表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
能力の名はサンドボックス  作者: soumamumu
78/382

エランの部下

裏の道を通って歩いていると最初とはかなり違うことが明らかにわかった。

遠目だと屋敷が外から見える!

最初はこんもりとした森だったのに。

あの森を数日で消したんだよな。


私が空き家に着くと門は人一人入れるほどは空いていた。

中を覗くと今や外のほうが雑木林になっていて中はきれいな芝生しかない庭だ。

ひろーい。


その庭の手前の方に私が置いた机と椅子があるが、そこにエラン様は座ってなにやら読んでいた。


羊皮紙の巻物?

その横には木の札も山積みである。

そして、そのエラン様の斜め後ろに見たことない長身の男性がいた。

髪は藍色で瞳は深緑だ。

この世界では珍しくメガネをかけている。

制服のようなものを着ているが、軍とはちょっと違う。

深い紺色の詰め襟だ。

光の加減では黒に見える。


「エラン様、おはようございます。遅くなりました。」

「あぁ!セイラちゃん!おはよう!」

エラン様が満面の笑みでこちらに走り寄って…来ない。

さっきのメガネさんがエラン様を羽交い締めにしていた。

「エラン様。書類を片付けてください。」

「セス、せめて挨拶くらいは良いだろう?」

「挨拶は先程終えたと思います。あとは私がセイラ様と話しますのでエラン様は書類を…」

メガネさんは終始感情の見えない顔だった。

侍従の一人かなにか?

そのメガネさんはエラン様を椅子に座らせ、私に向き直ると会釈をした。

「私はセスティリス・ジュールベルと申します。セイラ様のことはいくらかは聞き及んでおります。本日はエラン様のサインが必要な書類が溜まっておりましたのでこちらで仕事をさせていただくことをお許しください。セイラ様はこの敷地内の整備等作業を行い、能力の向上と確認を行ってほしいとのことです。あと、こちらをご査証ください。」

なかなかに早口だったがまぁ、なんとなくは理解できたので良しとしよう。

で、セスティリスさん、セスさんでいっか…。

セスさんが出してくれたドックタグのようなものを受け取った。

その表面には「クラミッパ生産許可証」と書いてあり、その裏には管理者に私の名前、流通管理者にエラン様の名前が入っていた。

私は目を見開いてセスさんを見返した。

「え?!もういいんですか?」

クラミッパは猛毒を持つので許可証がないと栽培しちゃいけないのにこんな小娘が簡単に許可取っていいの?

「エラン様もしくはエラン様の息のかかった者の監視の元であれば問題はないだろうということで許可されました。私はエラン様の直属の部下ですが、エラン様が不在の際にセイラ様のサポートもするようにと仰せつかりました。以後お見知りおきをお願いいたします。」

セスさんは死んだ目というわけではないが、感情が見えない話し方をする。

はっきり聞こえる声だし、頼もしい感じはするがどこかつかめない。

「よ、よろしくおねがいします。」

「ごめんね。セイラちゃん。セスは無愛想だけど真面目に仕事してくれるから信用してくれていいよ。」

エラン様は気がついたらセスさんの隣にいた。

「エラン様、書類は…」

「終わったよ」

エラン様は無表情のセスさんに下から笑いかけた。

それを見たセスさんは眉も動かさず、机に向かい書類を確認した。

「滞りなく。では、こちらを運びます。この後の予定は午後から壁外警備庁舎への訪問となっております。それまでどうなさいますか?」

「ここにいるよ。警備庁舎へは一人で行けるから帰っててもいいよ。」

「いえ、運びましたらすぐに戻ります。」

セスさんはキビキビと一頭の馬に書類を積んでいた。

紙ならともかく木札だから重そう。

なぜわざわざここでやってたのか…。


「では!」

セスさんは馬に乗るとスルリと門の隙間を抜けて行った。

「ほっといてくれたらいいのに…」

後ろからエラン様の呟きが聞こえた。

エラン様は優秀とは言え、まだまだ子供なんだなぁ。

「なんでここでやってたんですか?」

「セスが勝手に持って付いてきたんだよ。戻るつもりだったんだけどね。」

エラン様は笑いながら言った。

このパターンは逃げたことが何度かあるんだろうね。

だからセスさんはどうしても今日までにサインしてほしかった書類だけ持って来ていたのでは?

わざわざ聞く必要もないだろうけど。

「ところで、今日はどうする?見たら庭の木は全部無くなってるみたいだけど?」

「あぁ、はい。とりあえず、外壁付近に木を植えときますか?一通り作業は終わりましたけど。ちなみにこの屋敷はどう使うんですか?」

「父上からは私に任せると言われているからとりあえず、君の能力を見られればいいかなと思ってるよ。せっかくだし、活用はしたいけど、今のところは秘密基地って感じだね。」

なるほど。エラン様もアドル老師も同じこと考えてるかも。

城だとできないこともありそうだしなぁ。

そういえば、地下通路とかあったら便利そうだよなぁ。

でも、地下掘るとき上の住人も範囲に入っちゃうよな。

いや、最初の結界が私から最大8メートルだからもしかして調整できるかもな。

これも検証だ。

あとは地下に潜って大丈夫かは心配だな。

溶岩とかも怖いし。

リアルに死ぬ可能性がある。

これも少し浅いところで試してみよう。

確かめること増えたなぁ。


・ストレージの量

・スタックするものの個体差があるか

・現実のものでもなんでもキューブにできるかどうか。

・マコトちゃんの死はどういう扱いになるか。

・結界の調整が可能かどうか。

・溶岩があるのか。

・溶岩関連のブロックがあるかどうか。


こんな感じ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ