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常識に縛られない縛りプレイ!  作者: いとう
第2章 初イベントと縛りプレイ
44/49

2-19 一位のアイツ

すみません!

編集途中のものが送られていました!

改稿しましたので、お納め下さい。


いつも応援、ありがとうございます!

徐々にポイントも増え、嬉しい限りです!

『さぁ盛り上がってきたァァ!ソロの部の結果発表からは私が担当させて頂きますッ!!』


不幸にも凶弾...もとい、ベリ美のウィンクに倒れた旧司会者は運び出された。


新しく就任した司会者は...旧司会者と瓜二つである。双子だろうか?


『パーティの部よりも接戦となったソロの部!最終結果は誰にも予想できないぞォォ!』


そんなに接戦だったのか。

個人的には結構自信があったんだが、少し不安になってきたな。


『では早速、第五位から発表だァァ!第五位は来訪者がランクインだ!!ローラン!!』


──よっしゃァァ!!


人混みの向こうの方で雄叫びが聞こえる。

いま叫んでいるのがローランという男のようだな。



『どんどん行くぞ!次は第四位!探索者協会セルノス支部のトップパーティメンバーがソロ参加だァ!!クラリス!!』


──ワァァ!クラリスーー!


住民の人混みの一角から、歓声が聞こえた。

俺は知らないが、この街の探索者の中で相当上位の参加者のようだな。


人気もかなりあるようだ。

名前くらいは覚えておこう。



『続いて第三位!こちらもトップパーティ《二本角(ダブル・ホーン)》から、クラリスの相方ァァ、グラフトンッ!!』


──グラフトンー!いいぞーー!

──二人ともランクインかよ!すげぇ!


漏れ聞こえる声に耳を傾ければ、どうやらグラフトンはクラリスと同じパーティのメンバーのようだな。


同パーティからそれぞれがソロ参加して三位と四位か...。強いな。



『そして第二位!来訪者からの下馬評通りの結果だァ!!その圧倒的なパワーで敵を叩き潰す!〈剛剣〉ライオスッ!!』


───ウォォ!!ライオスゥ!

──スゲェェ!


この名前は聞いたことがあるな。

俺が覗いた数少ない掲示板でもちょこちょこ見た。


確か二つ名持ちの来訪者だったか。

〈剛剣〉...カッコいいな。

後で握手してもらおうかな。



『そしてそして、栄えある第一位!!私も驚きを隠せないが!序盤から圧倒的な強さで順位を上げ、他を寄せ付けなかった謎の男!!匿名希望だァァァッ!!!』


──ウォォォ!誰だァァ!

───なんで匿名なんだぁぁ!!


周囲の歓声を聞いた俺は、直後視界の端に点滅した【イベント一位、おめでとうございます!】という運営からのメッセージからそっと目を逸らし、フードを目深に被り直した。



...全身に冷や汗をかきながら。



***



やぁみんな!元気にしてたか?

こちらは〈大先生〉ハワードだ!


ここで終始イベントの動向を見守っていたスズキ...から情報を聞き出した俺が、解説してやろう!



まずイベント開始直後だな。


大方の予想通り、パーティの部では《チームヤナギ》、ソロの部では〈剛剣〉ライオスが頭一つ抜けていた。


まぁ、いずれも二つ名持ちだからな。

予想以上のポイント獲得ペースに驚かされながらも、ここまでは冷静に見ていられたわけだ。



ところが、だ。


イベント開始数分後...

しばらく動向は変わらないだろうと思った司会者が、《セルノス大狩猟大会》の概要を観衆に説明し始めたあたり。



突如、今まで0ポイントだったソロランキング下位の奴が巻き上げてきたんだ。


みんな目を疑ったさ。

そいつは瞬く間に順位を上げて、暫定一位だった〈剛剣〉ライオスの遥か上のペースでポイントを獲得し始めたんだからな。


そいつが間も無く一位になっても、誰もが違和感を拭えなかった。



それもそのはずだ。

普通の《堅牢の森》での狩といえば、会敵、戦闘、討伐を繰り返すはずなんだよ。

だからいくらアーマードゴリラを単騎で倒せる〈剛剣〉といえども、そのポイント獲得は断続的だった。


だがこの匿名希望のヤツ、数秒に一回のペースで討伐を繰り返してやがる。しかもアーマードゴリラ級の魔獣も何体も、だ。


異常すぎる。

まともに考えれば、ヤツは《堅牢の森》の中を高速で移動し続け、会敵とほぼ同時に魔獣を倒し続けていることになるんだぞ?

しかも単騎で、皆が苦戦する強力な魔獣すら歯牙にもかけず?



そんなことはありえない。

きっと何かタネがあるはずだ。


測定器か何かの故障じゃないのか?

と、運営に問い合わせる来訪者までいた。



結局運営からの返事も無く、匿名希望のそいつのポイントが〈剛剣〉のダブルスコアを超えた辺りから、遂に司会者もほとんど二位以下についてしか実況しなくなった。



そして今の結果発表に至るってわけだ。

どうだ?ためになっただろ?


ん?そういうお前はどこから話しているのかって?



ふん、俺は〈大先生〉だぞ?

お前らが情報を求める限り、〈大先生〉はどこにでも現れるのさ。



「大先生!虚空にキメ顔してないで表彰式に注目してください!ほら!」


「あ、あぁ。分かったよ。ったく...。」



***



俺は冷や汗が止まらなかった。


順位発表の後の獲得ポイント結果の後から、更に冷や汗が増したような気がする。


俺個人の獲得ポイントが、《チームヤナギ》の合計獲得ポイントを上回っていたのだ。



これでビッグワルバーガーをめぐる争いは俺の勝利となったわけだが、それどころではない。


この後は表彰式なのである。

俺は急いで物陰に隠れ、手持ちの糸で簡単なマスクを作成した。

黒外套で身体を覆い、真っ白なマスクで顔を隠した不審者が完成してしまったが仕方がない。



『──続いて第二位、〈剛剣〉ライオス!賞品はニルソン武具店特製《金剛フルプレートアーマー》だ!大事に使えよ!』


もうダイナさんが第二位の表彰を終えてしまった。

次は俺の番だ。



...俺は、重い足取りで腕組みして待つダイナさんのもとへと歩き出した。


『感想を受け付けない』に設定しておりましたが、メッセージで感想を送って頂いた方がいらっしゃいましたので、『感想を受け付ける』に設定を変更致しました。


送って下さった方、本当にありがとうございます。

励みになります。



リアル多忙につき、投稿間隔や感想の返信等、まちまちになってしまうかと思いますが、


よろしければ応援よろしくお願いしますっ!



誤字報告して下さった方々も、ありがとうございます!

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