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能力の名はサンドボックス  作者: soumamumu
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精霊と魔素

 方針は決まった。

私はバックから作った紙と貰った鉛筆を取り出して検証することを基本こちらの言葉で近い言葉になるようにメモした。


でも、その前に聞いておかなきゃいけないことがあったなぁ。

「あの、とりあえず、能力はこの紙に書いたことを検証したいと思います。その前に、それとはあんまり関係ないんですが、聞いて置かなければいけないことがあったのですが…」

エラン様は紙を受け取った。

「うん、何かな?」

その紙を眺めているエラン様に尋ねる。

「私、収穫祭の演舞に選ばれてるんですが、出ないほうがいいですか?」

「え?」

エラン様が笑顔のまま固まった。


「え?」


「収穫祭の演舞に選ばれているんです。」


二度聞き返されたので、応えるとエラン様は固まったまま少し顔色が悪くなった。

その後スッと笑顔が消えて真剣な表情になった。

「それは難しい問題だなぁ。」

「難しいんですか。」

私にはよくわからない。

「メジャーの測定値だと君の魔力はかなり高い事がわかってるし、別世界から来た魂というだけで、恐らく精霊に愛されているのは間違いないんだよね。ノーブナルガーやアドル老師がそうだったから、だからこの領地や国のためには踊ってほしいんだけど…

…絶対目立つ」

エラン様は顎や口元を触りながら考えていた。

「その領地や国のために踊るって言うのがよくわかってないのですが…」

ミレーナ先生が貴族街の祭りは相当凄いと言っていたけど、たかだか踊りだよね?

「そっか、貴族街の収穫祭は見たことがないんだね?」

私が頷くとエラン様は説明を始めた。


貴族街の収穫祭の会場地下にも学校の校庭の庶民用と同じように魔法陣が埋まってるんだけど、庶民の方はあくまで選別用であって本当の儀式は貴族街で行われるため貴族街の儀式の魔法陣はそもそも効果が違うらしい。

貴族街の魔法陣は起動するとその周辺の魔力が高まりその魔力を使って領地全体に雨のように精霊への供物としての魔素を降らせることができるらしい。

ただし、踊り子によってその力はマチマチらしく、踊り子の踊りがいまいちだったり、精霊の加護が少なかったりすると翌年の収穫が減ると言われている。

そのため、魔法の使える貴族から属性を揃えて選出し、庶民からは踊りの上手い子を選出するのが通例だそうだ。


人数の規定はないが、慣例化しているので貴族は属性しだいだが、各校からは一名選出となる。


「私は闇曜日ですからそんなに必要ないのでは?」

闇属性ってどうなんでしょうねぇ。

「それがねぇ、なんでかわからないんだけど闇属性無しだった翌年は飢饉に見舞われててね、それ以来必ず全属性入れるようになってるんだよ。でも貴族の人たちは闇属性に対しての偏見があって出たがらないんだよね。今年はなんとか確保はしたんだけど、あまり魔力量が芳しく無くてね。」

「魔力量なら年齢に拘らず選べばいいのではないですか?」

「そうなんだよね。でも慣例化しちゃってるから今年10歳の子供の中からってのが破るのが難しくてね。過去に前年の優秀者にさせたという話もあるのだけど、その人が踊った直後から原因不明の病で数日死の淵を彷徨ったという話もあってね…」

怖!

え?儀式が原因なの?

日本人なら集団の中にいたせいで感染症にかかったのでは?と思うところだけど、魔法のある世界だから逆に呪いとかありそうな気がするわ。

「えっとその人はなんで死にそうになったかってわかってないんですよね?」

一応確認しておこう。

「記録は残っていたから見たんだけど、魔素欠乏症だって書いてあったよ。」

なんですと?

「魔素ってのはここらへん強いては世界にたくさんあるものだけれど、人間や生き物が放出しているもの、そして生命維持に使われる蓄えているものがあるらしいね。

魔素欠乏症はその放出分から生命維持分から全部使ってしまったときに起こる危険な状態のことだね。

収穫祭の演舞では精霊を呼んで踊り手との繋がりを深くし、その力を使って領地を潤す魔力を行使するんだけど、もしかしたら二度やると精霊との繋がりが強くなりすぎてその踊り手の魔素をごっそり持っていってしまう結果になってしまうのかもしれない…。」

うーん、魔素とか精霊とかよくわからんけど、二度はだめってことなのかな。

「まぁ、あくまで一部の魔法研究者とか私の考えではそうなんじゃないかと考えてるって話なんだけど、実際に精霊とつながりが強すぎて命を落とした人間ってのは結構いるから、その説が一番有力なんだよね。だから二度目の人はなしかな…。」

そこまで説明したところでエラン様は私をジーっと見つめた。

これはやれってことなんですかね。

「一応確認のために校庭で試しに踊ってみて考えてくれてもいいと言われました。」

なんとなく演舞で踊るのが怖くなって弱気になってるな私。

「わかった。夕方に行ってやってみよう。その光り方次第で考えよう。」

私は頷いてため息を吐いた。

とりあえず今は保留だけど、出ることになりそうだなぁ。



前世の私は学校でも特に目立たない本当に平凡な子だったけど、なんでセイラはこんなに美人で足も早くて成績も良くて踊りもできる子なんだろう。

って今の私ではあるけどまるで自分が自分じゃないというか…このセイラというキャラクターがハイスペック過ぎてビビる。

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