PC解体/ラブコメ(500文字)
PC解体部の朝は早い。
まずは午前六時集合で走り込み。
重たいPCを持ち運ぶには体力が欠かせないもんね。
午後は学校裏の雑木林を歩き回る。
運が良ければ不法投棄のPCが落ちているから、それを回収して解体する。
今日は特に大漁の日で、三台目のPCを見付けて手を伸ばした。
「あっ」
伸ばした指先が触れ合う。
そこにいたのは蓮田高校のPC解体部のエース、破壊田くんだった。
「雨陰堂高校の……」
「……どうも」
当然のように相手にもこちらの素性がバレていた。
幸い、今日は他にも収穫があった。
ここは引き下がるべきだろう。
「これ、どうぞ」
破壊田くんに告げて背を向ける。
歩き始めて少ししてからだった。
いて、という破壊田くんの声が聞こえた。
彼は、雑木林の木の根に足を取られて転倒したようだ。
足をくじいてしまった彼を置いていくわけにもいかず、私はPCを抱え、破壊田くんに肩を貸して彼を蓮田高校まで送ることにした。
「これ、この前のお礼」
破壊田くんが一台のPCを持ってきた。
私はそれを部室へ運び込むと、さっそく解体を開始する。
まずはネジを外してケースを開けて……と。
ひらり、と一枚の紙が床に落ちる。
そこに書かれていたのは十一桁の数字だった。




