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能力の名はサンドボックス  作者: soumamumu
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搬入


私がクローン羊とクローン牛を見て考え事をしていたら家の方から物音がした。


アドル老師かな?


…と思って裏庭から家に入りエントランスを覗くと、やはりアドル老師がいた。

どうやら家財の小物を運んできたのか下男のような人が木箱を運び入れているのを指示していた。

「こんにちは」

私が後ろから話しかけるとこちらに気がついて振り返った。

「あぁ、セイラちゃん。鍵が開いてたから来てるとは思ったんだけど、裏にいたんだね。家畜は見た?」

「はい。ありがとうございます。すでに増やしておきました。」

「増やす?」

アドル老師は不思議そうな顔をした。

「ええ、能力で。」

「そうか…とりあえず、エラン様とセイラちゃんが暮らせるだけの家財はいるかと思って持ってきたよ。大物は城で使ってたものの中古とかだけどね。小物は私達からの婚約祝いと思ってね。」

アドル老師は家畜を能力で増やすということの意味がわからなかったのか、今目の前で片付けなきゃいけないことを説明した。

どうやらエラン様の両親や義母、そして名付け親のアドル老師が婚約祝いに急いで用意させたらしい。

中身は主にカーテンとかのようだ。


そうだ、家具作れるのか試したかったんだけど。

「ベレファ邸は広いからとりあえず二人と保護者のカエラさんの部屋の分しかないから他の部屋は追々かな…。」

なるほど、そっか、他の部屋の分はないんだっけ…

そこで試してみるか。

「部屋はどこにする?人数いるうちに大きいものは運んでもらったほうがいいと思うけど。」

たしかに…。

「そうですねー…」

私は右の通路、左の通路、階段を上がった上を一度見て唸った。

「うーん、日本の家とも今の家とも規模が違いすぎてどこに寝室を設ければいいのやら…。」

こういう貴族の家ってイメージだと家主は上階に住んで、使用人は屋根裏とかってイメージだよね。

「通例的にざっと見た感じ3階の左奥かな。」

「3階の奥かぁ」

この家は3階建てで一応真ん中に大階段があり、端に小さい階段がある。

大階段は真ん中から踊り場を挟んで両脇に階段があるいかにもな作りの貴族の家だ。

つまり一階から二階への階段は上から見るとTの形になっている。

そこから3階への階段はエントランスの吹き抜けの両脇の少し奥に続いている構造だ。

3階への階段の手前の二階にはエントランスを囲う通路がある。

その通路を玄関側に向かうとバルコニーに出られるようになっていた。

つまり玄関の屋根の部分がバルコニーになっている。

バルコニーから外を見ると前庭が眺められる作りなわけだ。

ちなみに二階の部屋はそのバルコニーのある面が廊下となっていて、3階も廊下は同じ位置だ。

この家には主寝室と呼べそうな広い部屋がいくつもある。

一階はたぶんパーティなんかができる大広間がエントランスすぐ左にある。

その向こう側に地下牢への階段の部屋がある。

たぶん屋敷内の人は知っていたけど、客人にはわからないように鍵でもかかってたのだろう。

エントランスの右は応接間だろうと言う部屋。

その一つ向こうは少し広い部屋。

この部屋はよくわからなかった。

ここは客用の部屋なのかな?ウォークインクローゼットのような空間があったから。


そのさらに奥の突き当りの部屋は外とつながる広めのドアがあった。

お勝手なのかな?

扉はあるものの窓は天井近くにわずかにあるのみだった。

棚のあったような金具が壁に多く残っていたから木棚が部屋一面にあったのかも。

ということはパントリーかな。


エントランスから入って突き当りのそのパントリーらしき部屋の前を左に曲がるとその左の部屋と最奥の出っ張っている部屋は繋がっていて、カウンターのようなもので区切られているから厨房なのだろうか…

きっと出っ張りの部屋は食堂だろう。

反対側の出っ張りの部屋はよくわからない。

アドル老師が浄化魔法で押し出したゴミはこの部屋の外に捨てられていた。


食堂だろう部屋とその部屋は採光がすごくいいからリビングのような部屋だったのかもしれない。

そのリビングらしき部屋の手前には細々とした部屋がある。

使用人の部屋とかかな?

リビングらしき部屋に一番近い窓側の部屋には外への扉があった。物置かなにかかな。


まぁ、つまり、一階は作りからして主寝室がないのはわかる。

二階か三階か。

二階には左右の出っ張りのところに主寝室らしいとこがそれぞれあって、そこまでにも左右2部屋ずつ広めの部屋がある。たぶん子供とか奥さんとかの部屋なんだろうな。

ウォークインクローゼットかなって空間があった。

ウォークインクローゼットらしい部屋には金属のポールが残されていた。

流石にドレスやらをかけれるくらい丈夫だと火事でも燃えず、アドル老師の浄化魔法で流されもしなかったんだろう。


3階も同じような感じで寝室らしい広い部屋がある。

2階の秘密の扉がある右奥の部屋は広いしやたら燭台が多かった。

しかも部屋の中に2階と3階をつなぐ螺旋階段らしき跡がある。

踏み板は木製だったのかな真ん中の2階の床と3階の天井をつなぐ鉄の柱だけ残されていた。

他の部分はアドル老師の浄化魔法で流されたのかも。

別になくても不便ではなさそうだけどね。

だってその部屋の外すぐに3階への階段は別にあるんだもん。

どうしても部屋を出ずに2階と3階を行き来したかったんだろうな。


その一番端の部屋と出っ張りの部屋が廊下を出ずに行き来でき、なおかつ2、3階が続きのような構造だったので、おそらくそこが当主の部屋だったのだろう。


3階へ行くと見せかけて2階から出るとか、地下へ行くとかできるって、どんだけ秘密主義だったんだろう…。


まぁ、この部屋は広すぎるし、秘密の部屋があるし、なんとなく私は住みたくない。

まぁ、この家の主はエラン様になるし、エラン様が住むべきよね。

そうするとやっぱりエラン様の婚約者の私は相対する3階の左奥なんだけど…


「広いし一階のが便利なんだよなぁ。」

「わかるけどね」

アドル老師が同意と共に笑った。


結局その3階の左の一番奥に決めた。

アドル老師の一存でエラン様の部屋は2、3階続きの右奥の部屋になった。

姉様は私の部屋の下かなぁ…。

いや、姉様の上の階というのもなんとなく嫌だな…。

まぁ、相談しよう。


とりあえず、大物だけそこに運んでもらった。


運んでもらっている間に4の鐘がなったので展開して畑で麦を収穫し、パンをいくつか作った。

私はボウルを2つ作りその中に入る程度のパンを顕現させてエントランスに向かった。

まだエントランスに残ってた大きめのダイニングテーブルのようなものがあったのでそこに乗せた。

作業をしていた下男とアドル老師にこれしか出せないですがと告げると喜んでおり、一緒に昼食することになった。


下男は地べたに座り、私とアドル老師はダイニングテーブルに付属していたダイニングチェアに座ったんだけどね。


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