軽く頂き、今日は家族と話をするために早めに家に返してもらえるようになった。


もちろんエラン様の送迎付きでね。


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