11話 みんなに恐れられる衛兵をワンパンしたらめちゃくちゃ感謝されたんだが
引き続きよろしくお願いします!
「チェーロさん? どうされました?」
「あ、いや、悪い。背中は頼んでいいか?」
「はい、もちろんです。でも、あの……またお力をお借りしても?」
「うん、もちろん」
まだ日こそ浅いが、パーティメンバーつまり仲間になったのだ。
貸す力を惜しむようなことはしない、レベッカの武運を強く祈る。
彼女のステータス上、命中率がぐんと伸びたのを確認したら、今度は自分に集中しなくてはいけない。
「へっ、顔を見たこともないような冒険者風情が俺たち衛兵団にかなうわけがないだろ!仲良く会話しながら死にな!!」
「俺たちに盾突いたんだ、命はなくて当然だよな!」
衛兵らは、まったくためらいなく、魔法詠唱とともに武器を振るってくる。
「清らかなる命の恵みを我が手に! 水の波動・アクアウェイブ!!」
それに応じるために使ったのは水魔法だった。
元パーティメンバーのボーゲンが使っていた武器に水の渦をまとわせ放つシンプルな技だ。
とっさの詠唱では、これしか思いつかなかった。
うろ覚えの詠唱では、威力も相応に低いはず。
俺はすぐ別の技へ転じられるよう、態勢を立て直そうとする。
……が、そのシンプルな技が実のところとんでも威力であった、
「「う、うわあっ!!」」
ん、ん、ん!?
衛兵らがうめき声とともに、塊となって吹き飛んでるんだが!?
しかも、そのまま橋の外へと投げ出され、ぼちゃん、という大きな水音とともに川へと落ちていった。
「あれ、なんだこれ。実力最強って話じゃ……」
つまり、あの数値どおりの実力差だったということか?
あれがAランクパーティ所属冒険者のステータス?
俺は嬉しいというより、心底戸惑う。
その背後では、レベッカもその圧倒的な火力で、衛兵らを圧倒していた。
彼女の放ったエレキサークルという、電気の輪で敵を縛る技が身動き一つ取らせない。
「な、なんだ、このアマ!!!?? くそ、覚えてろよ!!」
「ちっ、スタイルだけはいいのが腹立つぜ。今度どこかで見かけたら攫って手籠めに――――」
減らず口が、癪に障った。
「させるかよ、そんなこと」
俺は彼らの頭の上から、アクアスラッシュで水を降らせる。
ずぶ濡れになって、電気を浴びればどうなるか。
「う、うあああああっ!!!」
そりゃあ、魔力同士が反応して、よりいっそう電気の通りがよくなる。
みんなにとって恐怖や羨望の対象であるはずの衛兵らが、なんとも情けない姿をさらしていた。
「次、同じようなことを言ったらこの程度じゃ済まさないぞ」
「チェーロさんったら。私のために! 照れちゃいますよぉ」
切り替えが早いったら。レベッカはもうおふざけモードだ。
俺の腕をさらって、体をすりつけてくる。
花園に連れていかれたかと錯覚するような、えもいれぬ甘い香りがして、俺は彼女から顔をそむけた。
「ありがとうございます、助かりました……。殺されるところでした……」
「すげえ、すげえ! あの強い強い衛兵たちをやっつけちまった!!!」
「あいつら、ほんと傍若無人だったもんな……。俺もいつかは一発殴ってやりたいと思ってたから、なんか俺すっきりしてるよ、今」
「なんだ、カップルの冒険者様か? ひゅー、強いうえにお熱いねえ」
橋をゆく大衆らから、拍手や賞賛の声が上がる。
助けた女性などは外にも関わらず、ひざも頭もこすりつけて礼を述べていた。
一部冷やかしが混じっているが、うん、反応してしまったら負けだ。
「やだ、カップルですって。ベストカップルですって! 恥ずかしい~」
「ベストだなんて誰も言ってないだろ……!」
公権力をかざしてくる奴は大体小物と相場は決まっていたりするんです、たぶん。
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