既視感ありすぎな能力証
その後教室でアリンとネイと合流した。
アリンは既に能力証をもらっているのでそれについて話してたのか首からぶら下げた能力証をネイに見せていた。
見るのは二度目だ。
もらってきた翌日に見せてもらった。
『スマホみたい…』
私は日本語で思わずそうつぶやいてしまった。
本当にスマホのような大きさと形だった。
軽さとか素材感とかは多少違うみたいだけど、大きさと形は初期のスマホくらいのサイズ感だ。
「今、何か言った?」
アリンが不審な顔でこっちを見ていた。
「え、いや、何が書いてあるのかなーって思って。」
適当なこと言ってしまった。
「あー、こんな感じだよ。」
アリンは嬉しそうに見せてくれた。
能力証をもらえるのはかなり嬉しいことのようだ。
見てみると黒い画面に白っぽく文字が光っている。
この国の言葉で一番上にはアリンの名前とその横に2という数字が見える。
その下には少し開けて技能とあり続けて
裁縫 5
料理 6
掃除 3
農作業 3
観察眼 4
とある。
家事と農作業はよく家で手伝わされてるからわかるけど、観察眼って何だ?
アリンはよく人のこと見てるけど…
そういうこと?
と、思ってるとアリンは裏に返して見せた。
そこにはアリンの顔がうつされていた。
今の姿ではなく交付されたときの姿かな。
スマホを極限まで暗くしたくらいの輝度しかないけど、アリンだとはわかる。
そもそも日本にいたときのスマホの構造もわからないけど、こっちの世界のこれはどういう原理なんだろうか…。
見ながらポケーっとしてるとしばらくしてアリンは能力証をしまってしまった。
「なんか見せてたら恥ずかしくなってきた。さ、そろそろ帰らないと馬車が来るよ。」
そう言うとアリンはバックを持って教室を出ようとしたのでネイといっしょに追いかけて教室を出た。
アリンが照れるなんて珍しいな。
「セイラはきっと…」
アリンが何がボソボソと言ってたけどよく聞き取れなかった。
私が何かしたのかな?
帰りの道でも三人で仲良くおしゃべりしながら帰ったが、揺れのせいか私は結構疲れていた。
今日はアリンもネイも家の手伝いをするそうで遊べないと言っていたし、自室で少し休もう。
そしたら、謹慎させられていた間家の中を見て回れなかったからちょっと家探しでもしようかな。
いや、別に金銭的なものを探すつもりはない。
本とか紙とかがほしい。
子供の精神だったらあまり気にならないのだろうけど、これでも私は誠子の時は社会人として働いていたし、この世界のことをもっと知っておきたいのだ。
セイラは素直で教えられたことはできるタイプだけど、おてんばで走り回る事が好きなようだ。
知識欲はあんまりないみたいで情報に乏しい。




