ベレファ邸の謎
その後、コンバートをして、トイレ休憩を挟んだ後に三人でメリーさんの用意してくれていた昼食を開いて、倉庫から出してきたガランなども切って食べた。
食べながら今後の方針について話した。
どうやら、私とエラン様はここに住むことになるらしい。
正式な決定は時間がかかるそうだが、それまでに整備をして周辺の空き地も買いトールゲン商会の支店を作るという計画になった。
エラン様的には三の壁内にも支店ができたらいいんだけど…と言っていたけど、兄曰く、姉が以前から物件を探しているが、人口密集がひどいのでなかなか良い場所が見つからないのだそうだ。
まさか本気で探していたとは知らなかった。
それを知っていた兄の談はこうだ。
「今はよっぽど郊外に本社がある商家のが倉庫を広げやすいから言っちゃえばこの邸宅の方が遥かに便利だよ。三の壁の入り口まですぐだしね」
なんか、日本でもそんなこと言う人いた気がするな。
「土地さえあれば、私の能力で倉庫はどんどん広げられますしね。階層増やして『エレベーター』つけられたら便利なんだけどなぁ…。」
「「えれべえたあ?」」
兄とエラン様が声を揃えて疑問符を繰り出すもんだから私は笑ってしまった。
食後は兄は色々と準備してくると言って家の方へ帰っていった。
どうやらすっかりエラン様のことは信用したみたいだ。
まぁ、諦め半分のような気がするけど。
午後になって、エラン様が地下のトルードアがありそうなあたりを確認したいというので私もついていくことにした。
左側の地下への隠し扉ではなく、右側の部屋を見て回ることにした。
しかし、右側の部屋に同じような隠し扉のある部屋は存在しなかった。
そこで、部屋を見つつ廊下をウロウロしていたら違和感に気がついた。
「エラン様…ここおかしくないですか?」
私が気になったのは右奥の曲がり角のあたりの部屋だ。
部屋自体はどの部屋もそれなりに広いのだが、廊下のドアにあたる位置から考えて隣のに当たるはずの部屋から遠いのだ。
てっきり曲がった先にドアがあるのかと思いきや、その先もドアはしばらくなく曲がった先の二部屋にそれぞれ2つ、計4つドアがあった。廊下の右側に2つのドアが一室、最奥の部屋のドアと左の一つが一室という作りだ。
最奥の部屋の長さも廊下や外の長さより短い。
私とエラン様でそのあたりの壁を叩いたりしてみたけど、変化は無かった。
「ここからはアクセスできないってことか?」
エラン様が呟いてるのを聞いて、私は外に行き、裏庭側から内角側を眺めているとそのあたりの1、2階の窓の中は暗く木製の古い蓋状の窓なのに対して、3階は私が作った木の窓がハマっていた。
ということは2階か3階に1階を通過する階段があるのでは?
まずは2階…3階かな…。
いや、マコトちゃんで壁壊して入った方が早くないか?
「エラン様、マコトちゃんで壊していいですか?確認したら治すので。」
私の様子を見ていたエラン様がその手があったかと苦笑いしてうなずいた。
私は展開しマコトちゃんに内角側の一階のあたりになる壁の縦2ブロックを壊させた。
中はかなり暗くよく見えないがアミュティリストーチを設置すると階段が上下に続いていた。
一階の高さの位置にはこちら側に踊り場があるようだ。
上に向かうとさらに一つの踊り場で折り返して登ると少し広い空間に出た。
どうやら二階の高さのようだ。
一つだけ階段の上に明かりとりの窓があるようだが、外から見たように締め切られている。
アミュティリストーチをつけると右側には本棚のような表記に似た作りの何かが建てつけられていた。
机や椅子もある。
実際にはどんなものがあるのかわからない。
その左奥の先には左側に扉のような表記があるが、その横にはレバーがある。
これは…。
レバー…機械的な何かがあるんだろうけど…。
私は躊躇いながら自分が行くよりはマコトちゃんがやる方が安全か…とレバーを下げた。
するとゴゴゴという僅かな音が現実に聞こえてきた。
マコトちゃんの目の前には通路が開かれていて、その部屋は二階の一番奥の部屋のようだ。
その部屋を覗いてみてからマコトちゃんを戻し壊した壁を直した後コンバートした。
「二階のあの部屋が入り口のようです。」
「二階か…」
エラン様はそう呟くと再び屋敷に入っていき私も続いた。




