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第34話・努力は必ず後で表に出る  ☆


 センターレッスンの時に最初から最後までルルベ(かかとを上げる)の状態で踊るものがありました。ルルベから片足だけを上げてバッセ、そのあと、前横後ろと回す。ゆっくり目の曲で、ごまかしがききません。軸をずらすと、すぐにかかとが落ちてしまいます。複雑な振り付けより、こういった単純なものは逆に難しい。先生は鏡の前で椅子に座って指導なさるタイプなのでいわば観客目線でこれもごまかしがきかない。

 ある子は途中でぐらつきました。先生は何も言わない。その子はレッスンが終わった後もずっとルルベの状態でバッセをして己の姿を眺めていました。これは基本中の基本です。これができないと片足をつま先立ちした状態で、もう片足を安定した状態で足を前横後ろと移動できません。バレエはぐらついたら、いけません。軸を常にまっすぐにして踊るのが古典クラシックのやり方です。

 次のレッスンも同じ曲を同じ振り付けでやらされました。こういうところは、先生の意図を感じますね。生徒たちは家でもちゃんと復習しているか、などチェックができます。

 私が注目している例の子は今回はぐらつきませんでした。片足をつま先立ちにして、しっかりと立つ。先生は今回も言わない。手取り足取り、至れり尽くせりタイプの先生ではありません。マルマルちゃんはこれはすぐできましたよ、プロになった某さんも、と他人との比較も言わない。その子は一項目クリアしました。でもそれで終わりではない。多分家でも毎日これをやっている。さぼったらすぐにできなくなっちゃうのがバレエ。そしてどんなにクリアしても次なる目標が出てくるのがバレエ。これで終わりはない。

 ある振り付けができなかったら、次のレッスンまで自主練習しておく……できなかったらできるまでやる……過去の私はこれをしなかった。大人バレエになっても、しないのでいつまでたっても単なるバレエ好きの状態です。せめて、プロ志望の彼や彼女たちを応援してあげたいです。





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