チェストに入れたものは
そこからそれぞれ持ってきたお弁当を広げて食べた。
弁当と言ってもパンだけど。
ホント日本の食事が懐かしい。
こっちの世界では栄養がすごい偏っている感じがする。
主にずっとパンだから炭水化物ばっかりなイメージ。
じゃがいものようなホクレンとか根菜や葉物野菜はいくらかあるし、肉もあるんだけど、魚は断然少ないし米がないし、塩が貴重だから味が薄い。
ラーメン食べたい。
唐揚げ食べたい。
ってアドル老師と変わらないな。
エラン様とセスさんもガーゼのような綿の布に包んだ堅いパンを取り出しモッシャモッシャと食べている。
私の弁当に入っていた茶器にエラン様が魔法でお湯を出してくれてそれでハーブティが飲めるのが救いだ。
さっさとパンを食べると二人は急いで庁舎へ向かった。
私は一人で作業をすることにした。
とりあえず、庭の作業は終了したので、机に置いたメモを元に確認をしていく。
まずストレージの量だ。
ストレージは手持ちが10で全体が40だった。
多い。
パイオニア版とも中国版とも違う。
そして、よく見るとマコトちゃんに装備も着させることができそうだ。
スタックするものでも個体差があるのはわかった。
次は現実の物がキューブにできるかどうかか。
手元にあるものをいくつかチェストに入れる。
ポーション、鉛筆、弁当に入っていた袋に入ったドライフルーツ、弁当箱、ハーブティの残り、家から持ってきた髪を縛る紐、あとはそこらへんに落ちてた石ころと近場にあった木の葉。
それらを入れて展開をしマコトちゃんにチェストを開けさせる。
…ある…
【陶器の小瓶のポーション】、【鉛筆】、【ドライフルーツ】、【弁当箱】、【紐】、【石ころ】
あれ?ハーブティの残りと木の葉はないな。
私はコンバートをしたあとに自分でチェストを開けるとハーブティの残りと木の葉はキューブにならず、さっきと同じように入っていて、残りはキューブになっていた。
なんでだろ?
私はキューブになったものを机に顕現させて考えた。
顕現したものに特に変化はなさそうだ。
もしかして規定量に達してないとか?
ハーブティは一回できるかどうかくらいしか残ってないし、葉は一枚しか入れてない。
私は同じ木からたくさんの葉がついた枝ごとバキッと折ったものをチェストに入れた。
チェストにギリギリで入る大きさにしたからぎっしりだ。
再び展開しマコトちゃんに開けさせると…
あった。
樫の葉だ。
そして、棒も何故か入ってる。
なるほど、枝ごと入れるくらいの量なら認識されるのかな?
そして、枝が棒になっているような。
つまり葉付きの枝を入れたら分別されるってことになる。
まぁ百聞は一見にしかずだよね。
再びコンバートし、キューブを取り出して、机の上に置いた。
ーバサー
見事に葉っぱだけになってるわ。
顕現した途端に机の上に大量の葉っぱが散らばった。
ついでに棒も出すと。枝分かれしてた枝が扱いやすそうな比較的まっすぐの木の棒になって現れていた。
加工されて出てくるとは…。
確かに苗が落ちてくるの待ってると棒も落ちてくるしそういうこともあるか。
あれ?苗にはならないのかな?
枝を折って入れると葉っぱと棒になる?
あれ?葉っぱってハサミじゃないと取れないんだけど、現実のものを入れると葉のブロックになる?
もう一回入れてみよう。
葉っぱの山をガサガサとチェストにいれた。
そして展開しマコトちゃんに開けさせると…
ない。
つまり現実の葉っぱだけをいくら集めてもチェストに入れると認識されないんだわ。
不思議だ。
そういえば、バイシャグルはどうなるんだろう。
バイシャグルはポーションの材料になるし、違う反応になったりしないかな。
私は庭の木の中からバイシャグルを探した。
確か前庭はサイドはほとんどバイシャグルにしたはず。
うん、たくさんあるねー。
私は手近な木に近づいたが、手が届く範囲に手頃な枝がない。
私は展開してマコトちゃんに階段を作らせて届くところに設置した。
コンバートする前にそのモヤのかかった階段を手探りで登ってみる。
段差がきついけど、そんなに高さはないのでとりあえず登れそうだ。
おー怖!
一番上まで来て下を見ると足がすくむ。
高さとしては2メートルくらいなんだけどね。
私はそのまま手を伸ばして枝を折ろうと試みる。
枝が固くて苦労したけど、なんとか取れた。
私はそれを放り投げてから階段からそろそろと降りた。
マコトちゃんに階段を撤収させてからコンバートして枝を自ら回収する。
そこからはさっきの樫と一緒だ。
チェストに入れ展開しマコトちゃんにチェストを開けさせた。
中には棒とバイシャグルの葉がある。
ここまでは一緒。
そして閉じてコンバートし、自らがチェストを開ける。
棒は言わずもがなだろうから、触らずにバイシャグルの葉のキューブを取り出す。
キューブを顕現するとバイシャグルの葉の山がそこにできたのでそれをガサガサとすべてチェストに戻した。
そして再び展開しマコトちゃんにチェストを開けさせる。
え?…なんで!
バイシャグルの葉としてはそこに存在していなく、代わりにあったのはバイシャグルパウダーなるものだった。
表記上の見た目は茶色い粉末だ。
しかもそれが16個あった。
もしかしてバイシャグルの葉を加工するとパウダーになるのかな?
私はそのままマコトちゃんと裏庭に行き倉庫で以前に試しに取っていたバイシャグルの葉のブロックを取って来て、作業台に向かった。
するとバイシャグルの葉からバイシャグルパウダーが16個できた。
私は手近な木材で木のボウルを作って前庭の机のところに行き、チェストにそのバイシャグルパウダーと木のボウルをいれた。
コンバートして私はチェストの中からそれらを取ってボウルを顕現したあとバイシャグルパウダーをそこに出した。
木のボウルの中には大さじ2か3くらいの茶色い粉が入っていた。
香りは生薬の香りだ。
これ、パウダーとして存在しているということはポーションが作れるのでは?
私はバイシャグルパウダーの入ったボウルをチェストに入れ展開しマコトちゃんに開けさせた。
中には木のボウルと15個と1個に分かれてバイシャグルパウダーが入ってた。
恐らく、ボウルとバイシャグルパウダーは別に認識されているけど、元の16個ではなく新たに加わったものという認識なんだろう。




