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プロローグ

俺の下駄箱の奥に紙が貼られていた事は上靴を取り出した時に気が付いた。

「この学校に満足しているか?」と定規で引いた様な字で書いてある。

その紙の四つ角のテープを丁寧に取り紙を手に取った。

そして紙の裏を見ると「秘密クラブ REMAKE」と書かれていた。

俺はその紙を折りたたみポケットに入れて教室に向かう。


教室に入り自分の席に座る。

まだホームルームには5分程の時間があった。

「おはよう飛鳥あすか

前の席の晴田はるたが振り返り俺に話しかけてきた。

晴田とは中学生の時からの友達だ。

友達と言っても晴田1人しかいないのだが・・・・。

「何時も通り無気力だね!!」

笑顔で俺に晴田は言った。


自分の性格は自分が良くわかっている。

俺の性格は今晴田が言った通り無気力だと思う。

何に対してもやる気を見せない、自分が熱中できる物を俺は知らなかった。

昔に読んだ漫画のセリフを借りれば「自分の沸点をしらない」と言うのが一番合っていると思う。

そんな風にこの17年間を生きてきた。


それに比べて晴田は名前の通りに明るい奴だ。

何故こんなに明るい奴と友達になったのか自分でも覚えていない。

まぁ友達とはそんな物だろう。

だが晴田は俺とは違い友達が大勢いる。人気者と呼ばれる存在だ。

だから晴田は俺の事を大勢の中の一人としてしか見ていないだろう。


学校中にチャイムの音が鳴り響く。

皆が席に慌てて着席し、担任が入ってくる。

担任はクラスの出席確認をした後、今日の予定を話し早々と出ていく。

こんな毎日を繰り返しだった。


俺は教室を見渡す。

誰も座っていない席が3席もあった。

高校に入って2年もたったがこんな出来事は日常茶飯事だった。

「晴田!あの席の3人って欠席か?」

大体の理由はわかっていたけど一応晴田に確認をしておく。

「飛鳥だって大体はわかってるんだろ?また停学だよ!!」

晴田は小さな声で俺の質問を返した。


「また停学か・・・・・。あの席の3人あまり話した事ないけど、素行不良とかではないよな?」

「そう何故かこの学校は直ぐに停学にするんだ!少し教師の注意を訊かなかったら停学だね」

「まるで教師の独裁だな・・・・」

と、俺は小さく呟いた。

「そうだよ、この学校はおかしいんだよ」

晴田も俺の意見に賛成したようだった。

「この学校」と言う単語をつい先見たような気がする。

そうして考えていると今朝の紙の事を思い出した。

「もう1つ質問がある。「秘密クラブ REMAKE」って知ってるか?」

その質問をした時、晴田が少し笑った気がした。

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