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第1話・永遠に続くバレエエッセイ

 はじめましての人は、はじめまして。

 まだ性懲りもなく書いてるのという人に対しては、大変ご無沙汰しております……と控えめな笑みを浮かべつつ、あいさつをさせていただきます。


 最初のバレエエッセイを書いてから十年がたちました。こちらにアップしたのは2013年です。題名が「バレエ・バレエ・バレエ」 で、百話。その次が「続・バレエ・バレエ・バレエ」 で百話、合計二百話。

 これだけ書けばもう書くことないや、と思っていたがやっぱり書きたい材料が次から次へと出てきます。というわけで続編の続編です。これも、百話いったら三百話です。

 バレエをろくに踊れもしないのに、そんなに詳しくもないくせに、ただバレエが大好きなの、というだけでひっそりとクラシックバレエのエッセイを書いています。登録不要で無料で読むことができ、いいね、の強制もありません。途中でイヤになっても、すぐにパソコンを閉じたらそれでおしまいです。だいじょうぶ、気楽に寄ってください。昔から読んでくださる人、本当にありがとうございます。


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 と書くだけで第一話を終了したらもったいないので、バレエを知らない人向けに、もう少し書いてみます。(バレエ史にご興味のない人は読むのをここで終了してください)


 バレエの起源は、十四世紀のイタリアです。その時はまだバレエとは言わず、バロ(Ballo)と呼ばれていました。ダンサーはまだいない。イタリアの貴族たちが歩きながら床に図形を描いていくもので、それをバルコニーから眺めるというもの。 どんな歩き方をしてどんな図形を描いていったか楽しい想像の余地がありますね。

 それから百年と少したって、Ballettoという語が初めて用いられる。次いでレオナルド・ダ・ヴィンチがバレエの衣裳と装置を担当した「楽園」が初演された。ということは、音楽と舞踊だけで話を綴るバレエが庶民にも浸透していったわけです。

 十六世紀になってこのバレエがイタリアからフランスに伝わる。かの有名なカトリーヌ・ド・メディチが、フランス王家のアンリ二世に嫁ぎ、いろいろな文化を同時に伝えました。そのうちの一つがバレエです。当時では斬新で新しい舞踊だったでしょう。

 そこからまた百年と少したってルイ十四世がバレエに夢中になりました。自ら舞台に立ってアポロン王に扮して踊ったので、彼は太陽王ともいわれています。この王様専属のバレエ教師、ピエール・ボーシャンによって足のポジションの原型が定められ現在に至ります。

 ルイ十四世のバレエにおける功績は大きく、彼が現在も今なお続くパリオペラ座を作りました。職業バレエダンサーの始まりも作ったわけです。でも贅沢の限りを尽くし、その孫のルイ十六世の時代で、王妃マリーアントワネットの更なる散財も加わり、フランス革命が起きて王制廃止になりました。

 一方、ロシアでは少し遅れて十八世紀、千七百三十年ごろにフランスのバレエが伝わり、サンクトペテルブルクにバレエ学校が創立されました。フランスでは革命もあってバレエ熱が下がったのですが、バレエ後進国であるロシアで独自の発展をしました。そこがロシアバレエと言われる所以です。

 バレエの技法はどんどん複雑になり、動きやすいように丈の短いチュチュが考案されました。当時のバレエではピルエットは一回がやっとですが、三十二回のフェッテ(連続回転)まで舞台で演じられるようになりました。

 日本に伝わったのは、さらに二百年後。千九百十一年と言われています。明治の最後の年、明治四十四年ですね。帝国劇場で踊られた「フラワー・ダンス」がそれらしい。でもあまり人気が出なかったようです。その振り付けや日本人にバレエを教えた教師も帝国劇場が雇ったジョヴァンニ・ヴィットリオ・ローシーなる人物らしいです。人名から推測にするにイタリア人ぽいですが、国籍は不明です。

 日本人が本格的にバレエに魅了されるのは、大正時代のアンナ・パブロワの「瀕死の白鳥」を見てからのようです。作家の芥川龍之介が彼女を絶賛しています。

 同時期にロシアから亡命してきたエリアナ・パブロワ(日本人名:霧島エリ子)が鎌倉でバレエ教室を開き、日本人バレエダンサーを育てました。少しくだってオリガ・パブロワ(日本人名:清水みどり)もロシア人で日本人と国際結婚し、バレエ教室を開きました。あわせて三人のパブロワとなっています。日本バレエ史の大きな根っこですね。以後わずか百年と少しで、日本中にバレエがくまなく広まり、教師たち生徒たちが努力をし世界中のバレエ団で活躍するようになりました。

 

 バレエに魅了された人々の情熱が今に続いていることに私は驚嘆します。生徒としての私は劣等生なのだけど、文面でもその情熱が少しでも伝わるよう今後も修行していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

 



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