、、、痛いんですけどね
こんにちは。
ありがとうございます
エピローグ
ピピッ、ピピッ、ピピッ、ピ、、、
目覚ましを止めて、、、時計を見る。
針は九十度に傾いており、三時を指していた。
両親、兄弟、どちらも寝ているようだった。目覚ましで起こすと良くないと思い、音を小さくしたのは正解だったようだ。
モゾモゾと布団から出る。
服は何にするかは決めていた。手紙も書いた。
靴下を履きながらふと、目に入った家族写真を手に取る。
私と違って下の子たちは良くできていた。
逸材と言われ、神童と謳われ、彼らもそれに答えていた。
一番上の私には、それらとはまるで無縁だった。
今日で気にすることが無いと考えると、気持ちが楽になった。昔はよく悩んでいたのを思い出す。
(今もか、、、)
声になったかもわからないほど、小さく呟く。
首を振り、ドアを開け、玄関に向かう。
靴を履き、立ち上がる。
[ありがとうございました、さようなら。]
小さな声で言った。
不覚にも泣いていた。
(今更私は泣くのか。)
嫌気すら私はしていた。
八月の夜明けは涼しかった。
珍しく、久々に、私は泣きながら歩いた。
ポロポロと涙が出てくる。
誰にも言えなかった。
辛いも、苦しいも、悲しいも、死にたいも。
そして私は何度も下を向きながら通った、
橋の上に来ていた。
まだ、私は泣いていた。
声が出た。
痛くて、
苦しくて、
寂しくて、
惨めで、
弱くて、
プライドが高く、
誰にも頼らず、
罵倒され、
卑下され、
叫べすらしなくて、
才能も、
努力に見合う結果も何一つなく、
何もなくて、
何もなくて、
何もなくて。
嗚咽を殺しながら、上を見上げた。
久々に見た空は、藍色で、
でも赤くて、白く雲がかかってた。
サヨナラ。
そう言ったのかどうかはわからない。
でも私は確実に、橋から飛び降りた。
ありがとうございました。
次からギルドです。テーレーッ
こんなものですが、
少しでも楽しみにしてくださると嬉しいです。
ではまたすぐに会いましょう。