表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
能力の名はサンドボックス  作者: soumamumu
52/382

穴の中 現実との差

「すみません。どうしても鉱石がほしくて地下掘っちゃったんです。後で埋め戻しておきます。」

私が謝ると苦笑いしていた。

「私の方こそすまない。作業を中断させてしまって。すごいな…これ入ってみていい?」

最後はいい笑顔だ。

ワクワクがとまらないぜ!って感じで目が輝いている。

「たぶんだいじょうぶだと思うけど中は行き止まりですよ。暗いし、あ…それに松明つけちゃったから『酸欠』になるかも。」

現実では洞窟で火をもやし続けると危ない。

「サンケツ?そういえばアドル老師が何の機会だったかそんな言葉を口にしてたな。どういうことだい。風の魔法を使うべきだとその時は言ってたな。」

光魔法が使えるエラン様に風の魔法を使えと言ったってことは火を使ってたわけじゃないのかな?

「この風?というか我々が吸っている空気の中には『酸素』という物質があって、私たちが生きていくのに必要なものであると共に物が燃えるときに必要な物質でもあるんです。だけど、狭い空間だとその『酸素』を使いきってしまうことがあるんです。」

この説明でわかるだろうか。

現代日本人なら学校で習うことだけど、この世界では科学は全然発達していない。

というのもほとんど魔法の説明で事足りてしまうからだ。

それで不便がないのだ。


松明だと一酸化炭素中毒も怖いしな。

それも説明か難しい。


たぶんこの世界で科学が発展しない理由は魔法があるせいだ。

庶民は考える余裕も頭も金もなく、貴族は魔法を使う世界なのだ。

「なるほど。サンソという物質ですか。」

納得したかな。

化学や物理の分野は下地がないと理解し辛い。

なんとなくこうすればこうなるってわかっててもなぜそうなるのか解明するには相当な研究が必要になる。

「光魔法ならそのサンソを消費しないでしょうか?」

あ、まだ入る気まんまんなんですね。

「その光は熱を発してますか?熱が出てなければ『酸素』はほぼ消費してないかもしれないですけど。」

なんとなくでしか答えられない。

そもそも光魔法のことをよく知らない。

「こんな感じでとくに暑くはないけど。」

そう言うとエラン様は指の先を光らせて見せた。

「わかりました。じゃあ、息苦しくなったりしたらすぐに戻りましょう。」

「念のため、風を送っておこうか。」

エラン様がもう片方の指を穴の中に向けて、風魔法を放つ。

跳ね返って帰ってくる分もあったがほぼ直線に風が中に入っていった。

エラン様が先頭に私が続いて中に入る。

光魔法は明るいな。


それにしても階段ブロックの一段が高い。

50センチある計算だもんな。

ほぼ登山だ。

エラン様はタンタンタンとリズミカルに降りていくが私は一段一段台から降りるような感じだ。

そもそもの体力が違いすぎて落ち込む。

足は早いほうだけど、エラン様やフィー、ヨーには余裕で負けるだろうし、鍛え方が違うんだろうな。


いや、身長の差も否めない。

同学年の中では高い方でもうすぐ10歳で150センチくらいなんじゃないかとは思うけど、エラン様はたぶん160超えてるだろうし。

大人の男性の中でアドル老師が平均的な身長だけど、並ぶと少し低い程度だから。


 私が方向を変えた場所まで行くとエラン様はえらい前にいた。

まぁ、光は届いているけど。

私がよっこらせ、どっこいしょと降りてると突き当たったのか、戻ってきた。

「ほんとに突き当たってた!」

めっちゃ笑顔だ。

私は軽く息があがりながらも「ですよね」と言うとすぐに引き返した。

登りも辛い。

「ちなみに松明燃えてましたか?」

「あったけど、消えてたよ。」

コンバートで消えたのか酸欠で消えたのかどっちだろう。

空気送り込んでなかったらあぶなかったかもな。


それにしても階段やばいな。


せめて1メートルで4段なら一段が25センチずつでちょうど良さそう。

5段なら一段20センチ。

どうにかならないかなぁ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ