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第3章:コスプレ取材とエリカの助言

佐藤優希(18歳、高校3年生)は、部屋の片隅で体育座りしていた。ノートPCの画面には、改稿した『異世界転生したら最強ハーレム無双!』。ヒロインの聖女エリカに、渋谷のギャルたちの恋バナと、幼少期のトラウマ設定を追加。エリカがヒーローに「君の笑顔、守りたい」と言うシーン、めっちゃ泣ける! はず! なのに、山下哲史の声が頭をループする。

「ビジュアルと動きが弱い。読者が『おお!』ってなるビジュアルを書け」

ビジュアル!? エリカの衣装、ちゃんと書いたよ! 白い聖衣、キラキラ光る、めっちゃ可愛い! なのに、山下さん、「キラキラじゃ分からん」って。素材とか、動きとか、戦うポーズとか、具体的にしろって。優希、頭抱える。だって、俺、ファッションとか戦闘とか、よく分かんねえよ!

スマホがブブッと震える。美咲さんからのLINE。「佐藤くん、明日コスプレイベントだよ! 山下さん、気合い入ってるから、準備してね!」 優希、ゴクリと唾を飲む。コスプレイベント。東京ビッグサイト。オタクの聖地。行ったことないけど、なんかヤバそう。メイド服とか、魔法少女とか、リアルラノベキャラがいっぱい! でも、めっちゃ緊張する。だって、俺、コミュ障気味だし!

(でも、龍馬に勝つためだ! あいつの『魔王転生クロニクル』、7人のヒロイン、めっちゃ個性的らしいし! 俺のエリカ、負けるわけにはいかねえ!)

優希は立ち上がり、拳を握る。山下さんの課題、クリアしてやる。新人賞まであと2週間。魂、ぶち込むぞ!

土曜の朝、東京ビッグサイトはカオスだった。カラフルな衣装のコスプレイヤー、カメラを構えるオタク、叫び合うサークルメンバー。優希は山下に連れられ、目をキラキラ。メイド服の女の子、鎧姿の騎士、魔法少女の杖、全部ラノベの世界! でも、なんか心臓バクバク。だって、こんなイベント、初なんだもん!

「佐藤、ボケッとすんな!」 山下がスーツ姿でズカズカ進む。コーヒーマグ、なんで持ってるんだ!? 「ここでキャラのビジュアルを学べ! 衣装のディテール、動き、全部参考にしろ!」

「は、はい!」 優希、ノートとペンを握りしめる。でも、どこから見ればいいんだ!? メイド服の子、めっちゃ可愛いけど、エリカにメイド服は合わねえし……。

山下がメイド服のコスプレイヤーに真顔で話しかける。「このフリルの素材は? 動きやすさはどうだ?」

コスプレイヤーが笑顔。「ポリエステルメインで、軽いよ! 動きやすいけど、暑いかな! スカート、こんな感じでフワッと広がるの!」

優希、顔真っ赤。(山下さん、なんでこんな堂々としてるんだ!? 俺、絶対話しかけられねえ!) でも、コスプレイヤーの「キャラ愛」に圧倒される。彼女、衣装のボタン1個までこだわってる。まるで、キャラが生きてるみたい!

「このキャラ、めっちゃ強いけど、実は心に傷があって……」 魔法少女コスプレイヤーが熱く語る。優希、ノートに書き殴る。(これだ! エリカにも、こういう命を吹き込まなきゃ!)

山下がニヤリ。「分かったか? 魂は細部に宿る。お前の小説にも、この熱をぶち込め!」

「はい! エリカの衣装、もっとこだわります! 動きも、戦うときのポーズとか!」 優希、テンション上がる。エリカの聖衣、もっと具体的にしよう。たとえば、軽いシルク素材で、戦うときヒラッと舞う感じ。剣持つポーズ、めっちゃカッコいいやつ!

そこに、聞き覚えのある声。「へえ、佐藤くん、楽しそうじゃん」

振り返ると、エリカ。優希の小説のヒロインそっくりの転校生。銀色の髪、白いワンピース、ミステリアスな笑み。なんでここに!?

「エ、エリカ!? なんで!?」

「ふふ、偶然だよ。コスプレ、面白いよね。君の小説も、こういう情熱があれば、もっと輝くよ」 エリカがコスプレイヤーたちを指す。

優希、ドキドキ。「情熱……? でも、俺、テンプレばっか書いちゃって……」

エリカが優希の手を取る。手、めっちゃ柔らかい! 「君のテンプレ愛、嫌いじゃないよ。だって、読者を喜ばせたいって気持ちからでしょ? それ、君の魂だよ。もっと自分を信じて」

優希、胸が熱くなる。(読者を喜ばせる……! そうだ、俺、読者が「うおお!」ってなる物語書きたいんだ!) エリカの言葉、なんか心に刺さる。彼女、なんで俺のことこんな分かるんだ?

「エリカ、ありがと! なんか、めっちゃやる気出てきた!」

「ふふ、よかった。じゃあ、頑張ってね。君の物語、楽しみにしてるよ」 エリカが微笑んで、人混みに消える。

山下がコーヒーをズズッ。「佐藤、誰だ、この子?」

「え、転校生のエリカです! なんか、俺の小説のこと知ってるみたいで……」

山下が眉を上げる。「ふん。ファンか。なら、佐藤、期待に応えろ。締め切りまで2週間。次はビジュアルと動きで魂を見せろ」

「はい! 絶対やります!」 優希、拳を握る。エリカの笑顔、なんか脳裏に焼き付いてる。彼女、ほんと何者!?

月曜の学校、優希は昼休みにノートを広げる。コスプレイベントのメモを元に、エリカの衣装をガチで設計。聖衣はシルクと薄い革のコンビ、動きやすくてヒラッと舞う。戦うとき、剣を斜めに構えるポーズ、めっちゃカッコいい! ヒーローとのコンビ技、聖魔法で光の翼出すシーン、読者絶対「うおお!」ってなる!

「佐藤、めっちゃ楽しそうじゃん」 エリカがまた現れる。今日は制服、でもなんかオーラが違う。

「エリカ! また!? てか、なんでいつも俺の創作タイムに!?」

「ふふ、君の情熱、感じちゃうんだよね」 エリカがクスクス。「新しいエリカ、どんな感じ?」

優希、ちょっと自慢げ。「衣装、めっちゃこだわった! 戦うポーズも、めっちゃカッコいい! 読者、絶対好きになるよ!」

「いいね。君の魂、ちゃんと形になってる」 エリカが優希のノートに指を滑らせる。「でも、もう一歩。君の物語、もっと『君自身』を入れてみて。君のテンプレ愛、読者を笑顔にする力、全部ぶち込んで」

「俺自身……?」 優希、首をかしげる。「でも、テンプレって、みんな好きじゃん。俺の気持ち、関係ある?」

「あるよ」 エリカの目、なんか真剣。「君が『これ書きたい!』って思う気持ち、それが魂だよ。テンプレでも、君の情熱があれば、唯一無二の物語になる」

優希、なんか目から汗。(ち、違う、汗だ! 泣いてねえ!) 「エリカ、ほんとありがと。俺、テンプレ好きだけど、読者を笑顔にしたいんだ。それ、俺の魂だ!」

「ふふ、その調子。君の物語、絶対輝くよ」 エリカが微笑んで、去る。

優希、ノートを見つめる。(俺の魂……。テンプレ愛、読者の笑顔、全部ぶち込む! 龍馬、負けねえぞ!)

その夜、優希はPCに向かう。エリカの衣装、戦闘シーン、全部書き直す。聖衣のディテール、シルクの光沢、革の質感、戦うときのヒラッと感。エリカが剣を構えるシーン、ヒーローと並んで光の翼出すシーン、めっちゃカッコいい! なんか、自分の物語、初めて「俺のもの」って感じがする。

翌週、星雲社。優希は改稿を提出。山下が原稿をパラパラ。「ふむ。ビジュアル、悪くない。エリカの動き、読者がイメージできる。魂、だいぶ見えてきたな」

「ほ、ほんと!?」 優希、ガッツポーズ。「じゃあ、新人賞、行けます!?」

「甘え」 山下がコーヒーをズズッ。「まだだ。物語の核心、キミの魂の全て、出し切れ。新人賞の最終選考、1週間後だ。ラストスパートだぞ」

「1週間!?」 優希、絶叫。「でも、龍馬の原稿、めっちゃヤバいって! 俺、勝てる!?」

「勝つかどうかじゃねえ」 山下がニヤリ。「キミの物語で、読者を、俺を、ぶち抜け。それが作家だ」

美咲が拳を握る。「佐藤くん、絶対いける! エリカ、めっちゃ魅力的だよ!」

優希、頷く。「うん! 俺、魂、全部ぶち込みます!」

その夜、優希は学校の帰りにエリカと再会。彼女、なんかいつもよりリアル。銀色の髪、風に揺れてる。

「佐藤くん、物語、だいぶ形になってきたね」

「エリカ、ありがと! でも、なんか、君、ほんと何者? なんで俺の小説のこと、こんな知ってるの?」

エリカがクスクス。「ふふ、秘密。でも、君が本気で書くなら、私も本気で応援するよ。君の魂、もっと見たいな」

優希、なんか変な予感。(エリカ、ただの転校生じゃねえ……! でも、彼女のおかげで、俺、変われた!)

「エリカ、絶対いい物語書く! 見てて!」

「うん、楽しみ。君の物語で、また会おうね」 エリカが微笑んで、夜の街に消える。

優希、拳を握る。(新人賞、絶対行く! 俺の魂、全部見せる!)

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