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常識に縛られない縛りプレイ!  作者: いとう
第2章 初イベントと縛りプレイ
35/49

2-11 ミクとのデート?

どうも!いとうです!

みなさんお元気ですか!


いつも応援、ブックマークに評価、ありがとうございます!

俺は一旦、MALOの世界からログアウトした。

意識が徐々に浮上する。


ヘッドギアをゆっくりと外すと、目の前にはこちらを見つめてニパッと笑う(ミク)の顔。


「おにーちゃん!デートいこ!」


これがミクの第一声である。


「デートならさっきしてなかったか?」


そう、さっきまで俺とミクはMALOで二人で出かけていたのだ。


ミクの最近行きつけだという喫茶店《羽休め(ウィングレスト)》でいちごパフェを食べたり、ゴーなんとか服飾店の跡地(取り壊されてた)を見に行ったり...



街を歩いている時、遠くから見守って...もといストーキングしていた《ミク様親衛隊》の気配を何故かミクが探知できるようになっていたのには驚かされた。


気配察知系のスキルでも持ってるのか?

〈糸術〉しかない俺にはまったく分からん。


ダリアさんとの特訓にも力が入っているようだな。

負けていられない!



そしてその妹はいま、デートに行こうと誘っているわけだ。

ま、兄としては愛すべき妹にデートに誘われるのは光栄極まりないのだが。


「俺はこれから食材を買いに行かないといけないぞ?」


そう、ミクと俺は夏休みの真っ只中。

両親は二人仲良く旅行に行っていて家にはいない。


そしてミクは料理が苦手?ときている。



毎日のご飯は誰が作ることになるかというと、必然的に俺になるわけだ。

昨日の晩御飯で食材を粗方使い切ってしまったので、今日の昼ご飯のために買いに行かなければならない。


「じゃあ一緒に買いに行こうよ!私、おにーちゃんとお出かけしたいなぁ。今日はお仕事もおやすみだし...だめ?」


ウッ。そんな顔されたら断れる訳がないだろう。


「よし。いくか。」


「やった!準備してくるね!」


ミクはバタバタと慌ただしく自室に戻っていった。

さて、俺も準備しようかな。



***



「おにーちゃん!いこ!」


ミクが満面の笑みで振り向いた...と言っても口元はマスクで隠れて見えないが。


プライベートな用事で出かけるときは、ミクは常に変装をしている。


おかしなファンがどこにいるか分かったもんじゃないからな。

ミクの安全を考えれば俺も賛成するところではある。

あるのだが...。


「毎回思うが、すごい変装だな...。」


「ふふん!そーでしょ!」


ミクの変装は、よくあるマスクにサングラスなどといったものではない。



というか、芸能人の変装って意味あるんだろうか。

街中でマスクにサングラスしてたら、それこそ悪目立ちしそうなものだが。



いやまぁ、それは置いておくとして。

ミクの変装はもはや、「えっ誰?」ってレベルなのだ。


マネージャーのアカリさんに教わったメイク技術らしいのだが、もはや別人である。


口元を隠して目元の印象を変えるだけでもかなり効果はあるが、ミクが本気を出すと顔全体を含めて別人のように印象が変わる。

ウィッグもつけるしな。


ちなみにミクのメイクの師匠のアカリさんは、その技術で太平洋を股にかけ、なみいる男共を落としまくっていたらしい。


アカリさん...恐ろしい...。



「どしたの?早くいこーよー。」


ま、どんなに変装していても俺がミクを見間違えることは無い。絶対にだ。



***



俺とミクは家から歩いて十数分のスーパーマーケットを目指して歩いている。


「そーいえばさ、おにーちゃん。イベントの準備は順調?」


「イベント?あぁ、MALOの話か。まずまずだな。今は新しい武具の使い心地を試しているところだ。」


「えっ!?新しい武具って...買ったの!?おにーちゃん!」


そういえばミクにはその話をしていなかったな。

今度パウロさんに頼んでミクの分の武具も作ってもらうか。


「ちょっとMALO内に知り合いの鍛冶屋がいてな。その人に作ってもらったんだよ。ミクの分も頼んでみようか?」


「え、いいの!?じゃあお願いしちゃおっかなぁー。」


「ミクは武具のリクエストはあるか?かなり融通が利くぞ。ま、その分高くつくこともあるが。」


パウロさん印の武具は、今のところ完全オーダーメイドだからな。

材料も希少価値の高いものが多いし、かなり値が張る。

むしろこれでもかなり安くしてもらってる方だと思う。多分。


「んーー。いまダリアさんと戦い方のスタイルを研究してるところなんだよねぇ。おにーちゃんは、どんな人だったら一緒に戦いやすい?」


そうか、ミクは俺の相棒を目指しているんだったな。


将来的にヤナギたちと組む時には俺の方が合わせることになると思うが、ミクと二人でとなると考えたことが無かったな......。


「俺の戦い方はかなりトリッキーだからな......正統派の戦い方をすると多分合わない気がする。」


トリッキーにはトリッキーの組み合わせが一番なのでは無いだろうか。


俺自身、あんまり他人のフォローが出来る戦い方でもないし、ソロでもやっていけるような戦い方となら組み合わせられるかもしれない。


その旨をミクに伝えてみる。


「うーん。そっかぁ。それならあのスタイルかなぁ。うーんでもあっちも?でもやっぱりなぁ。」


ミクは悩み始めてしまった。


「じゃあ、武具のリクエストを思いついたら教えてくれ。」


「あ、うん!...どーしよっかな。うーん...」


そんなこんなで、ミクがブツブツ考え事をしている間にスーパーマーケットに着いてしまった。


「おーい、ミク。着いたぞ?」


「ん?あれ、いつのまに!」


俺とミクはスーパーマーケットの自動ドアを抜けた。

少し肌寒いくらいの風が肌に当たって心地いい。


「昼は何が食べたい?」


「んーー。すぐできるやつで!方針決めたからちょっとまた修行しなくちゃ!」


どうやらミクは戦闘スタイルの方針を心に決めたようである。


「修行って...。そんなにキツイのか?」


「うん!ダリアさんとの修行はそれはそれは......キツイよ。」


ミクの目のハイライトが消えた。

そうか...そんなになのか...。


「よし、お昼はミクの大好きなチャーハンにしよう。すぐできるし。」


「ほんと!やったー!」


ミクの表情も無事、生気を取り戻したので一安心である。

チャーハン様々だな。


「よし、そうと決まればすぐ買って帰るか。」


「うん!」


***


ミクと俺は、食卓でチャーハンを目の前にして座っている。


「いっただっきまーーす!」


ミクが待ちきれないように、スプーンを黄金色の山に突き込む。


「んん!おいしー!」


ほっぺたが落ちる顔っていうのはこういう顔を言うんだろうな。


「ほらほらミク、もっと落ち着いて食べろ。」


俺は嬉しそうにチャーハンを掻きこむミクに苦笑しながら、自分のチャーハンを食べてみる。


うん。美味い。

程よくパラパラになったな。

「得意料理はチャーハンです!」と自己紹介しても問題ないレベルだろう。


「そうだ、おにーちゃん。私、今回のイベントが終わったらおにーちゃんとパーティ組んでもいい?」


ミクがほっぺたに米粒をつけながら訊いてくる。

俺はそれをとってやりながら少し考える。


「俺は別に構わないが、俺はヤナギたちのパーティメンバーってことになってるからな。常にとはいかないだろうが、後できいてみるよ。」


「ヤナギさんたちならオッケーだよきっと!」


ミクはヤナギと香月さんとは面識がある。

何度か家にも遊びに来ているしな。


「あー、まぁ、そうだろうな。」


俺はヤナギのことを思い浮かべて、問題なさそうだと苦笑した。


「よーーし!そうと決まれば修行再開だー!ごちそうさま!おにーちゃん!ヤナギさんたちに確認しておいてね!」


ミクは慌ただしく食器を下げると、自分の部屋に駆けて行ってしまった。


俺はそれを見送り、チャーハンをゆっくりと味わって、席を立った。


よし、俺もMALOに戻るとするか。

そろそろイベント始まります。


ストックは無いので、個人的にはまだ始まって欲しくないです(白目)


がんばるので、応援、ブックマーク、評価、ぜひお願いします!

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