この世界の植物
エラン様は学校の方にはいかないで別の道であの屋敷に向かった。
芋畑を通って屋敷が左手に見えるルートで着いた。
そして、馬を降りて鍵を開けた。
昨日ほど苦労しなかったけれど、やはり油をささないとそのうち鍵の方が折れそう。
「エラン様、これ油さした方がいいのでは?」
「あぁ、後でアドル老師のところに行ってくるよ。老師は機械油を作ってたはずだから。」
「そうなんですか。お願いします。」
アドル老師、紙や料理は作れないけど、機械系は専門分野だから開発したのかな。
料理のが遥かに簡単だと思うんだが。
エラン様は右側、私は左側の引戸を押し開けた。
根は取り除いてるからゴリゴリいいながらも力を加えれば開いた。
「私は屋敷をちょっと見てからアドル老師のところに行ってくるよ。」
そう言って門の内側のところに馬を入れて綱を縛りながら言った。
「わかりました。私はとりあえず、庭を整地していきますね。」
ついでに麦とサトウキビを育てよう。
桃とかガランとかはまた今度。
早く紙がほしい。
昨日出した砂糖と紙はエラン様にあげたし。
私はエラン様が屋敷の方に行くのを見て、展開した。
一度魔力を強く込めてみる。
ぐんと上下に広がったあと横にも広がった。
魔力は使うけれど案外すんなり行った。
結構広がったんじゃない?感覚的に端は倍になってる気がする。
1チャンクから4チャンク分になったのかな?
4チャンク分だと一辺は2チャンクで32メートルか。
もしかして使えば使うほど慣れて広く出きるようになるのかな?
門が完全に入ってるから、門が入らないギリギリのところまで移動する。
屋敷には届いてない。
何メートルくらいあるんだろ。
感覚的には50メートルプール以上はありそうだ。
私はとりあえず、昨日設置した作業台をその場所から整地した端の林の際、屋敷側に設置した。同じようにチェストも一つ増やしつつ移動した。
その近くに穴を三マス分掘り、水の入ったバケツで端と端にそれぞれ水を流し込み水源を作る。
サンドボックスのゲームだと端と端に水をいれると真ん中も水源になって無限水源になる。
これ、コンバートしても大丈夫かな?
予想通り無限水源は作れたけど、コンバートしたら枯れるかもな。
普通穴を掘っただけで水を入れると染みていって水溜りは枯れる。
土が粘土質だとかコンクリートで囲むとか防水布を敷くとかしないと池にはならない。
でもサンドボックスゲーム内だと枯れるどころか無限の水源になる。
とりあえず、手持ちは増えるけど、水を汲んでおいた。
そのあと、五マス分の穴を開けて二列サトウキビ、一つ穴を開けて9×9の麦畑を作った。
とりあえずこれでいいかな?
能力を展開してる間はしっかり無限水源になってるようだ。
うーん、不思議な能力。
そして振り返り林側の整地にいそしんだ。
畑を範囲外にしないようにひたすら整地し、麦とサトウキビが育ったら収穫したりして、チェストに入れてというのを繰り返した。
途中で範囲外でエラン様が手を振ってアドル老師のところに行ったけど、ちょっと手を振っただけだ。
ひたすら作業をしてたから12時、4つの鐘がなってハッとした。
もうすぐ10歳にして肩こりのような強ばりを感じた。
一旦コンバートしておこう。
広範囲の作業をしてたので返りが凄い。
身震いをして回りを見ると屋敷の左側はかなり整地されていて屋敷がしっかり見えている。
畑は入るようにやっていたけど、一回屋敷と林寄りに移動したから、門から屋敷までは50メートル以上はあるのかな。
チェストも増やしたけど、木と花と種だらけ。
花はかなり種類があった。
経験上ゲームでみたことのあるものはバラとタンポポとポピーだ。
あるんだねー。
まぁ、地球上でもよく見るけど。
実際に生えているものは多少違うように見えた。
バラは色は白からピンクのグラデーションの色合いでミニバラ程度の大きさで花弁が少ない。
タンポポはオレンジがかった色なくらいで見た目はかなりタンポポだったけど。
ポピーはヒナゲシのようだった。
というかよく道端で見るヒナゲシでは?
名前なんだっけ?
ケシって麻薬にもなるよね。
確か、観賞用と間違えて麻薬になる花を育ててたって話は案外ある話で。
まぁ、どれもポピーなんですけど。
能力通すと品種かわるかもな。
花以外はやはりリンゴとガランと桃と原木と苗がある。
そして、いくつかよくわからない原木と苗、そして花が入っていた。
今回とれた謎の植物はこちら!
原木と苗
・ガネイン
・バイシャグル
・アフルテ
花か草
・アイトセ
・イタッサラ
・クラミッパ
特にそのままでは食べたりはできなそう。
木の方は普通にそのあたりに生えてたけど、花と草のような物はどうも花壇のような囲いのなかにあったようだ。
実際にも画面上も煉瓦で四角く区切られていた。
まぁ、その周りにも種が飛んだりしたのか全然花壇の中に収まってなかったけど。
それぞれのみた感じの特徴は
ガネイン:黒っぽい木材
バイシャグル:オレンジ色っぽい木材
アフルテ:ピンクっぽい木材
アイトセ:赤い花。アカツメグサをもっと赤くして花びらを長くしたような花。
イタッサラ:青い花。ホタルブクロを真っ青にしたような花。
クラミッパ:紫の花。トリカブトっぽい。
こんな感じ。
花はどれもちょこっとずつ咲いてて、実物も靄を避けてみられたんだけど、ごちゃごちゃしてた。いかにも手入れされてませんって感じになってて、残す気にはなれなかった。
それにしてもクラミッパのトリカブト感はハンパないんだけど。
日本で写真ではみたことあるけど実際に見たことはないのでホントに似てるのかはわからないんだけどね。
でも最初にみたときに「トリカブトじゃね?」って呟くほど写真そっくりだったんだよね。
葉っぱもヨモギのような葉だし、色も紫、名前の由来の烏帽子に似た見た目。
もし毒があったら怖いな。
そんなことを考えて能力証のクリエイティブのボタンを押してみようかと思っていたらエラン様が帰ってきたよ。




